アイリーン=サエグラウス
「メルビス!先日に決めかねた執事の件ですが、この方にするわ。」
「お嬢様、本当によろしいのですか?」
「ええ、いいわ。」
「ちょ待ってよ。俺の意思は関係なしか!」
「なに?不満でもあるの?安心してあなたの両親には話を通しておくわ。」
なんで勝手に話が進んでいるんだろうか。
拒否権がないじゃないか。
執事がすごい見てくるのが気になる。
「何か顔に付いていますか?」
「いえ付いてはいないのですがね…因みに逃げることなど考えないでくださいね。
手加減ができなくなってしまうので。」
「メルビス、威圧しないの。彼がさらに嫌になってしまうでしょ?」
「これは失礼いたしました。」
悪い人たちではなさそうだしな、ここで働いてみてもいいかなとも思ってしまった。
何事も経験!やれるだけやってみるか。
「お誘いいただいてありがとうございます。ぜひ働かせてください。」
「本当に!?よかったわ。これからよろしくお願いしますね。」
満面の笑みでそう言った。
なんて美しい笑顔だろうか。
この笑顔をずっと傍で見ていたいそう思ってしまう程だった。
「あ、そうだ!お名前を聞いていなかったわね。私は、アイリーン=サエグラウスよ。
アイリーンでいいわ。」
現世での名前はアルフォード=インディアスだが、
未だにこの名前はなれないものだ。
「俺はアルフォード=インディアスです。よろしくお願いいたします。」
「分かったわ。じゃあアルフォード、これからは私の家で執事をしていただきます。
本日は自宅に帰宅して結構です。明日以降から私の家で住み込みでの仕事となります。
いいですね?」
「はい、かしこまりました。お嬢様。」
彼女、アイリーンとの出会いで突然執事になってしまった。
このお嬢様の執事をやっていけるか今から不安だ。
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