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バドミントン ~2人の神童~  作者: ルーファス
第2章:中学生編
14/136

第14話:楓ちゃんの想い、確かに受け取ったからね

 大会出場メンバーを決める為の、部内対抗トーナメントが開始です。

 順調に勝ち進む隼人と彩花。そして楓は…。

 そして2023年5月3日。ゴールデンウィークの真っ只中。

 今年の全日本中学生バドミントン大会の出場メンバーを決める為の、平野中学校バドミントン部の部内対抗トーナメントが、遂に開催されたのだった。

 去年まではバドミントンがマイナーな競技だった事もあり、観客は少なく大した盛り上がりを見せなかったのだが、今年は体育館に多くの観客が集まり、誰もが試合が始まるのを今か今かと待ち続けている。

 

 ここ最近の六花の地道な外回りの営業活動や広報活動の結果、全国各地でバドミントンに興味を持つ者たちが、少しずつだが確実に増えてきている。

 また屋外でも屋内でも場所を選ばずに手軽に楽しめる競技という事もあって、ラケットやシャトルの売り上げも伸びているらしい。

 勿論その影響もあるのだろうが、やはり隼人と彩花の活躍ぶりを観戦に来た者たちが多く集まっているのだ。

 それだけこの平野中学校において、隼人と彩花の存在が大きくなっているという事なのだろう。


 今日は試合だけを行うので、いつも通り怪我の防止の為に準備運動と柔軟体操を行った後、走り込みなどの練習は一切せずに全員がそのまま試合に望む。

 まずはシングルスの試合から。4つのコートに分かれて4ブロックの試合を同時進行する。

 ワンセット制でタイブレークは無し。先に21点取った方が勝者となるのだ。

 そして審判は、試合に出ないダブルスの生徒が行う事になっているのだが。


 「やっほ~。隼人君、彩花。」

 「ちょお、六花さん!?」


 顧問の先生に連れられて突然体育館に姿を現した六花に、思わず隼人はポカーン( ゜д゜)となってしまった。

 首元にネクタイを締めてリクルートスーツを身に纏い、胸元にはJABSの社員である事を示す「JABS」の刻印が書かれた、シャトルの形をしたピンバッジが付けられている。

 

 「お母さん!?何で!?私たちの試合を見に来てくれたの!?」

 「人材発掘の一環としての視察よ。これも私のJABSでの立派なお仕事の1つなのよ?」


 びっくりしながらも、とても嬉しそうな表情になる彩花。

 どうやら彩花も、今日六花がここに視察に来る事を知らなかったらしい。

 愛知、岐阜、三重の東海三県を回り優秀な人材を発掘し、リストにまとめて支部長に報告する。

 外回りの営業や広報だけでなく、こういった各地への視察も、六花がJABS名古屋支部から与えられた仕事の1つなのだ。


 誰もが予想もしなかった、まさかの伝説のバドミントンプレイヤーの登場に、観客たちの多くが大騒動になってしまう。

 そんな中で楓が血相を変えて、大慌てで六花の下に駆けつけてきたのだった。


 「あの、藤崎六花さん!!私、部長の里崎楓と言います!!貴女がシュバルツハーケンにいた頃の試合の動画を、ネットで何度も拝見させて頂きました!!」

 「ええ、彩花から聞いてるわ。私の技を真似してくれてる素敵な子がいるって。」

 「は、はい!!光栄です!!」

 「ふふっ、付け焼き刃な言葉だけど…応援してるわ。頑張ってね。」

 「はい!!頑張ります!!」

 「それと、いつも彩花と仲良くしてくれて有難うね。」


 まさかの憧れの人からの励ましの言葉に、楓がとても嬉しそうな表情になる。

 先程、六花は人材発掘の為に視察に来たと言っていたが…なら今日は絶対に活躍して六花にアピールしてやるんだと、楓は闘志を燃やしていたのだった。


 「それじゃあ、まずはシングルスの試合を始めるわ。出場メンバーは集まってくれる?」


 楓の呼びかけによって、今年のシングルス出場希望メンバーの24人が一斉に集まる。

 この24人を4つのブロックに分けて、1ブロック毎に6人でトーナメントを行い、最後まで勝ち上がった4人がシングルスの大会出場メンバーとなる。

 その組み合わせを決める為に、楓はトランプのカードを用意したのだった。

 楓がスペードとダイヤのAからQまでの24枚のカードを入念にシャッフルし、テーブルの上に裏向きにして並べて置く。

 それを部員たちに自由に1枚ずつ引いて貰い、引いたカードの番号と記号が記されたトーナメント表に、次々と部員の名前が書かれていく。

 

