解放♡力!
玄武は笑った。
玄武は小躍りした。
皿の上に冷めた目玉焼きなどが寒々しく置いてはあるが、それはいつもの話だ。
好むに好まざるに、玄武のファクターがいつの間にやら発動してしまうのだ。
女は抱けるが、女は去る。
そしてまた、女から来る。
ーーいやいや、僕は千佳子を抱いてはいない。
ホークを持って小躍りしてはみたが……、そうだ!
「僕のファクターがおかしな挙動してない?」
ホークを落としてしまった。
「どうしてだ?」
玄武はハッとして口を手で覆った。
「そうか、僕を取り巻く蛇ちゃんが居なくなったからか」
ーーこれで、僕も自由の身w
そしたら、やりたい事やろう!
「婚活しよう!」
「よっしゃーー!」
やっと、長く安定した女性との付き合いが出来るのだ!
あれほど嫌だった、玄武の父ともーー結婚の挨拶をしに行く勇気も出でくる!
……事は急げだ。玄武は、ツリーハウスを離れ車に乗り込むと松島へ向かう。
気分は上々。
牡蠣とか、美味しい海産物を食べよう。
赤信号で止まった時、蛇ちゃんのつぶらな瞳を思い出してしまった。
ーー探しながら、牡蠣を食べよう。
虎時だったら、そうするはずだ。
麒麟なら、牡蠣から麒麟のもとにやって来る。朱雀なら、着物好きな女子と今頃営業で会食しているかな。
僕は、一人が好きで、ドライブにツーリング、サイクリング、ソロキャン……。
それが自分だと思ってたけれど、違うかも知れないという希望が見えて来た気がしたけれど。
ーー蛇ちゃん。




