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バドミントン ~2人の神童~  作者: ルーファス
第3章:高校生編
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第36話:だったら力尽くで分からせてあげるよ

 遂に出会ってしまった彩花と静香。

 彩花の脱走騒動があった聖ルミナス女学園ではあったが、その騒動は学園長によって見事に隠蔽されてしまっており、表に出る事は無かった。

 そして直樹は学園長から解雇を言い渡されてしまい、僅か1カ月で無職になってしまったのである。

 そんな騒動など知らずに静香ら聖ルミナス女学園バドミントン部の部員たちは、6月から始まるインターハイの地区予選大会に向けて、日々過酷な練習に励んでいたのだが。

 練習と並行して毎日実施されている、大会出場メンバーを決める為のリーグ戦において、静香と愛美が圧倒的な強さを見せつけ、全試合を消化する前に1位と2位を確定させ、シングルス部門の代表として出場する事が決定した。


 何しろ静香がここまで全勝で、愛美がその静香に1敗しただけ。

 今回のシングルス部門のリーグ戦は、この2人が白星を全部持って行っちまって、後は残り1枠を巡って他の部員たちによる、壮絶な星の潰し合いが行われてしまっているのだ。

 これにより静香と愛美は、仮に残り試合全てに全敗し、3位の部員が全勝したとしても、4位以下に転落する可能性が無くなってしまった訳なのだが。


 いつものようにリーグ戦を終えた、この日の夕方5時…事件が起こったのである。


 「ねえ。学園長から、ここがバドミントン部の練習場だって聞かされたんだけど。」


 これから基礎練習に入ろうかとしていた静香たちの下に、突如彩花が姿を現した。

 全く予想もしていなかった人物の突然の登場に、静香たちは唖然としてしまう。

 何故なら静香たちは…いいや、監督の黒メガネさえも、学園長から全く何も知らされていなかったのだから。

 この聖ルミナス女学園に、彩花がスポーツ推薦という形で入学したという事…そしてバドミントン部のシングルス部門の代表選手として、特別枠で出場が確定しているのだという事を。


 「え?あれって藤崎さん?何で?まさか、うちの生徒だったの?」

 「あれって確かにうちのジャージだけど、藤崎さんがいるなんて聞いてないんだけど。」

 「て言うか、何で今まで練習に来なかったのかな?怪我でもしてたとか?」


 ざわざわ、ざわざわ…と、互いに顔を合わせながら怪訝な表情を浮かべる部員たち。

 そんな静香たちの姿に、彩花もまた同じように怪訝な表情になってしまったのだった。

 皆、学園長から何も聞いていないのかと。


 「おいおいおいおいおい!!何やお前!?何を堂々と不法侵入しとるんや!?部外者は引っ込んでろやオラァ!!」


 不法侵入、部外者。

 この黒メガネの予想もしなかった追い打ちの罵声に、彩花は戸惑いを隠せない。

 てっきりバドミントン部の皆が、自分の事を歓迎してくれると思っていたのに。

 もう、今までずっと何やってたのよ~、などと心配してくれると思っていたのに。

 

 「…皆、私の事、聞いてないの?私の事、待ってたんじゃないの?」


 ぶるんぶるんぶるんと、一斉に首を横に振る静香。

 黒メガネに至っては壁に掛けられた電話機から内線に繋ぎ、


 「お前ら今まで何やっとったんや!?ちゃんと警備しとんのか!?」

 「眠っとったらあかんぞ!?」


 などと罵声を浴びせながら、警備員を呼ぼうとまでしている始末だ。

 こんな事になってしまったのは、彩花が今までずっと直樹によって部員たちから隔離されてしまっていた上に、直樹の彩花への虐待の事実を部員たちにSNSで拡散されてしまう事を恐れた学園長が、取り敢えずは彩花の存在を隠してしまおうなどという馬鹿げた事を考えてしまったからだ。

