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目が覚めたら世界が終わっていたので旅に出ます  作者: チルノのパーフェクト理科教室
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「ソウタ、ここが武器屋だ」

「はい、オスカルさん」


 スキンヘッドのおじさんの名前はオスカルだった。

 世界中の某少女漫画のファンに殺されそうな名前をしている。

 実は女でフランス革命時に生きてたりしますか?


「ここは防具屋だ。で、あそこが酒場」

「あの、ところで受付とかないんですか?」


 異世界といえば冒険→冒険といえば冒険者ギルド→冒険者ギルドといえば受付嬢。

 これは基本。


「受付ぇ? なんでそんなものかいるんだ?」

「え、だって依頼とか……あ」


 そういえば冒険者ってダンジョン攻略に命と生活をかけてる方々でしたね。

 じゃあなんでギルド作ったし。


「冒険者ギルドって何するところなんですか?」

「あー……例えばダンジョンの情報交換とか、武器の準備とかだな」


 なるほど、掲示板とかないしな。


 今でこそ……間違えた。

 昔でこそ、ネットがあったから攻略情報とか待っていれば幾らでもできたが、ここじゃそうはいかない。


 そのための冒険者ギルドか。


「まあ冒険者ギルドの説明はこんなところだな」

「なるほど……ありがとうございます」


 そう言ってオスカルとは別れた。


 さて、ここからどうしようか。

 大体ここに来たのは情報の入手と、出来れば食糧その他の入手のためだったが……。


「一応行ってみるか、明日くらいに」


 とりあえず宿を取るか、車に戻るか選ばなきゃな。


 ――――――――――――――――――――――――


「一泊、400マーチだよ」


 とりあえず文化を味わってみたくて宿を取ろうと思ったが、現実は厳しかった。


 もう車でいいか? いいよな別に。


 とか思っていたら、唐突に肩を叩かれた。


「どうしたんだこんなところで」

「お前、グリじゃねえか」


 散々俺に絡んできた男、グリがいた。


「それがこの村の金持ってなくてな、宿が取れなかったんだよ」

「ふーん………じゃあうちくるか?」


 なんかすごいサラッと誘われた。

 ここからラブコメが始まりそうなセリフで。


「え、いいのか?」

「そのかわり条件があるんだが………」


 なんだ条件って。トイチで宿代貸すとか?

 無理だぞそんなの。


「その……俺にダンジョンの話してくれないか!?」


 キラキラした瞳で俺にそう言ったグリは、まさしく冒険譚に憧れる少年だった。


 あぁゴメン、それはもっと無理。


 と、いう勇気はありませんでした!


「任せろっ!」


 そう言って俺はナイススマイルでサムズアップしたのだった。



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