去年に続き…
神父さんは少し困った顔で
「どうやら決まったようですね
アリアさん…
あなたには申し訳ないのですが…」
と言われると
「えっ!いえ
神父さんのせいではありませんし!
もう慣れたといいますか
大丈夫です!」
と、空元気にこたえるしかない
せっかくのお祭りの雰囲気を
壊したらまた何を言われるか…
「すみません
お気を使わせちゃいましたね
それでは村長お願いいたします」
軽くお辞儀をして
舞台を譲る神父さんと入れ替えに
村長が舞台中央へ
「それでは!今年も
豊穣の乙女はアリアに決まった
この後は神々への感謝のお祭りを行う!
無礼講とはいえ羽目を外しすぎないように!
以上だ」
一斉に歓声が上がり
飲めや歌えの大歓声の中
村長が私の元へやってきた
「すまんなアリア
税金もいつも通り
続けて納めなくていい
あとは~
まぁ万が一の場合は
そのときの指示に従ってもらう
頼んだぞ
さあ私達も祭りに参加しよう」
村長はまだ不機嫌な娘の元へ
大きなため息をついていくのだった…
「さて、私はどうしようかしら」
キョロキョロと見回し
楽しそうに踊る人達
それを囲むようにできた店
舞台の前には大きなテーブルに
普段食べられないようなご馳走が
「やっぱりご馳走よね!」