 だから同じ聖ルミナス女学園に通い、同じバドミントン部の仲間であるはずの彩花の存在を、静香たちが知らなくて当然なのである。

 と言うか今まで静香たちは、てっきり彩花が隼人や楓と一緒に、稲北高校に通っている物だとばかり思っていたのだ。


 そんな学園長の思惑など彩花が知る由もなく、てっきり自分の事を歓迎してくれると思っていた部員たちから、逆に怪訝な表情をされてしまった事で…思わず妖艶な笑顔を浮かべてしまう。 


 「…なぁんだ…!!結局この学校のバドミントン部に…!!私の居場所なんか最初からどこにも無かったんだぁ!!あはははは!!あははははははははははははは!!」


 次の瞬間、彩花の全身を駆け巡る、怒りや憎しみを超越した『破壊衝動』。

 そして全身に黒衣を纏い、狂気に満ちた笑顔で高笑いをする彩花。

 そんな彩花の予想外の姿に、部員たちは戸惑いを隠せない。

 中学時代の彩花は、あんなにも可憐な笑顔で地区予選や県予選に出場していたというのに。

 とても楽しそうに、そして真剣に、バドミントンをプレーしていたというのに。

 あの頃の彩花の可愛らしさと凛々しさは、今の黒衣に呑まれた彩花からは微塵も感じられない。

 一体彩花の身に…何があったのかと。


 「あぁ!?藤崎彩花は確かにうちの生徒やと!?そんなの俺は学園長から一言も聞いとらんぞ!?一体どないなっとんのや!?」


 電話越しに警備員を怒鳴り散らす黒メガネの姿に、彩花は失望を感じてしまう。

 私を無理矢理こんな所に連れて来た癖に、いざバドミントン部の練習に顔を出した途端、今度は不法侵入だと部外者だの。

 この学園の人たちにとって、私の存在って一体何だったの…?と。

 