 隼人と彩花はそれぞれスペードのAとダイヤの5。別々のブロックとなったので、この2人が潰し合うような事態にはならずに済んだようだ。

 そして、楓は…。


 「それじゃあ皆、早速試合を始めて頂戴。ダブルスの皆は審判をお願いね。」


 視察に訪れた六花に優しい笑顔で見守られながら、楓からの号令を合図に、部内対抗トーナメントのシングルス部門が遂に始まったのだった。

 4つのコートで4つのブロックの試合を同時進行し、選手たちが大会出場を賭けた熱いバトルを繰り広げている。


 「ゲームセット!!ウォンバイ、3年B組・須藤隼人!!ワンゲーム!!21-0!!」

 「ゲームセット!!ウォンバイ、3年B組・藤崎彩花!!ワンゲーム!!21-0!!」


 共に圧倒的な強さを見せつけて、バドミントンを始めたばかりの超初心者の新入部員たちを、情け容赦なく完封してしまった隼人と彩花。

 やはりこの中では、隼人と彩花の強さが遥かに抜きん出ている。

 2人共、最早中学生のレベルを完全に超えてしまっており、大学生にも…いいや、それどころか下手なプロが相手なら勝ててしまってもおかしくない程だ。

 観客の多くが2人の凄まじいまでの活躍に、惜しみない大歓声を送っている。


 「ゲームセット!!ウォンバイ、3年B組・里崎楓!!ワンゲーム!!21-5!!」

 「しゃあ!!」


 そして隼人と彩花程ではないが、楓もまた素晴らしい才能を秘めているという事を、六花は一目見ただけで見抜いたのだった。

 六花がシュバルツハーケンにいた頃の動画を参考にして、楓が独学で編み出したと彩花が嬉しそうに語っていた、クレセントドライブ。

 六花は特に名前を付けていなかったドライブショットなのだが、それはさておき。

 ここまでキレのあるドライブショットを、誰からの教えも受けずに独学だけで身に着けたというのは、まさに称賛に値する。


 だが惜しむらくは彩花が言っていたように、顧問の先生が全くの素人で指導者に恵まれておらず、その素晴らしい才能を埋もれさせてしまっているという事だろうか。

 クレセントドライブは確かに素晴らしいが、それを活かす為の能力や戦術が、楓にはまだまだ足りていないのだ。

 六花が楓を指導出来ていれば、楓の持つ素晴らしい才能を存分に伸ばし、もっともっと強く出来ていた自信がある。それを六花はとても残念に思っていた。


 「ゲームセット!!ウォンバイ、3年B組・須藤隼人!!ワンゲーム!!21-2!!」

 「ゲームセット!!ウォンバイ、3年B組・藤崎彩花!!ワンゲーム!!21-3!!」


 トーナメントは特に目立ったトラブルも無く順調に進み、いよいよ大詰めに。

 彩花の代表一番乗りは、ほぼ確実視されているのだが…問題はこのスペードのAブロックの試合だ。

 運命の神様とやらが本当に実在するというのであれば、一体楓にどれだけ残酷な運命を与えれば気が済むのだろう。


 「それでは只今より、3年B組・須藤隼人選手 VS 3年B組・里崎楓選手による、スペードのAブロックの決勝戦を行います。」

 

