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外側から♡中側も!⭐︎!

「はぁーーw」


料亭小松で不思議な一夜を過ごしてから1週間が経った。


土曜日の朝。


黒いソファーの上で、黒いクッションを抱きしめ竜がため息をついた。


「……虎時さんのインコースが知りたい。私はそれをなぞりたい」


「竜ちゃん、なんですか?」


「虎時よ、私はあなたのインコースをなぞりたい。あなたは私の暗がりでも眩く光る、黒に決して染まらない。白虎。私の前にかしづきーー出でよ、フォー、イン、カム!!」

 

(竜は、四人の内情を知りたいのでその情報よ来いと思ったのだ)


竜は謎の呪文を唱えると両手を虎時に向けて開いた。


誘われて、虎時は竜の前まで来ると両手をとった。


「竜ちゃん……フォーインカムですか。ーーど、どうして」


「なんとなく、言ってみただけだよーー」


「そうですか、俺、てっきり、竜ちゃんは四神仲間を盗賊の頭のようにはべらかそうとでも思ったのかと思いましたよ」


「うーん、それも良いかも知れないね! 麗しのオヂサン天国じゃん♡ そしたらーー、あんな事やこんな事をしたいな!」


「竜ちゃんの思う通りには絶対しません、俺が止めます!」


虎時は土曜の朝のまどろみが一気に覚めた。


「やだ、虎時さん。なに、嫉妬してんのさ。えーえぇ、ほんと可愛いんだから……」


竜はまだ、ニヤニヤして、クッションを虎時に投げながら叫んだ。


「インターカレーション!!」


「なぬぅ、おぬし、連続必殺技か?」


「いんたーかれーしょん!」


竜はなお、叫ぶw


インターな、彼な、フィクション的な意味で竜は言ったつもりだった。


「ちょっと、竜ちゃん。お口を閉じなさい。ーー朝っぱらからハレンチな発言をするでない!」


虎時が後ろを向いたので、背中に語りかける。


「あたしの発言をハレンチと思うあなたがハレンチなんでぇーーすっ! 私、エッグベネティクトでも作ろうかな」


「それを言うなら、エッグベネディクトです……ああ、竜ちゃん」


キッチンに向かおうとした竜を引き留めた虎時。


「すまん、わしはご飯と目玉焼きとカリカリベーコンでお願い申す」


竜ちゃんの作るエッグベネディクトには少々甘酸っぱい経験がある虎時。それでなのか、なんだか、虎時さんっぽくない。


「竜ちゃん、ちなみにーーインターカレーションとは、※層状構造などをもつ物質の隙間に他の物質を挿入すること。またそのような化学反応。可逆反応であり、元の基本構造を保持したまま、イオンや分子が電子を授受しながら入り込む。挿入される物質をインターカラントといい、その種類や量によって電気的・化学的特性を制御することができる。リチウムイオン電池の電極素材などで応用されている。と言う意味がある。挿入、挿入と何度も思われちゃ、しゃすがんコイツも身体がもたんばい」


「ばい? ーー西郷隆盛?」


「わしは藤原資盈。三浦の海南神社んところから来た。ーーお前しゃん、蛇んことばっかり考えて熱にうなしゃれたかな?」


「虎時さんだってわかるはずよ。私は今やりたいの。さあ、私を抱いてください!」


この後に及んで、恥ずかしげもなく虎時に求められるのは、ある意味純粋的心情だ。


これだから、面白い。


言葉と心情の響も良いが、今はその話題を、ではないと虎時ではない魂が響く。


「ーー竜ちゃん、仮想パソコン説と、コイツらが言いよったとに説明ば足すならインターカレーションが近かな……。竜ちゃんが言わしゃれとーとか、おらんのかは詮索しぇずとも時が来りゃあわかるであろう……では、戻るくさ」


「あの、ちょっと。ーー藤原資盈公、どうして私にそんな事を教えてくれるの? 三浦って言ったら……」


藤原資盈は、ニヤリと微笑むと竜に背を向け手を振った。


「き、聞けた。三浦の海南神社の主祭神ならーー虎時さんのご先祖さま?」


こちらを振り向き腕組みをした虎時はしっかり竜を見て言った。


「藤原資盈公は三浦の海南神社の主祭神。※三浦氏を初めに名乗ったのは衣笠城の開祖、平為通の父である平忠光。平良文系統だ。三浦氏と言えば畠山重忠も遠く平良文の血を受けていますが……。遠い昔は皆血縁者だもので、ご先祖……」


「やった、虎時さん!」


「俺は何もやってない」


「ねーー、虎時さん。私の人生ってこれで良いのかな」


「良いのかなって、どうかしたのですか?」


「私、虎時さんに逢うまで……ううん、今の今さえ『自分』がなぜ生まれて来たのか、事故っても死ななかったのか不思議なんだ」


「不思議ですか、俺は目の前に竜ちゃんが居る。それだけが俺の現実であり人生だから、なんの不思議もないですよ」


「じゃあ、虎時さんは、人が産まれて生きて行くことに疑問を感じた事はないの?」


「はぁ、疑問ですか。両親がヤって出てきた。それだけでしょ」


「虎時さんて、下品ね」


「下品もクソも、現代人は隠しすぎなんですよ」


「何を?」


「竜ちゃんだって、やりたいと思うでしょう。三大欲求なのに」


「そうだよね、ならさ、なんかこう、もっと別な視点から考えてみたのが……」


「熱にうなされ、成長するそが人じゃけぇ仕方なし」


「ン、虎時さん……、いや、誰?」








※参考資料


デジタル大辞典(小学館) インターカレーション


横須賀市HP 三浦一族の歴史

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