表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワールドウィズアウト・エンド  作者: syabato
episode001(下)
21/22

018

「なーんちゃって! 刃が引っ込むタイプの短剣でした。刺したと思った? 刺していないのでした」

 俺たちが驚いたのはそんなところじゃなかった。確かに彼女はチホは短剣の刃の部分を押して引っ込むのを見せてくるのだが、はっきり言ってそんなのはどうでもいいのだ。

 チホの顔が変化している。『変化している』と言う表現は間違っているかもしれない、変化と言うよりかは、元の状態に戻っている(元の状態がどういったものだったかはこの後わかったことなのだが)。この場合は変態している変態のほうがいいのだろうか。

「チホの顔が……」レイヴはしばらく絶句したままであった。瞬きさえしていない。下手したら呼吸すらしていないのでは。このときだけは、たった十秒ほどであるだろうことが、一分、いや五分くらいに感じられた。それほど長い間静寂が支配していた。

 つい、二、三十秒ほど前までは、まだ若干幼さの残る顔立ちをしていたのだが、今はその面影は残らずとても凛とした顔立ちに成ってしまっている。しかも、先ほどまではレイヴよりも身長が小さかったのだが、変態した事によりレイヴよりも高くなっている。

「ああ、これ? 私のスキルでーす」


「つまり、チホさんは自身の《魔術師マジシャン》のスキルを使い。レイヴちゃんより小さい女の子に人体を変態させたのね?」

 俺たちは今、俺たちの家、もといい、俺たちのギルド本部へと移り、話をしている。もちろん、身長140センチメートルの巨乳少女から、身長170センチメートル弱となり日焼け肌の色っぽい巨乳の女性に変化したことについて話している。

「そうです、ええ、そうです。私は自身のスキルを悪用し、まだエッチの『エ』の字も知らないようなか弱い少女に性的暴行を「チホちゃん(?)ちょっと黙っといて」「サーセン」

 驚いたことに変態する前は友達思いのやさしい少女だったのに、今はその面影が完璧に消え去っている。はっきり言って、エロい。今の彼女の格好は、なんと言うか上はワイシャツのみ、下はスーツのパンツをはいている。そして、見えそうで見えない(あえて何がとは言わないが)。

「さて、何の話だっけ? ああ、私の武勇伝か。一日のうちに何人の男とやったか、ってな感じだったっけ」もう、いい加減にしてほしい。黙って聞いてりゃレイヴに悪影響を与えそうな話ばかり。

「何故こんなことをしたのかと言う話だ、そこのビッチ、いい加減何故か話したまえ。それとも、俺たちに殺されたいのか?」チャカモトはそう言いながらめがねの位置を正した。

「意外と怖い事を言うねぇ、赤のめがねのニィニィ。それともS気を漂わせながらも実は根はMとかとか。」

「良いから俺の質問に答えろ」

「しょうがないなー」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