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目が覚めたら世界が終わっていたので旅に出ます  作者: チルノのパーフェクト理科教室
5/16

 

「方向的に茨城の辺りか……」


 引き返してから少しして、今度は建物っぽいのが見えた方角を確かめた。

 北東の方角だしやっぱり茨城県の辺りに何かある。


「今度はちょっとちゃんと準備して行くか」


 通貨とかどうなっているだろうか。

 多分使えないけど財布も持って行こう。


「貯金通帳とか数字の書いてあるゴミだよな……」


 でもこれも一応取っておこう。


 適当な袋や鞄をたくさん用意して、家にあって使えそうなものをどんどん詰め込む。

 漫画とかも暇つぶしには良さそうだ。


 車あるし、わざわざリュックサックに詰め込む必要もない。

 欲張っていくか。


「腕時計……これクロ◯スのいいやつだ。こんなのうちにあったんだ……」


 家財整理をすると意外と良いものが出てくるなんていうけど、マジだったんだな。


「あ、コレは」


 高校時代にちょっと描いてた絵。

 未使用の絵具あるし……これも持ってくか。


「ふぅ………」


 そんなこんなで懐かしのものやら何やらを一切合財詰め込んで、準備は完了した。


 ――――――――――――――――――――――――


「カーナビつけたら空飛んでるなんてよくあったけど、建物突き抜けたことはなかったなぁ……」


 一応カーナビで茨城行こうと試してみたけど、そもそも道が完全になくなっているので無意味だった。


 古いカーナビあるある、のさらに発展版をする羽目になるとは。


 カーナビを切って道無き道を行く。


 この辺りで交通渋滞していてムカついたのはいい思い出だ。

 マジで。


『なくなって・初めて分かる・大切さ 荒木蒼太』


 渋滞とかウザいだけなのに、なくなったら無くなったで寂しい。ツンデレってやつかな?

 多分違う。


 なんだかんだと、交通マナーもクソもないのでボーッとしながら運転する。

 ボーッと生きていたら怒られてしまう世の中も、もはや跡形もない。


 意外に続いてたりしてな。

 チ◯ちゃん死なないし。


「おっ、そろそろ輪郭が……って意外と小さい?」


 街というより村、ほどの規模の集落があった。


 そのまわりはやっぱり野原になっているけど、どうやら道はそこそこ整備されているようだ。


 俺の家側に道はないが、千葉の方角に道が伸びているのが見えた。


「車とかロストアイテムだったり……」


 唐突に不安になってきたので、集落から遠すぎず近すぎない距離に車を止めておいた。


 そのまま集落へ近づいていくと、そこはどうも中世感漂う集落だった。


 レンガ造りの建物なんて明治時代か!


 タイムトラベルとか嬉しくないぞ?

 でもそれも多分違う。明治時代ならまず東京にもっと建物が立ってるはずだしな。


 いよいよわからない。

 一体どうなってるんだ?


 なんて考察しながら歩いていたら、集落の門が見えてきた。


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