第8話〜下着ドロボウが逃げた(後編)〜
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「藍さんドコに行ったのでしょうかね」
「ちゅーかアッチに扉あるで?なんやろ?」
「え?」
僕らと瓦礫の向こうには、赤い扉がある。ここも誰かに壊されたようだ…っつってもパンダしかいないけど………。 「かまぼこバッズーカで、破壊?」
「いや、やめて、流音ちゃん…ってオイィィィィ!!何構えてんの!?」
「発射よぉい……撃て」
「撃てじゃないから!あっ!ぎゃぁぁあぁああぁぁ!」
ちゅどぉおぉぉぉおおぉん(しばらくお待ち下さい)
「る、流音ちゃん……頼むからヤメテ…」
再び瓦礫に埋まる僕ら。 死ぬ……。自衛隊でも来て、僕を助けてくれないだろうか?
「うっぎゃぁぁあぁ!!」
………なんだ?破壊された扉の向こうからオッサンの声がする。「すんません!!すんません!!ぞうさんパンツなんて盗んでいませんからッ!!ぎゃぁぁ!!それはダメっ!!ヤケドする!あっ!ちょっと!!うっぎゃぁぁあぁ!藍さ……いえ、藍様!助けて下さい!すんません!すんま……」
……オッサン、ってかパンダの声は途絶えた…
彼女…藍さんは何してんだろうか?
「藍さぁぁぁぁぁん!!!」
血相を変えて僕は、扉の向こうへ走って行った。「…………………何してるんですか?」
……そこには鬼の様な顔をしている藍さん…誰か除霊してほしい。
藍さんは釘バットと日本刀を持っていて、頭にはろうそくを三本つけている。 もうどうにかしてほしい ついでにパンダは、頭にぞうさんパンツを被っている。
「オイ、てめぇ…何私のパンツ盗んでるんだよ」
「盗んでいませんから!!すんません!」
「ああん!!??んじゃあソノ汚ねぇ頭にのっかってるパンツなんだよ!!?言ってみそ!!」
………んだよ
「言ってみそ」
って
「藍さん!!何やってるんですかっ!!」
「うっせぇチビ黙ってろ」
ん、んなっ!!! 確に僕は背が低い。低いさ。せっかく助けに来てあげたのに…何?チビよばわり?何様よ?
「私のパンツ返せぇぇぇ!!」 バッコォォン!!
「ぎゃぁぁぁあぁあ!」
パンダの数ミリ近くに釘バットが飛んできた。
「何してるでっすか!!?」
「み、ミカンちゃぁん……藍さんがぁ…」
「まかせるでっす!こうゆう藍は日常茶飯事でっす!!」
……そうなの?
「うっひゃっひゃっひゃっ!!!チキンじゃ〜!パンダがなんじゃぁ〜い!うひょっうひょっ!!」
「いや〜!!こんな藍見たことないでっす!」「そうゆうときは、かまぼこバッズーカで、へっちゃら」
「は!?またバッズーカ!?ヤメテ!ストップ流音ちゃん!!」
すでに撃つ準備を整えた流音ちゃん………
「パンツ、パパパパンツは返します!!すんません!」
もうパンダは頭から血が流れるほど土下座をしている。
「あ、藍さん……パンツ返してもらえるのですから、許してあげた方が……」
「許さねぇ〜!ひゃっひゃっ!!私のパンツ〜!ぎゃはははは〜!!」
………ダメだこりゃ…
ってかこのパンダ可哀想だな………下着ドロボウなのに逆にいじめられて…
「神野崎 藍流ザ・ぞうさん拳…!」
なんじゃそりゃ?
ちなみに藍さんの名字は神野崎である。
「私のパンツを汚す者は…消えなされぇ〜!!」
コォ〜〜〜〜と
スーパーサイ○人みたいに、藍さんの髪はたち、オーラを放つ……
「空の果てまでなんとやら〜!!」 藍さんは邪念がつまった拳でパンダをふっとばす。藍さんの数倍あるパンダの体が、窓を破って飛んでいく。
ってゆうか、なにその掛け声…?
「ボ、ボクは…ボクは女子校生のパンチュが欲しかっただけなんだ〜〜!!」
そんなアホくさい叫びとともに、今回の下着ドロボウの犯人は消えた……。
「ふにゅえ……」
パンダが消えた途端意識を失う藍さん…
「あ、藍さん!!」
「ケホッケホッ…!パンダは!?変態パンダは!?」 瓦礫の中からようやく抜け出してきたミルクさんたち……
「パンダはスーパーサイ○人風の藍が倒したでっす!」
「あら、藍さん…大丈夫ですの?」
「藍は俺が運んでくよ」
「桜子さん、ライさん…」
………や、優しい!!こんな馬鹿の集団のなかで天使がいたよ!
「パンダどこやぁ〜!?ウチらが殺ってやるで〜!」
「違う違う!殺るんじゃなくて犯るよ〜!オーホッホ」
「下ネタ最高や〜!」 もはやオマエらの存在が下ネタだ。
「パンダはもう藍がふっとばしましたよ。藍さん疲れて気を失う…ってか眠ってますよ」
ほんまかいな〜?とかアキラく〜んとか騒いでいる馬鹿二人。
つうかアキラくんは関係ないと思う。
「ところで、盗まれたパンツ、どこ?」
「あ…そういえば…。ミルクさん、たしかパンツ無いんですよね!?」
ワナワナと震えるミルクさん……
「あ、アタシのパンツぅ〜!!」
「ユウのパンツ借りたらどうでっすか!?」
「「結構です!!」」
こうゆうとこだけ、僕とミルクさんは息がピッタリだ……嬉しくは無いけど…。 そーして、今日も長い一日が非常識に終わった