第20話〜メリークリスマスと七夕〜
メリークリスマス
12月24日………そう、恋人たちのクリスマス。
僕はご主人様とクリスマス。
………楽しくねぇ。
聖なるクリスマスじゃなくて、邪悪なるクリスマスになるよ………。
が、しかし、僕が問題なく(?)使用人の仕事をできたのも、彼女らのおかげだと、いやいや信じている。
と、いうことで、僕はサンタに化けてクリスマスプレゼントをあげようと思うのだ。僕って優しい!!
皆がなにが欲しいか、すぐ分かる。なぜなら……ツリーに、欲しいものリストを七夕のようにぶら下げているから。
ひとこと言っていい?
馬鹿じゃねぇの?
しかも、ツリーの飾りに藁人形あるよ?僕の写真つきで…………。
とりあえず、欲しいものリストの一枚目を読む。
「えっと、『クリスマスに、彼氏ください。ユウみたいな馬鹿はイヤです。たのむから、サンタさん、彼氏をください。BY風花』………」
嫌がらせの伝言板?
しょっぱなからプレゼントじゃないし……
次の欲しいものリスト
『サンタ様、サンタ様、………頼みますから、胸ください。Aカップで良いので下さい。BYミルク』
欲望のままだな。
どんだけサンタを崇拝してんのさ?
『メガネ拭き下さい』
名前なくても分かるよ……藍さんでしょ?
しかもサンタにメガネ拭きってどうよ?
貧乏くさっ!!
『かまぼこによる、かまぼこの、かまぼこのためのかまぼこBY流音』
もう、かまぼこってなんなのか分かんなくなってきた。
『マシンガンが欲しいBY桜子』
サンタって夢を届けるハズなんだけど……殺意しか届けられなくね?
『女らしさBYライ』
あ、無理
『サンタさん、隣街の宝石店のダイヤとってこいBY伽凛』
………命令形?
しかも泥棒じゃん。
『ドラ〇もんBYミカン』
おい、馬鹿だろ?
こいつ馬鹿だろ?
『あ、やっぱり、彼氏は良いので、奴隷下さい。ユウみたいなのは嫌ですBY風花』
え?なに?僕を全面否定?
『サンタ様、サンタ様、サンタ様様、マジでAカップで良いです。牛なみの乳でなくても良いです。BYミルク』
お前はしつこいな。
『バットと、ボール、そして女子野球部員100にんほどくださいBYライ』
100人ほどって……何チーム作る気だよ
『くまさんパンツ。しかも、シルクで……BY藍』
くまさんでシルクっておかしいだろ?つか藍さんに似合わない。
『愛と夢と希望BY桜子』
………ツッコミづらっ…!
『ミッション!隣街の宝石店からダイヤを奪え!!ポイント!!裏口は、鍵が壊れているから、侵入しやすいぞ!BY伽凛』
おい、子供たちのサンタさんが犯罪者になっちゃうよ。クリスマス早々新聞の1面飾っちゃう。
『同じクラスの山田くんの従兄弟のお母さんの腹違いの妹の夫の親戚のおじさんと古くからしたしい従兄弟の弟の嫁のお父さん、つまり、近所の川辺さんのネコが欲しいBYミカン』
始めから川辺さんって書けやぁぁぁぁあぁあぁぁ!!めっちゃ読みにくいじゃん!!ってか、川辺さんと山田くんってもう関係ないじゃん!!
続く