第1話〜今日から使用人〜
「あああ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!」
落ちた。 誰が?
「死ぃぬぅぅぅぅっうの!!」
オイオイ、ヤバイんじゃね?誰だよ?この高さから落ちたらマジで死ぬぞ?誰か助けてやれよ。
「たぁすぅけぇてぇぇ!!!」
だぁから 誰だよ!?落ちてんの!?
は?…俺?
……………俺ぇぇぇぇ!? 「ああああぁぁぁ!!!」
はい、どうも皆さんこんにちは。
僕はユウ・ハウスワークです。
ハウスワーク…メッチャ変な名前ですよね。ちなみに僕の職業は使用人です。名前の通り、家事や世話をしています。誰の世話?って思ってるでしょうが、それはまた後で ってか僕は人間とは違う種族で、生きてる世界も違います。僕達は使用人の世界に住んでいて、大人になったら使用人として人間界に暮らします。
ぶっちゃけ使用人がどうしたんだよコンチキショウと思い、親に反抗してました。(口調は今と違ってもっとキツかったんですけどね。自分のことを
「僕」
じゃなくて
「俺」
と言ってましたもん)が………その反抗のせいで僕は一足早く人間界に降りてしまったのです。その一部始終をどうぞ。
僕
「親父ぃ!!!俺は使用人としての人生を歩みたくねぇ!!!」
母
「ふざけんじゃねぇぇぇクソガキがぁぁぁぁ!!!」
グシャァァァ(何かが潰れた音) 僕
「ゲフゥ!!!」
母
「もういっぺん言ってみろや 単細胞生物がぁ」
僕
「え?えぇ?俺、親父に言ったんだけど…えぇ?なんでお袋が殴るんだよ!?」
母
「ユウちゃん…ぁたしゃそんな子に育てた覚えはないよ??」
僕
「育てられた覚えもありません」
グシャァァァ(何かが潰れた音)僕
「すんません 俺はあなたの股から産まれた時から使用人としての人生を歩みました。いや、マジですいません」
母
「最近よぉ、お前、生意気じゃね?だからよぉママは考えたのさ」
僕
「……何を?」
母
「お前、人間界に堕ちろ」
僕
「は?」
母
「だぁかぁらぁ!堕ちろって言ってるんだよクソガキがぁぁぁぁ!!!」
そのあと母は適当に魔法陣っぽいの作って 僕を人間界に捨てました。すんません。メッチャ簡単にあらすじ書いちゃって。
で、話しは戻って、堕ちてるトコの続きに行きましょう
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!!死んじゃう、俺。なんか色んな街が見渡せる高さだから気持ちがいい。しかしだ、その街に俺は自ら一体化しようとしてる。時速50〜60キロの速さで。ちょっと、なんかどんどん地面が迫ってるんですけど。死ぬから。マジで死ぬから。
「いゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
思わず高い声が出た。理性なんてどうでもいい。今は人生存続の危機なんだから。その時、風がいきなり吹いた。ぶわぁっと。
「はへ?」
俺の体もふっ飛ばされた。一体化するはずだった街に堕ちるんじゃなくて、どっかの屋敷に堕ちるようだ。 あ、ヤバイ。堕ちる。もう無理だ。
屋敷が近付いて近付いて…
ドガシャァァァァァァァァァァァァン!!
…痛い。当然だ。空から堕ちて来たのだから。
つか、なんか蒸し熱い。屋敷に堕ちたハズだ。なのにどうしてだ?
「イヤァァァァ!!変態!!」
「空から堕ちて来たデッス!!」
「宇宙生命体?」
え?何?宇宙生命体?ドコ?つか、何で女の声がするんだ?マジでココどこ?
体が痛くて動かない。しかも、うつ伏せの状態なので、何がどうなっているのかサッパリだ。再び、女の声が響く。 「どう見ても人間だろ?」
「ちゃうて!絶対エイリアンや!!」
「サンタクロースじゃないでしょうか?」
「違いますょぅ!!チカンです!サンタクロースがこんな壁をぶち破るヘマしません!!」
ちょっと待て………チカン?蒸し熱い?
