挨拶
更新遅くなってしまい申し訳ございません。
馬車で揺られて約1時間くらいだろうか。
やっとお嬢様のご自宅に着いた。
ヤバい酔った。吐く、マジで吐く。
よろよろしながらやっとの思い出馬車から降りると目の前に家が見えた。
「なにこれ、遊園地?デカくね?家もデカいけど、門から家までの距離長過ぎ。
敷地も広過ぎ。こんなん迷子になるわ。てかもう感情が迷子だよ。」
思わず大声で叫んでしまった。
こんなの仕事が始まる前から挫けるわ。
「アルフォード何しているの?行くわよ。」
「はい、お嬢様。って引っ張らなくても。」
お嬢様に引っ張られて向かった先は大広間みたいなところだった。
到着すると、人影が見えた。その時お嬢様が立ち止まった。
「お父様、お母様、ただいま帰りました。
お話していたアルフォード=インディアス様をお連れしましたのでご紹介いたします。
アルフォード挨拶を。」
挨拶するなら事前に言ってほしいものだ。
なにも考えてこなかった。当たり障りのないことでも言えば何とかなるだろう。
「お初にお目にかかります。ご紹介に預かりました、
アルフォード=インディアスと申します。歳は9ですがもうすぐで10歳。
誠心誠意、仕事を遂行する所存です。
その為に、メルビス様の下で執事の勉強させていただきたいと思っております。
よろしくお願いいたします。」
これで大丈夫だろう。と思い頭を下げた。
「私はアイリーンの父、ヴァルス=サエグラウスだ。
アルフォードくん、娘から話は聞いていたが、真面目そうでいい子ではないか。
気に入った。我が娘アイリーンを頼むよ。」
「そうね、アイリーンから色々と聞いていたわ。
でもあなた、その言い方だとアイリーンのお婿さんとして承諾したみたいに聞こえますよ。」
「ああ、言葉足らずで申し訳ない。執事として支えてあげてほしい。
もちろん旦那としてでもいいんだぞ?」
「お父様なにを言ってるの!」
俺は愛想笑いをするしかなかった。
お嬢様を見るとなにやらすごい否定して怒っている。
そこまで嫌がらなくてもな。少し傷つくわ。
「紹介が遅れて申し訳ないわね。
私はアイリーンの母、アイリス=サエグラウスよ。
よろしくお願いしますね。」
お嬢様もだが、お嬢様の両親もクセがありそうだ。
でも優しい方々のように見えるしやっていけるだろう。
「はい、旦那様、奥様よろしくお願いいたします。」
旦那様と握手を交わした。
こうして、これからこの屋敷で働くこととなった。
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