第15話〜ミカンと念仏〜
大変長らくお待たせしました〜!すいません!評価して下されば、アサゴロモのネタの花が満開になります。
「…ユウさん、分かってるんでっすよ?貴方が風花さんとミルクさんに大人の階段を昇らせたのは…」
「ち、ちゃうわっ!!僕、確かに男になりとうてなりとうてしゃーなかった…せやけど、大人の階段の〜ぼる〜♪は、まだせぇへん!」
「ユウさぁん、証拠はあるんでっすよ?ボク達がちゃんと目撃したでっす」
………すいませ〜ん
何?これ?サスペンスの真似?
ちなみに、出演…ミカン(渋い刑事役)、伽凛(逃げ場を失ったユウ役)、以上二名。
「そんな目撃、人違いやったかもしれんやろ!?」
「ふふん、あくまでもしらを通すつもりでっすか……それじゃあ、ついでに聞くでっすが、風花とミルクのカップを言うでっす!!」
ビッシィ!と伽凛に指差すミカン。でもセリフと合ってない。
「風花はEカップや!ちなみに揉みごたえは花マルやで!!ミルクはAAや!!豆粒の方がまだでかくてエエって!ついでにミルクのは揉んでも、骨と、心拍数しか感じることがでけへん!!!」
ぎゃははは〜!と笑いだす二人。どうやらサスペンスは終わったようだ。
ミルクが大人の階段昇った後、ミカン達は再び昇降口に来ていた。
「オイ、ユウ、明らかにおかしかったよな?」
「そうですよね。顔色もよくなかった様ですし、変な事ブツブツ言ってますし」
「多分風邪ひいて頭狂ったのですわ。私がマシンガンでぶっ殺してもよくてよ?」
何笑顔で凄いこと言ってんだよ桜子さん。
「ユウ、元塚先生に、取り付かれている。風邪ひいたから、幽霊抵抗力ない。だから取り付かれた」
けーたい用カマボコ・タコ味、と書かれた袋からカマボコを一個取りだし、小さな口に放り込む流音。ってか生臭い。頼むからその悪趣味なカマボコしまって欲しい。
「なんでお前が元塚のこと知ってんだよ」
ふふふふふと真顔で笑う流音。……怖い。ホラー映画でバッチリ主役とれるよ。ってか、その笑顔で生きる力を吸い取られそう。
「実は、カマボコ小型カメラRXを、日本中に仕掛けた。Rは流音。Xは二次関数。夢は日本侵略」
勝手に言ってろガキが。 なんだよ二次関数って? しかも、ちゃっかり日本侵略しようとしてるし。「ユウが言ってた、にょ〜は、女体のいみ。元塚先生、女体好き」
「そんじゃあ除霊すりゃぁ良いんだな?」
「簡単でっす〜!!消火器で殴り殺すでっす!!」
いや、殺したら意味ないだろう。
「ちょいまち。アイツの声聞こえん?」
珍しく、伽凛の目付きは鋭く、何かに集中していた
「にょ〜」
暗闇の廊下から現れるユウ。ついでに下着姿のミルクを背負っている。 桜子達を見つけたとたん、いきなり突進してきた。 いや、実際怖いよ?有名なゾンビ映画より怖いよ?
「消火器スマッシュ〜!」
あ、なんかRPGみたいな技でカッコいいね。
ミカンは
「火事になったら使ってねん。うふん」
と書かれた消火器をとり、安全装置をひん抜いて、ユウにむけて泡を放った。
ぶっしゅ〜〜〜!
「にょ、にょたい、女体、好き好き」
泡をかぶりながら、なおも突進してくるユウ。 これじゃあ、ユウを倒せないでっす!桜子たちの力もかりなきゃでっす!
「桜子!!マシンガン用意するでっす!」
と、勢いよく振り向いて言うのは良いけど…。
ミカンの後ろには、誰もいなかった。
あれ?ボク見捨てられたでっすか?
とか思いながら、辺りを見回す。
よく見ると、桜子たちは職員室に逃げていた。
ついでに伽凛は
「お前のことは忘れへんで。イッてこい。」と書かれた紙をドアの窓に張っていた。
「伽凛のォォォ!!馬鹿ぁぁぁぁぁぁでっすぅぅぅぅぅ!!」
泣きながら職員室のドアを開けようとするが、鍵がかかって開かない。
「開けるでっす!!開けるでっすぅ!ボクはまだ少女でいたいんでっす!!わいせつ物陳列罪でっす〜!シスコンでっす!シリコンでっす〜!」
シリコン関係ない。
で、ドアによって声がよく聞こえないのだが、桜子がミカンの念仏を唱えているのはすぐに分かった。
「嫌ぁぁぁぁぁでっすぅ!」
危機的状況でも、ちゃんと語尾言ってるね。
ミカンの肩に誰かの手が触れた。
からくり人形のように、ゆっくりと振り向く。
そこには、気持悪いくらいの笑顔のユウ。
「イヤ、でっす…」
そして、ミカンは下駄箱の方へ引きずられ……
「ひぁっ……あっあっ…ユ、ユウ、ボク、怖かったでっすけど……あふっ……これ、気持いでっすね……イヤっ…ぁん」
その声は、職員室まで聞こえていた。
「ミカンが、ウチよりも先に、大人になってしもうた……」
と、ちょっとショックな伽凛。
変態ユウの犠牲者は、これで3人となった………。
続く!!