…まさか、まさか…ココは…
「風呂場ぁあぁあ!?…ってアレ?」
俺は気付く。今の状態がどれだけヤバイのか。
「……」
ヤバイ状況その1… 俺は何かに乗っている。
ヤバイ状況その2… その何かというのは女の子である。俺はその子を押し倒している状態だ。
ヤバイ状況その3… 女の子は裸だ。なにせココは風呂場なんだから。
ヤバイ状況その4…俺の両手は女の子の胸をしっかり握っている。
「……魔女の宅急便です。ハンコ下さい」
コレ、一応フォローなのね。
「イイィィィヤァァアァアァ!!!!!!!!!」
ドガァァァァァァァァァァァ!!!!
殴られた。俺によって破壊された天井のガラクタを凶器にして。
ただいま数秒間、未知なる世界へ観光中。
「誰!?誰コイツ!?あたしの胸を…あたしの………うっ、ううっ」
「は!?お、俺はオメーみたいなちっちぇえ胸触ってもなんも嬉しくねぇから気にすることね…ゲブラハァ!!!!」
「死ね死ね死ね死ね死ね!変態!痴漢!ウ○コ!」
………………ちょっと
…………百歩譲って変態痴漢は良いとしよう…だが女の子がウ○コだ……やめろや………
「どうしたのです?騒がしいじゃありませんか」
騒音(罵声)のなか、透き通った大人の女性のこえが響く。ここにいる全員が声がした方、風呂場入り口に目を向けた。
「梅子だぁ」
小さな赤い髪をした女の子が女性を指差す。
ついでに彼女は裸だ。まぁ風呂場だからねにしても、メチャクチャ綺麗な体をしてい………あ、ヤベッ…変態じゃん。
「夫人も風呂に入んのかよ?狭いじゃねぇか」
ショートカットの女の子が文句を言うが、この風呂場に広いも狭いも無い気がする。なにせこの風呂場は、普通の温泉の2倍あるからだ。
女9人には十分過ぎる広さである。
「梅子夫人!なんか変態さんが来てます!!!」
と、メガネ少女……。風呂場くらいメガネ外せや…。くもって何も見えてねぇじゃん。
「宇宙生命体の解剖…」
オイ、なんか意味深なこといいだしたぞ…この不思議少女。大丈夫か?
「ちょっと梅子さん!!変なヤツが………」
「ウチらの裸見にきたんやで!!よっしゃ!!警察に連絡やぁ!!!」
「ふぇっ!?ココお風呂場ですから電話無いですぅ!!」
慌てるメガネ少女………。メガネがくもっているせいで、関西女とは正反対の方向に話しかけている。
………大丈夫か?
「まぁまぁ、話は後から。お風呂あがってからにしましょう」
と、一番話が分かりそうなお嬢様系の少女。
俺はどうなるんでしょう?
「さて、皆さん。この子は貴女方のお世話をすることになった……」
「ユウ・ハウスワークです………」
メチャクチャ冷たい視線が俺を突き刺す。なんつうか………憐れみの目?
俺達は今、食堂にいる。ぶっちゃけメッチャ広い。なんかたかそうな絵画もあるし、変な鎧もある。……普通じゃないと思う………。つうか鎧なんて普通ねぇよ!
「それでなんですか?私達と暮らせっていうんですか?絶対嫌!!」
貧乳娘・同居反対一票
「嫌だ」
ショートカット娘・反対
「変態はイヤや」
関西娘・反対
「宇宙生命体じゃないなら要らない」
不思議少女・反対
「私も……反対?」
メガネ少女・反対
「絶対嫌でっす!!体腐ちゃいますもぉん」
赤髪少女・反対
「無理!アタシは反対っ!!!」
初めて会った時大声でさけんだ少女・反対
「皆さんがダメなら私もノーで」
お嬢様系少女・反対
あれ?
全員反対なんじゃねぇかよぉぉぉ!!!
どうなるのさ?俺の人生!?
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