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青紫の剣

ここはエルカノール国の城下町、貧民区。


貧しくあっても力強く生きようとする人々が手と手を取り合い寄り添い慎ましく生きていた。


ジェイドは貧民区の育ちで、9歳の頃とある事件から戦士としての才覚を憲兵団の団長に見出され養子となった。


「ジェイドてめぇ、また貧民区に行ってたのか?」


憲兵団、団長のナイル・ロングスト。元近衛兵にして通称は隻眼の鬼人。ちなみに、バルバトス将軍と同期である。


ナイル:「貧民区には近付くんじゃねぇ…忘れた訳じゃねぇだろうがよ」


ジェイド「うっせぇな親父!俺がどこに行こうとあんたにゃ関係ないね!」


ナイル:「てめぇ!その言葉遣いはなんだぁ!今日こそはその頭カチ割って…って、いや、まぁ、いい…そこへ座れ」


ジェイドは怒り狂ったナイルが突進して来るかと思い、咄嗟に臨戦大勢をとっていたが、一転その深妙な面持ちから何か重要な話があることを悟る。


ジェイド:「な、何だよ、急に改まって気味悪いったらねぇぜ…」


文句を垂れながら、ジェイドはナイルの向かいに太々しく足を組み座る。ジェイドは反抗期であったが、ナイルに頭が上がらないのもまた事実であった。


ナイルはそんなジェイドの態度に腹を立てず、話し始める。


ナイル:「ジェイド、お前幾つになった?」


ジェイド:「はぁ?知らねーよ!覚えてねぇ!」


ナイル:「10年だ。お前を拾ってから10年が経った。お前も立派な大人だ。」


ジェイド:「んなこたぁどうだっていい!だからなんだってんだ!?」


ナイルが立ち上がり、ジェイドが再び臨戦体制となるが、ナイルは徐ろに家の外に出て行った。


ジェイド:「んだよ!一体全体よぉ…!」


少しするとナイルが厳重に施錠された箱を手に持ち、より一層深妙な面持ちで戻る。


ナイル:「お前に伝えなければならないことがある。が…言葉で説明するより見せた方が早い。これを見ろ…」



その箱には、1本の剣が封印されていた。青紫色の妖艶で、禍々しくも美しい曲線を描く1本の剣であった。


ジェイド:「ん?なんだこりゃ?プレゼントでもしてくれんのか?随分と太っ腹じゃねぇか〜!」


呑気なジェイドにナイルは続けて、こう語る。


ナイル:「これは…これは、お前の母親を殺した剣だ…」


ジェイドの表情が一変する。

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