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クリスマス・ガール 12月21日夜
寒空の元、閉店後の店の前で掃き掃除をしながら、今日の成果を振り返る。
結果から言って、校内でのチラシ配りはなかなか好評価だった。
友達。
そう呼べる人は少ないけれど、顔を合わせば話しをするし、見掛ければ挨拶程度の言葉を交わす、そんな知り合いは多い方だ。
もっともその大半は、名前すら知らない人達なのだけれど。
数少ない友人で、親友である雪の言葉を借りるならば、私はきっと薄情なのだろう。
自分の関心の向く先には全力を注ぐが、それ以外には無関心。
それが私を良く知る人達の、そして私自身の抱く、赤沢千鶴という人物の印象だ。
だからこそ、周りはきっと、私が愚直なまでにこのアルバイトに没頭しているように見えるのだろう。
実際それは間違いではないが、きっとそれは、他の所で働いていたらこうはいかなかっただろう。
「・・・・・・青葉ちゃんのとこ、だからだよねぇ」
店内で雪となにやら談笑する、白髪の美女を眺めながら、そんなことを呟いてみる。
「・・・・・・いけない、手が止まってた」
できることなら、卒業したらこのお店で働きたい、なんて、かすかな野望を抱きつつ、私は仕事に戻った。




