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ワールドウィズアウト・エンド  作者: syabato
episode001(上)
19/22

016

                ※

「ねえ、エレン。シグルの使ったスキル名って何?」

「あれはね、《ラヴのスロットル》って言ってね。約0.001%ぐらいの確立でライフが全回復するんだ」

「え? 約百分の一?」

「十万分の一ですよ。そんな低確率のスキルをこなすとは。城之内かよ、まったく」

「え?」

「何でもありませんよ……」

                ※

「さーって、よくもまあ、好き勝手やってくれたな」

 俺達はアスタの竜から降りた。

「ライフ全回復って、腐っています。ありえないです」

 やれやれ

「自分の目で見たものくらい信じろよ、俺からしてみたら魔法少女のほうがありえないんだけどな」

 そう言いながら俺は少しずつ少女に近づいていった、その分少女のほうも後ずさりする。

『魔法少女じゃないよ、俺達は、ヒーロー計画でなしになった企画、その名も《真実のトゥルース魔道マジシャン人工作製》』

 俺は驚きを隠せなかった、なんて言ったらいいのだろう。開いた口が塞がらない、使い方あってんのかな。

「作製って、商品やモノじゃないんだぞ」

『商品だよ』

 淡々と話を続けるステッキ。

『俺達は、元は海外に売られるために作られたようなものさ』

「で?」

『え?』

 あ、聞こえちゃってたのかな?

『俺の話を聞いてもなんとも思わないの?』

「別にお前が生まれたルーツなんか知って、かわいそうとは……思わねえよ」

 何だ、動揺でもさせたいのか?

「いい、ダイアあの人、気が付いてない。結構バカ」

「なんだと? ふざけてるのか? …………ああ、俺が気が付いてないってそのステッキが何かちゃっかり《俺達》って言ったことについて、か」

 すると少女はうちの息子が喋った!? と言いたいような顔をしてこっちを見ている。結構イラっとするな。

「もしかしてあたし、蚊帳の外?」

「安心しろ、お前は蚊帳の外どころか大気圏の外だ」

 そう言いながらアスタの肩叩く。

「じゃあ、戻れアスタ」「え、ちょ、あたしあんまり今回活躍してなく……」

 俺は魔道書にアスタを封じ。手の甲に触れデータをオブジェクト化する。

「頼むぜ……」

 そう言いながら俺はオブジェクト化したそのモノを地面に置く。

「あれは……」

 俺が地面に置いたものを見てチャカモトはものすごく驚いてる。まあ、そうだろうな分かる人には分かるんだよな……

「知ってるのチャカモト」

「ええ、知ってるも何も…………あれは、ウルトラマンベリアル!」

 そう、これはウルトラマンベリアルの人形だ。

「この生贄により、俺は新たなる悪魔、72柱の内の一体ベリアルを召喚する!!」

 人形を中心に陣が浮かび上がる、

『また俺を呼び出したのか……」

「悪いねベリアルさんまた、あんたの力を借りるよ」

『十分千円」

「おいっ!」

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