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目が覚めたら世界が終わっていたので旅に出ます  作者: チルノのパーフェクト理科教室
3/16

 

 目が覚めてカーテンを開けると、荒野がひろがっていた。

 掲示板に書き込んだら『よくあることですよね!』って返って来そうな事態が目の前で起こっている。


「うーん、分からん!」


 外に出てみたらバリアは完全になくなっていた。

 つまり俺が寝ていた10日間で、東京が荒野になるほどの何かが起こったということだ。


 スマホを見ると、時間は朝8時。

 外に出たら外の時間に合うかと思ったけど、そんなことはなかったようだ。

 オフラインのゲームや計算機はまだ動くから、壊れたというわけでもなさそうだ。


 大切に使おう。


「えっと、とりあえず朝ご飯かな?」


 荒野の中で家と1人。

 孤独なロンリネスがアイソレイトを起こしそうだ。


 ――――――――――――――――――――――――



 現代じゃ『孤食』と呼ばれて悪とされていた1人きりでの食事は、面倒なので食パンと缶詰にした。


 バリアから解放されて自由になったし、記念日ということで奮発して桃缶いくか、桃缶。


 安い黄桃じゃなく、リッチに白桃の缶を開ける。

 あとは冷蔵されてなかったハムと焼かれてないパンを用意して、準備完了。


「はぁ………」


 色々ありすぎて混乱していたが、食べれば頭が動き出すとはよく言ったものだ。

 もう一枚、パンを出してモキュモキュいただく。


「核戦争が起きたとしても、もうちょっとマシじゃねえのかコレ………?」


 見渡す限りの荒野、といっても遠くの方に建物っぽいものは見える。

 ちなみに富士山が残っていることは確認できた。


 以前の東京じゃ庭から富士山は見えなかったんだけどなぁ……


「ともかく情報が欲しいわけなんだが……」


 こうなると、いかに自分がネットとテレビに頼っていたかを実感する。

 ともかく不安でしょうがない。


 精神と◯の部屋とか絶対入れないわ。


 ブレイクファストを終えたら、桃缶のゴミをまとめて縛ってポイとゴミ箱に捨て、再び外に出る。


「セイタカアワダチソウっていうんだっけ?」


 外はススキっぽい植物がいっぱい生えていて、何年も手入れされてませんでした感を漂わせている。


 本当にこれ10日しかたってない?

 あの博士のことだ、うっかり計算ミスしてる可能性もあるよなぁ……


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