009
大事なこと。
そうそれは、ギルド名である―――
「如何するか、ギルド名」
「プリティ・エレン。とかは?」
「私達のギルドなのに、名前だけ見ると、あなただけのギルドになってるじゃない」
「そっかー」
これが思うように行かない、今まで夕食を食べてから二時間ほど経ったが、良いアイディアが出ない。三人寄れば文殊の知恵とはよく言ったものだ。
「月夜の解放者たちとかは?」
「何処かで聞いたことあるな、月夜の何々って」
と言うか、俺の知っているゲームの世界に入り込んだ世界に出てくるギルドとかいった組織で、《月夜の》とかいっぱいあるな。
「じゃあ、だめ?」
「うん、ダメ。絶対」
考え直しだな。
※
「よし、じゃあ、これで良いよね」
「うん」
「いーよー」
「《第一回、俺達の名前如何する会議、結局三時間かかっちゃったよ》で決定した決定した名前は」
「そんな会議名だったんだ」
「結局、三時間半かかったよ」
「良いんだよこまけぇことは」
「よくないよ」
「よくないわ」
「あーもーごちゃごちゃウりゅセー!!」
「噛んだ」
「噛んだね」
「これだ!!」
「《真夜中の星星》!!」
「いいね」
「いいと思う」
「三時間粘ってよかった」
「三時間半だけどね」
※
「今日は疲れたから早く寝るか」
「そうだね」
「おやふみ…………」
※
「はあ、疲れたな今日も、ま、新しいスキル。《バハムーショック》を習得したから。良かったか」
もう寝よ。今頃女子達はガールズトークしてんだろな。俺んちは俺一人しかいないから、寂しいんだよな。
そんなこと考えてたら余計寂しくなってきた。
もう寝よ…………