 「…ねえ、藤崎さん。もしかしてだけど…。」


 そんな黒メガネなど無視して、愛美が意を決した表情で彩花に話しかけてきたのだった。

 黒衣を解除した彩花が、なになに~?と愛美に向き直る。

 愛美には入学式から約1ヵ月もの間、ずっと疑念に思っていた事があったのだ。


 「学園長が入学式の時に私に言っていた、特別枠でシングルス部門の出場選手に内定してる選手って…まさか藤崎さんなの?」

 「うん、そうだよ。」

 「やっぱり…!!」


 彩花が突然姿を現した瞬間から何となく、そんなような予感はしていたのだが。

 確かに彩花ならば、実力的には全く持って申し分ない。

 何しろ去年の中学の県予選では、敗れたとはいえ隼人と互角に渡り合ってみせた程だ。

 だが、だからと言って突然そんな事を言われた所で、愛美が…いいや、今この場にいる部員たち全員が、はいそうですかと素直に納得出来る訳が無いのだ。


 「あのね藤崎さん。私たちが一体どうやって大会出場メンバーを決めているのかっていう事は知ってる?」

 「そんなの知らないよ。だって学園長に言われたんだもん。私を特別枠でエントリーさせるって。」

 「そうなの。」


 あまりにも身勝手過ぎる。愛美は学園長に対して怒りを顕わにしたのだった。

 彩花の存在を今まで明かさなかった件にしてもそうだが、自分たちが必死に毎日リーグ戦をこなしているのに、彩花だけを特別扱いするなど。

 勿論彩花に文句を言うのは筋違いだ。話の内容から察するに、彩花は本当に学園長にそう言われていただけなのだろうから。

 だったら何故今まで練習に顔を出さなかったのか、愛美は先程から気になって仕方が無いのだが。

 今はそんな事よりも部長として、彩花との間に白黒はっきりと決着を付けなければならない事がある。


 「でもね藤崎さん。だからと言って藤崎さんのレギュラー獲得を、私たちは素直に受け入れる訳にはいかないのよ。」

 「何で?だから私、学園長に…。」

 「これを見て貰えるかしら?」


 彩花の言葉を無理矢理遮った愛美が、右手人差し指をパイプ机の上に置かれたノートパソコンに向けたのだった。

 その液晶画面に映し出されているのは、今日の予定試合をたった今全て終えたばかりの、シングルス部門のリーグ戦の組み合わせと結果が映し出されているExcelの画面だ。


 |1位|朝比奈静香(1年)|20勝0敗|

 |2位|川中愛美(3年)|19勝1敗|

 |3位|篠塚友香(2年)|12勝8敗|


 とても興味深そうな表情で、セルに入力された順位を見つめている彩花だったのだが。


 「私たちはね、こうして毎日リーグ戦を行って、上位4人をシングルス部門のレギュラーとして選抜しているのよ。」

 「ふうん、上手い事考えるんだね。」

 「皆、毎日必死になって戦っているの。大会に出場する為に、レギュラーに選ばれる為にね。」

 「だから私だけを特別扱いする訳にはいかないって事だよね?」

 「そういう事よ。話が早くて助かるわ。」


 そう…皆、必死になってリーグ戦を戦っているのだ。

 だからこそ例え学園長からの要請だったとしても、彩花だけ無条件にというのは…少なくとも今この場にいる部員たちは、絶対に全員が認めないだろう。

 何故なら既に敗戦を重ねてレギュラー選抜が絶望になってしまった部員たちの中には、大粒の涙を流しながらその場に崩れ落ち、他の部員たちに慰められながら、とても悔しそうに嗚咽おえつした者たちだって何人かいるのだから。

 そんな彼女たちの無念や想いも一緒に背負い、静香と愛美は大会に出場するのだ。彩花だけを特別扱いするなど絶対に許されない。

 だから彩花が話が分かる子で助かったと…そんな事を愛美は考えていたのだが。

 

 「この、朝比奈静香ちゃん…だっけ?この中で一番強いの。」

 「え、ええ、そうね。朝比奈さんは現時点で全勝…。」

 「だったら力尽くで分からせてあげるよ。」


 次の瞬間、彩花は愛美に対し、とんでもない事を口走ってしまうのである。


 「今から私を静香ちゃんと打たせてよ。それで私が勝ったら文句無いよね?」

 「…はああああああああああああああああああ!?」


 いきなりの彩花の爆弾発言に、流石の愛美も思わず仰天してしまう。

 この中で静香が一番強いから打たせろって。いきなり何を馬鹿な事を言い出すのかと。

 先程の愛美の言葉を、彩花は聞いていたはずなのに。

 特別扱いなど出来ないと、彩花に分かって貰えたと思っていたのに。


 「ふ、藤崎さん、だから貴女だけを特別扱いは出来ないってさっきから…!!」

 「構いませんよ部長。私、やりますよ。」

 「ちょお、朝比奈さん!?」


 そんな愛美を守るかのように突然彩花の前に割り込んできた静香が、決意に満ちた表情で彩花を見据えたのだった。

 静香とて興味があるのだ。中学時代はダブルスの部門に出場していた関係で戦えなかった、周囲から『もう1人の神童』とまで呼ばれている程の彩花の実力が。

 まさかの突然湧いて出てきた絶好の対戦機会だ。ここで手放してしまうのは勿体無い。 


 「藤崎さん。私が勝てば藤崎さんはレギュラー入りを諦め、4位の方がレギュラーになる。その代わり私が負ければ藤崎さんは特別枠でレギュラー入りする。それで文句はありませんね?」

