1/2
プロローグ
AT0125。
人類が火星のテラフォーミングを完了して125年。今や火星は、六つの企業が覇権を争う戦場になっていた。
人型兵器TE(Tactical Exterior:タクティカル・エクステリア)の一号機がAT0090にアメリカの兵器企業『セイクリッド・ブライアーズ』で開発され、ロボット技術は恐竜的進化を遂げ、その後、AT0105には個人でTEを所有する傭兵『ラヴェージ』が登場。それからというもの、企業間戦争は激化の一途をたどり、それから二十年たった今でも、その戦火が収まることは無い。
今日もまた、火星のどこかで硝煙が昇り、装甲が焼け落ち、人が死ぬ。
――戦え。闘争の魂に導かれるままに。
――抗え。銃身が灼け付くまで。
――そして
――生き残れ。