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ワールドウィズアウト・エンド  作者: syabato
episode001(上)
6/22

005


 ああ、流石にやばかったよな、さっきの。絶対殺される…………筈なんだけど。

 さっきからこっちのことちらちら見ては顔を赤くして。

 ああもう、余計よけいかわいく見えてくるよ。なんだよお前恋する乙女かっ!

「シ、シカシ、サッキは運ガ、良かっタな。無事にオマエの家に辿たどり着く」

「そうね、モンスターに気づかれなかったし」

『それはー運が良かったんじゃなくてー。あたしがまだ《実体スイッチ》を押してないからですよー』

「へーそうなんですかっ!? だれだ、お前」

 見るとさっきまで二人しか居なかったシーニャの部屋に仮面を付けたピンク色のツインテールの少女が居た。普通に会話しちゃってたよ。

『お前は失礼ですよー! ダーリン』

「だ、誰がダーリンじゃ!」

「シグル、ブン殴っていいか」

「やめてください」

 怖いよ、怖いですよシーニャさん。恐ろしすぎですよ。

『やめて、二人ともあたし争わないで!』

「誰が」

「争ってない」

『そうだよね、私なんか』

 いや、そうじゃないだろこいつが誰かって話だろ。

「いい加減かげん誰か教えてくれないか」

『あたし? あたしはーこのゲームのGMゲームマスターのエレンで~す』

「げ、GM!」

『そ、GM、GM』

「そんなわけ無いじゃない。こんな私達ぐらいな子どもが」

 ま、そう思うよね普通。俺だって信じられないよ。こんぐらいの子がGMだなんて。

『ほんとだってば、じゃあ如何したら信じてもらえるの?』

「そうですね……たとえば今この場に《騎戦士ナイルジャー》と《暗殺者アサシン》専用の武器を出し五千円、ポーション十個出す。そしたら信じてあげますよ」

『りょうかーい! 《ハルバソード》、《ポイゼルダガー》と五千円、ポーション十個』

「ホントに出てくるとはね」

『すごいでしょ?』

「確かにすごいわね。じゃ、コレもらうね」

 シーニャうまく使ったな。コレで武器と金が手に入った。戦わずして金を得た。

『あれ、コレってあたしうまく使われてない?』

「まあ、信じてもいいでしょう。ですが仮にGMとして、先ほどの《実体スイッチ》ってなんですか?」

『ああ、それね……

 エレンと名乗った少女が《実体スイッチ》について、話そうとした瞬間。大きな音の警報のようなモノが鳴った。

「なんだよコレは」

『嘘、何で? まだスイッチ押してないのに』

 どういうことだ、まだ押してないって。

『あいつ等、動き早すぎ。まさか、ここまでとは』

「どういうことだ。あいつ等っていったい」

『詳しいことは後で、二人とも装備整えて。今から移動する。さっき武器上げたでしょ。装備して』

 詳しいことって。

『転移、する。白き巨人……あれ? 転移しない。どうして』

「如何したのよ」

『GMの権限が無くなった』

「嘘……」

 そんなことってあるのか……。

「どういうことだよ」

『あたし、会社内で敵対していたの』

 エレンの話によると会社内で敵対していたグループによってこのゲームがハッキングされてしまったらしい(本人の話によるともう少し時間がかかるはずらしいが)。そのせいでGMの権限も奪われてしまったらしい。

「さあ、これから如何するんですか」

『そうね、もう一回、最初っから自己紹介』

 そう言うとエレンは仮面をはずした。

「あたしの名前はエレン、よろしくね」

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