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終焉の鐘

-ここは、数千年と戦火の絶えぬ世界。


国と国が争い、種族は存亡を賭け戦い、明日の糧さえも儘ならぬ戦乱の時代。


やがて大地には屍が山を築き、海は血で潤い、天には黒煙が立ち込め、生きとし生けるもの全てを飲み込まんとしていた。


そんなある時、一人の王が神降しの儀にて「神」を顕現させる。


神は王に問う。


「汝の欲する安寧とは何か」


王は「絶対たる支配の力」を欲した。


神は「憤怒」した。


これまでの愚行に加え、まだ力を望み争いを続けるのならばと、神は「鉄槌」を下した-




「まるで御伽話のようだな」と笑う男がいた。


彼の名はジェイド・ロングスト。エルカノール国の新米兵士であった。


「そんな事を言っているとバチがあたるわよ?神様はきっと私達哀れな民も平等に見て下さるもの!」


子供達に古い絵本を読み聞かせる町娘のフレンダがジェイドの脇腹を小突く。


ジェイド:「しっかし、兵士に志願したものの大きな争いなんてここ十年となく平和そのものじゃねーか?武功の一つもあげられやしねーぜ」


フレンダ:「あんたみたいなおっちょこちょいはどーせ直ぐに鉄砲の的になっちゃうわよ!さ〜みんな!ジェイドに向かって構え〜!」


子供達が一斉にジェイドに飛び掛かる。


ジェイド:「あ、や、わるかったわるかった!降参だ!降参!あっちいけ!しっしっ!」


ジェイドは子供が苦手だったが、子供達には妙に好かれてしまう。


フレンダ:「今日のところはこのくらいにしてやろう〜」


町一番のしっかり者として定評のあるフレンダもジェイドに懐いており、まるで兄のように慕っていた。


平穏な昼下がり、その均衡が突然の鐘の音で幕を引くことと知らず。


ただ、今は、笑顔に満ち溢れていた。


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