 「うん、それでいいよ。静香ちゃんはこの中で最強なんだよね?」

 「自尊するなどおごましいと思っていますよ。」

 「でへへ、静香ちゃんは真面目な子なんだね。」


 かくして彩花と静香による、彩花のシングルス部門のレギュラー入りを賭けたエキシビジョンマッチが行われる事になったのだが。


 「…ったく、警備員の連中も学園長も、ふざけた事ばかり言いやがって…!!」

 「「よろしくお願いします。」」

 「って、おい藤崎!!朝比奈ぁっ!!お前ら何勝手に試合なんかやろうとしとるんだコラァっ!?」


 そんな黒メガネの罵声など無視し、彩花と静香はコート上でネット越しに向き合って握手をしたのだった。

 静香の提案により、試合は1セットの5ポイント制で行われる事になった。

 彩花は別にフルポイント(21点制)でもいいよと静香に語ったのだが、静香は5ポイント制でなければ試合はしないと、彩花に対して無理矢理押し通したのだ。

 何故静香が頑なに5ポイント制での試合を押し通したのか、愛美たちにはよく分からなかったのだが。

 何にしても、『神童』VS『天才』…一体どんな試合になるのかと、部員たちの誰もが固唾を飲んで見守っている。


 「ワンセット、ファイブポイントマッチ、ラブオール!!1年A組、朝比奈静香、ツーサーブ!!」

 「さあ、行きますよ。藤崎さん。」

 「叩きのめしてあげるよ。静香ちゃん。」


 審判を務める事になった愛美に促され、静香は渾身のサーブを放つ。

 そんな静香を全身に黒衣を纏った彩花が、妖艶な笑顔で迎え撃つ。


 「夢幻一刀流奥義…維綱…!!」


 その瞬間、静香のラケットから放たれた、一筋の『閃光』。

 静香の『気』が練り込められた、白銀に輝く一撃。

 並の選手では反応すら出来ない強烈なサーブが、情け容赦なく彩花に襲い掛かったのだが。


 「こうだよね!?」

 「なっ…!?」


 その瞬間、彩花のラケットから放たれた、一筋の『閃光』。

 静香の足元に、凄まじい威力のスマッシュが情け容赦なく襲い掛かる。

 彩花の『気』が練り込められた、白銀に輝く一撃が。


 「ラ…0-1!!」


 目の前の光景が信じられないといった表情で、愛美は彩花の得点を宣言したのだった。

 他の部員たちも、黒メガネでさえも、彩花が繰り出した技に驚きを隠せない。

 何故なら今、彩花が放ったのは…紛れもなく静香の必殺技の維綱だったからだ。


 「藤崎さん、どうして貴女が維綱を…!!貴女も沙也加さんからの師事を受けていた事があったのですか!?」

 「え?沙也加さんって誰?て言うか今のって要はシャドウブリンガーの応用だよね?こんなのすぐに真似出来るよ?」

 

 こんなのすぐに真似出来るよ。

 こんなのすぐに真似出来るよ。

 こんなのすぐに真似出来るよ。


 この彩花の爆弾発言に、部員たちも黒メガネも驚愕の表情になってしまう。

 あの白銀に輝く一撃を…誰にも真似出来ない必殺技を…彩花は見ただけで真似てしまったとでもいうのか。


 「さあ、静香ちゃんの力を、もっともっと私に見せてよ。」

 「…あまり調子に乗らないで貰えますか?」


 今度は維綱ではなく、普通のサーブを彩花に放った静香。

 普通のサーブと言っても隼人にも劣らない程の速度と威力を誇っているのだが、それを彩花はまたしても簡単に返してみせる。

 自身の対角線上に放たれたスマッシュに対し、縮地法で容易く追い付いてみせた静香だったのだが。


 「こうだよね!?」

 「くっ…また…!?」


 カウンターで放たれた静香の一撃に、縮地法で容易く追い付いてしまう彩花。

 

 「ラ、0-2!!」

 「縮地法まで…!!」

 「ふうん、静香ちゃんは縮地法って呼んでるんだ。だけど今のって中国拳法の箭疾走ぜんしっそうだよね?お母さんも使えるよ?」


 黒衣を纏った彩花が、妖艶な笑顔で静香を睨みつけている。

 そんな彩花とは対称的に、とても厳しい表情で彩花を見据える静香。

 その後も奮闘する静香だったのだが…彩花の快進撃は止まらなかった。

 

