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異世界の獣医師になりたい!  作者: 雪芋
学園編
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魔力と魔石と魔獣 2

 生き物はオーラの形をした魔力をまとっている。生命力そのものと言っていい。が、その魔力を放出してしまったら・・。下手をすると体を保てずに死んでしまう。


 動物だと心臓の位置と反対側に魔力を貯める器官があるらしい。この世界でも人の心臓は左にあるらしく、聞いた限りでは右にある魔力を貯める器官は右心房の近くのようだ。魔力は血流に乗って体内を循環している。

 魔力量の多い魔獣などが死亡すると、魔力を貯める器官から魔石を得ることが出来る。もちろん人からも取れるけど・・、取りたくないよね。


 そして、もう一つ、魔力の多い人はその魔力を魔鉱石に蓄えることが出来る。その魔鉱石、あるいは魔石を使って様々なアイテムが開発されているのだが、そういうものは本来貴重品なので、ほぼ貴族が独占していると言って良い。


 その中の例外が魔光石、魔炎石で、これらは鉱山から魔力を含んだ状態で産出されるので広く一般に普及している。専用の器具に入れて照明や熱源として使用されており、電気が無いのに夜も明るく、煮炊きにも困らないのはこれらのおかげだ。そして魔光石の鉱山がエレールラント侯爵領にある。


 どうも大昔に死んだ生き物の魔力が固まったものではないか、と言われているが、本当のところは良く分かっていないらしい。


電気が無いので当然電化製品も無い。テレビやネットも無い。が、慣れると案外気にならない。元々ゲームとかもしない人だったし、この世界には普通に紙の本があり、普及している。街にはちゃんとした図書館もあり、有料ではあるが貸しても貰える。ただ、識字率は日本のように高くはない。貧富の差があるからだ。公立の学校もあるが、働かなくても良い子供だけが利用出来る。

 幸い、自分は貴族繋がりの裕福な商人の家に生まれたため、その辺はかなり恵まれている。


魔力は誰でも持っている。ただ、普通の人は体を維持するだけの魔力くらいしかもっていない。普通の動物も同じである。

 ただ、魔獣と呼ばれるものは体に魔力を魔石として蓄えており、異常に回復力が高かったり、過酷な環境でも生きていたりする。むしろ、そういう場所で生きられるように適応した結果だろうとのこと。たまにそういう住処から迷いでた魔獣により村などが襲われたりするので、領主が兵を出して掃討している。

 倒した魔獣からは魔石が取れるのでまさに一石二鳥ではあるのだが、犠牲者が出ることも良くあるので当然魔石の価値は高いものになる。


 魔獣は賢いことでも有名だ。簡単には仕留められてくれない。ただ、子供のうちから飼うと、とても良いペットになったり、仕事の役にたったりするので、魔獣を飼う、ということは貴族のステータスの1つにもなっている。


 ミリーゼの屋敷にもフクロウ型の魔獣がいる。魔鳥じゃないの?とも思うけれどこちらの世界では魔獣というくくりに入っているようだ。とても良くなついているけれど、いつも日中は眠たそうな顔をしている。こいつは何の役にたっているのだろうか。もしかしてネズミ捕りなのか?


 それと、前世でのペットの定番である「ネコ」がこちらでは全く見かけない。それに似た魔獣は王宮に居るらしいけど、それこそ牛ほどの大きさがあるらしい。それってもしかして虎とか豹じゃないのかな?色は白らしいので、どうも特定出来ない。


 家庭教師から教えてもらった魔力関係の事は大まかに言うとこんな感じだった。魔力をどのようにして操作するのかが魔術だが、そいういう事は学園にゆかないと教えてもらえない。半端な知識で遊ぶと危ないからだ。ごもっとも


 取りあえず、学園に入学するには充分な事を家庭教師から教えてもらった。ミリーゼが侯爵令嬢だったせいで、彼女につけられた家庭教師も優秀だったようだ。春になれば念願の学園生活が始まる。


 前世では大学時代が一番楽しかったが、中学校や高校時代も友人がたくさん居て楽しかった。クラブ活動と称して、自分達の興味のある事を好き勝手にやらかして騒いでいた。そういう生活が再び体験出来るのだ。こちらの世界に来て良かった、絶対これから楽しくなる。そう思うと自然に笑みがこぼれた。

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