 隼人VS楓。この試合に勝った方が代表に選ばれ、負けた方が大会に出られないのだ。

 2人共、間違いなく全国レベルの実力を有しているというのに、どちらか片方しか大会に出られないのである。

 それでも一番悔恨を残さないやり方だという理由から、トーナメントの組み合わせをクジ引きで決めると言い出したのは、他でも無い楓自身だ。

 そのクジ引きの結果、こうして隼人と楓が同じブロックで戦う事になってしまったのだ。


 実力的に考えれば隼人と彩花、楓の3人が、シングルスに出場するべきなのに。

 いや、別の中学校なら他の部員たちの不平不満を無理矢理黙らせ、問答無用でこの3人を強制的に出場させるような所があっても、決しておかしくないだろう。

 部員たちの誰もが楓を部長として慕っていただけに、とても残念に思っていたのだが、楓は不貞腐ふてくされるどころか逆に燃えていた。

 この試合に隼人に勝って、視察に訪れている六花に猛アピールしてやるんだと。


 「ワンセットマッチ、ラブオール!!3年B組・里崎楓、ツーサーブ!!」

 「さあ、油断せずに行こう。」


 スイスで小学3年だった頃、自身の油断と慢心が原因で招いた、対外試合での初の敗北。

 あの日からずっと続けている、試合を始める時の隼人の、いつものルーティン。

 この言葉を呟いた瞬間、隼人の頭の中がクリアになり、身も心も試合モードになる。

 そんな隼人にぎゃふんと言わせてやろうと、楓は必殺のサーブを隼人に放ったのだった。


 「行くわよ須藤君!!」


 隼人に向けて放たれたサーブは、強烈なドライブ回転によって急激なカーブが掛かる。

 楓の十八番おはこ、クレセントドライブ。隼人が練習で何百回も楓に食らわされた、必殺のドライブショットだ。

 それ故に隼人は即座に弾道を読み切り、クレセントドライブをいとも容易く楓のコートに打ち返す。

 だが隼人なら必ず打ち返すと確信していた楓が、既に飛翔してスマッシュの体勢に入っていたのだった。


 「食らえっ!!」


 クロスファイヤー気味に、隼人の逆方向へと打ち返す楓。

 放たれたシャトルが、情け容赦なく隼人のコートへと突き刺さった。


 「1-0!!」

 「よぉしっ!!」


 笑顔でガッツポーズをする楓に向けて、部員たちは嬉しそうな声援を送り、逆に観客たちは動揺の声を上げる。

 全国大会2連覇を成し遂げ、六花以来となる大会3連覇に期待がかかる、あの隼人から。楓が見事に先取点を奪ったのだ。

 まさかの事態に大騒ぎになる体育館だったが、それでも隼人は全く取り乱す事無くシャトルを拾い、試合を視察している六花を横目でチラリと見た。

 その隼人の視線に気付いた六花は、いつもと同じように慈愛に満ちた優しい笑顔で、隼人の事を見守っている。


 あの日、スイスで小学3年生の頃に、人生初の対外試合での敗北を喫した時と同じだ。

 あの試合で隼人は油断と慢心から、格下の選手を相手にあっという間に先制点を奪われ、その動揺からリズムを完全に崩してしまい、ずるずると調子を取り戻せないまま無様に敗北してしまった。