 「0-3!!」


 あの静香が。全国から猛者が集う聖ルミナス女学園バドミントン部の中でも最強の実力を誇り、リーグ戦全勝という圧倒的な強さを見せつけた静香が。


 「0-4!!」


 ここまで一方的に…彩花に無様に蹂躙されてしまう物なのか。

 部員たちも黒メガネも、目の前の光景が本当に現実なのかと…これは夢なんじゃないかと…信じられないといった表情をしていたのだった。

 そして。


 「ゲ、ゲームセット!!ウォンバイ、藤崎彩花!!0-5!!」

 「…ちぇっ、つまんないの。」


 膝をついてその場に崩れ落ちてしまっている静香を、彩花がとてもつまらなさそうな表情で、深く溜め息をつきながら見つめている。

 静香が負けた。あの無敵の静香が。

 それも、ただ負けたのではない。維綱や縮地法をいとも簡単に真似された挙句、こんなにも一方的に…暴力的に負けたのだ。

 部員たちの誰もが驚愕の表情で、静香を負かした彩花を見つめていたのだった。

 こんな信じられない事が…本当に有り得るのかと。

 

 「朝比奈さん!!しっかりして!!朝比奈さん!!」


 慌てて静香を介抱する愛美だったのだが、そんな2人を無視して黒衣を解除した彩花が、妖艶な笑顔で黒メガネの前に歩み寄る。

 そんな彩花を前に、黒メガネは思わず後ずさってしまったのだった。


 「ねえ、貴方が監督さんだよね?」

 「そ、そうだけどよ、な、何だよ…!?」

 「私、この中で一番強い静香ちゃんに勝ったよ?だから私がシングルスのレギュラーになる事に、何も文句は無いよね?」


 彩花の鋭い眼光から放たれたのは、反論は一切許さないという無言の『圧力』。

 こうなってしまっては流石の黒メガネも、もう認めるしか無かった。

 この中で最強の実力を持つ静香さえもフルボッコにした、彩花の圧倒的な…いいや、暴力的なまでの力を。


 「…お、おう、さっき学園長にも内線で言われたからな。部員たちが何を言おうが、お前を特別枠で絶対にシングルス部門に出場させろってよ。」

 「決まりだね。今更取り消しとか無しだからね?」


 とっても満足そうな表情で、彩花は体育館を後にしたのだった。


 「そういう訳だから、私一旦家に帰るよ。地区予選、皆で頑張ろうね。じゃあね~。」


 彩花が去って行った体育館の入り口を、呆然自失の表情で見つめる部員たち。

 そんな中でただ1人愛美だけは、その場に崩れ落ちてOTLの姿勢になってしまっている静香を、心配そうな表情で介抱していたのだが。


 「朝比奈さん!!しっかりして!!朝比奈さん!!」


 愛美がどれだけ呼びかけても全く応じず、ただただ無言でうつむいている静香。

 まさか静香も学園長と同じように、黒衣を纏った彩花を前に恐怖を抱き、五感を剥奪されてしまったとでも言うのか。

 まあ無理も無いだろう。彩花に維綱と縮地法をあっさりと真似されただけでなく、あれだけ彩花の暴力的な力を見せつけられ…。


 「…ふひっ。」


 …たはずの静香だったのだが…。


 「はあああああああああああああん!!」


 突然立ち上がった静香が、自身の身体をぎゅ~~~~~~~っと両腕で抱き締めながら…何だかとっても興奮しながら恍惚こうこつとした物凄い笑顔を浮かべてしまう。


 「あ、彩花ちゃん!!しゅ、しゅごいいいいいいいいいいいいい!!」

 「あ…朝比奈さん…!?」

 「私はこの学園において、ようやく巡り合う事が出来ました!!私の事を身も心も満足させて下さる方に!!」

 

 目の前の静香の予想もしなかった変貌ぶりを、部員たちの誰もが呆気に取られた表情で見せつけられていたのだった…。

 すいません、もしかしたら来週は一週だけお休みするかもしれないです。

 本職の仕事が物凄く忙しくなってしまった上に、タイミーの予定も入ってるので…。

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