願い事は1つまで?
夜明け前に起きられた
というのもお隣の部屋から
ガタガタと音がし始めたので…
(お二人とも早い)
ベッドに腰掛け
おそるおそる立ってみる
ぐ、ぎぎぎって感じだけど
何とか動けた
コンコン
宿の人からお湯を受けとり
体を拭く
(う、腕が痛い…)
しばらくして宿の人が
残ったお湯と引き替えに
朝食を持ってきてくれた
食べながら急に実感がわいてきた
何だか色々あったな…
これからどうなるのかな…
今日中には神殿に到着しちゃう
やっぱり死んじゃうのかなぁ
(´・ω・`)ショボン
コンコン
「アリアさん、
起きていらっしゃいますか?」
「はい!」
あわわててドアを開けにいくと
朝からアル様の素敵な笑顔…
(夜明け前なのに、まぶしい…)
「準備が終わったら
隣の部屋に来てくれるかな?」
「わかりました
少しお待ちいただけますか?
あと食事の片付けのみですので」
「それなら手伝おう
急がせてすまないね
ちゃんと食べられたかい?」
「はい、久しぶりに沢山食べられました
村ではもう食料が尽き始めていましたので…」
「そうか…
王都はまだそこまでじゃなかったが
妹の事だけではなく
ちゃんと村のこともお願いしなくては」
「ふふ、そうですね
でも一人で色々お願いしたら
怒られちゃうかもしれませんから
アル様は妹さんの事だけでいいと思いますよ?」
「そうだね…
両方叶わなくなるのは避けたいな」
苦笑いするアル様の後ろから
「もう行くぞ、ほかの客の迷惑にもなる
準備はいいのか?」
「ジル様おはようございます
すぐ降りますので
お二人で先に行っていてもらえますか?」
「わかった、アル行くぞ」
「じゃあまた後で」
スタスタと先を行くジル様を追いかけるようにアル様がついて行ってた…
(王子様置いて先に行っちゃうなんて;)