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森の奥

「何とかは入れましたね…」


私達は、馬が進めそうな所を選んで

奥へと入っていった

リスなどの小動物や鳥

シカなどは見かけたものの

やはり魔物は居ないようだった


「どこまで行けばいいのでしょう?

 何か目印とかあるといいのですが…」


「そうだね~

 とりあえずもう少し進んでみよう

 何か感じたりしたらすぐに言って?」


「はい…私に分かるのでしょうか;」


そんな会話をしながら1時間ほど進んで

まだ昼間なのに薄暗く感じるようになってきた


「おい!

 あそこに洞窟のようなものが見えないか?」


ジル様が指す方向を見ると

岩肌が見えているところに

ぽっかりと穴が開いている


「あ、本当ですね

 ちょっと覗いてみますか?」


岩場に近づくにつれ

何か変な感じがしてきた


「あ、あれ?なんだろ

 胸がモヤモヤ?するような…」


先に馬から下りた

アル様が抱え降ろしてくれた


「大丈夫かい?

 私は何も感じないが…ジルは?」


「何も…

 とりあえず入ってみるか」


馬を洞窟の入り口付近に繋ぎ

3人で洞窟にはいると

進めば進むほど…


「う、うう

 胸が…苦しい?

 んーん何だろう…

 悲しい?…」


私が胸元の服を握りしめていると


「大丈夫かい?

 少し休む?」


アル様が背中をさすってくれた


「い、いいえっ

 急いで行かなきゃいけない気が…


 早く!早く行かなきゃ!」


私は自分でも分からない衝動に駆られ

一人で走り出した


「おい!待て!」


ジル様が後ろに走ってくる気配がしたが

私は止まることができなかった


しばらくすると

岩の色が灰色からだんだんと

青みがかったものに変化していた


走りつづけていたので

少し呼吸を整えるため足を止め


「はぁ…はぁ…はぁ

 もう少し…もう少しな気が…」


息を整えていると

二人が追いついてきた


「はぁ…やっと追いついた

 急に行っちゃうからビックリしたよ」


二人は私とは違い

少し呼吸を整えるだけで

普通に話せるようだ


「その様子だとこの奥か?」


ジル様が私の横に並ぶ


「たぶん…

 どうしても行かなきゃいけない気がして…」


「でもここから先を走るのは

 やめた方がいいかも…

 ほら、岩がごろごろしてるから

 ね?」


アル様が言うように

青みがかった岩肌になったら

急に足場が悪くなっていた


「そうですね…

 とりあえず進まなきゃ…早く行かなきゃ」


うわごとのように呟く私を

ジル様が手を引いて進んでくれた


しばらくすると岩肌が

石壁になっている所があった

奥を見ると

どこかの建造物と繋がっているようで

私とジル様は段差を上り建物の中へ


バチッ!


「うわっ」


後ろから声が聞こえ

振り返るとアル様が

硝子のような壁に阻まれていた

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