表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

幻実

作者: 野塩依存

生きている

 死んだ。その日は晴れだった。なんてことない一日で終わると思っていた。なんてことない、飛び降りだった。確かに地獄に落ちた。落ちるべき人生だった。      

 死んだ。その日は晴れだった。なんてことない、一日だった。地獄はあった、雰囲気で、ここが地獄と分かった。景色も変わらないけど、確実に分かった。変わったところはない。強いて言うなら、気付いたというべきか。僕は地獄を生きていた。地獄で死んでいた。死んだまま、過ごしていた。

 気付かなければよかった、気付いてしまった。もう変わらない。変わったのは、僕だった。

 死んだ。その日は晴れだった。なんてことない一日が終わった。

死んでいるのには違いはない。けれど間違いがないとは言い切れない。誰が僕を、死んでいると言えようか、生きていると言えようか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