 初めての敗北の悔しさ。わざわざ応援に駆けつけてくれた、六花と美奈子に対しての申し訳無さ。

 そんな隼人を責める事無く、優しく抱き締めて励ましてくれた六花の温もり。

 あの日の事は、隼人は一生忘れる事は無いだろう。


 そう、あの日から隼人は誓ったのだ。

 今後は例え相手が誰であろうと、絶対に油断も慢心もせず、徹底的に対戦相手を全力で叩きのめすのだと。

 そして、あの日から隼人は成長したのだ。

 試合の時は例えどんな状況だろうと、絶対に取り乱さずに冷静さを見失わない、強靭な精神力と戦術眼を有するプレイヤーへと。

 もう今の隼人は、あの時とは違う。

 たかが先取点を奪われた位で取り乱すような事は、もう絶対に無いのだ。


 「もう一丁行くわよ!!」


 隼人からシャトルを受け取った楓が、さらに渾身のクレセントドライブを隼人に放つ。

 楓のクレセントドライブは2枚刃。今度は先程の逆方向へと強烈なカーブが掛かる。

 それを隼人は瞬時に見抜き、いとも簡単に楓のコートに向けて打ち返した。


 「まだまだっ!!」


 それさえも読み切った楓が、またしても強烈なスマッシュを隼人のコートに向けて放つ。

 だが今度は隼人は、それさえも即座に反応。

 楓のスマッシュに対してカウンターで、高々とロブを打ち上げる。


 「なっ…!?」


 着地した楓は慌ててシャトルを追いかけるものの、放たれたロブは正確無比の精度で、楓のコートのラインギリギリの箇所に落ちたのだった。


 「1-1!!」


 その瞬間、凄まじい大声援を送る観客たち。

 何という隼人の技術、そして神技なのか。

 あれだけの強烈な威力と速度のスマッシュに対して、逆にあそこまでの精度のロブでカウンターを浴びせるとは。


 「2-9!!」


 その後も隼人の快進撃は止まらなかった。

 クレセントドライブを立て続けに攻略され、スマッシュもロブもドロップも通用せず、どんな揺さぶりを掛けても崩す事が出来ない。

 こうして敵として対戦すると、楓は改めて思い知らされてしまう。

 隼人が「神童」と呼ばれている所以ゆえんを。隼人の圧倒的なまでの実力を。


 「4-16!!」


 楓は諦めずに必死に奮戦するも、点差がどんどん開いていく。

 部員たちが泣きそうな表情で懸命に楓に声援を送るも、それでも試合の流れは変えられなかった。

 そして…。


 「ゲームセット!!ウォンバイ、3年B組・須藤隼人!!ワンゲーム!!6-21!!」


 試合終了のコールが告げられた瞬間、体育館を包み込む大歓声。

 この瞬間、隼人の大会出場と、楓の脱落が決まったのだった。

 膝をついて崩れ落ちる楓に、優しく右手を差し出す隼人。


 「大丈夫かい?里崎さん。」

 「あはは…ここまで貴方にコテンパンに叩き潰されたら、もう笑うしか無いわ。」


 心配そうな表情の隼人の手を借り、何とか立ち上がる楓。

 だが楓に悔いは無い。全身全霊をもって隼人と戦い抜き、そして隼人もまた正々堂々と応じてくれたのだから。

 とても清々しい笑顔で、楓は隼人を見つめていたのだった。


 そしてダブルスの試合も順調に進み、大会出場メンバー8人が遂に決定した。

 全ての試合が終了し、整理体操と片付けも無事に終わり、部員たちが楓の前に集結する中、楓がとても穏やかな笑顔で封筒を六花に差し出す。


 「藤崎六花さん。うちの大会出場メンバーの一覧です。お受け取り下さい。」

 「ええ、確かに受け取ったわ。私が責任を持ってJABSの担当者に提出しておくわね。」

 「皆、トーナメントお疲れ様。これで8人の大会出場メンバーが全員決まったわ。」


 部員たちの全員が、一斉に楓に傾注する。

 楓もまたそんな部員たちに、いつものように部長としての凛とした態度で呼びかけたのだった。


 「まずシングルス4名は3年B組の須藤隼人君、3年B組の藤崎彩花さん、2年E組の榊原好美さん、2年C組の篠原悦子さん。」


 そのシングルス4名に自分の名前が無い…その残酷な現実をしっかりと受け止め、そして自分を蹴落とした隼人を決して恨む事無く、楓はしっかりと前を向く。


 「そしてダブルス4名は3年B組前田順子さんと、3年B組の木下由美さんのペア。2年A組の新見悟君と、2年A組の福田純也君のペア。以上8人で6月から行われる地区予選に出場し、全国を目指して頑張って貰うわ。」


 視察に訪れた六花に優しく見守られながら、楓は今日の部長としての仕事を無事に果たしたのだった。


 「これで今日の予定は全て終了よ。皆、今日はゴールデンウィーク真っ只中の所を、本当にお疲れ様。以上、解散!!」

 「「「「「お疲れ様でしたーーーーーーーーっ!!」」」」」


 こうして部内対抗トーナメントは無事に全試合が終了し、平野中学校の大会出場メンバー8人が決定した。

 シングルスは隼人と彩花が無事に内定。残念ながら隼人に敗北した楓は、代表に選ばれずに落選する事となった。

 だが、それこそが残酷な勝負の世界。勝った者が栄光を手にし、負けた者が脱落する、過酷な競争社会なのだ。

 それは学生の部活動と言えども、決して例外ではない。

 そして「運も実力の内」という言葉があるが、楓がトーナメントの組み合わせを決めるクジ引きで、隼人と同じブロックになってしまったという不運もまた、「楓の実力の内」と言えるのかもしれない。


 その後、制服に着替えた楓は、彩花に少し話があるからと、皆が帰った後に隼人の承諾を得た上で、彩花を体育館の倉庫に呼び出した。

 とても穏やかな笑顔で楓を見つめる、制服姿の彩花。

 自分がどんな用事で楓に呼び出されたのか、彩花は何となく察しているようだった。

 そう…今ここには、彩花と楓の2人だけしかいないのだから。

 

 「…ねえ…彩花。」


 感極まった楓は彩花の身体を、ぎゅっと力強く抱き締める。

 そして彩花の温もりに触れた途端、今まで必死に抑えていた物が、どんどん溢れ出して止まらなくなっていた。


 「少しの間だけでいいの…このままでいさせて貰ってもいいかな?」

 「うん…いいよ。」

 「…っ!!」


 楓は泣いた。彩花の身体に必死にしがみつきながら、存分に泣いた。

 部長として今まで皆に毅然きぜんとした態度を取り続けていたのだが、それでも心を許せる相手である彩花と2人きりになれた事で、楓はようやく存分に泣く事が出来たのだ。

 悔しい。凄く悔しい。隼人に負けて代表から漏れてしまった事が、凄く悔しい。

 3年生である自分にとって、これが最後の大会だったというのに。

 それに出られなくなってしまったという現実が、凄く悔しくて、凄く悲しい。

 もう楓は、目から涙が止まらなくなっていた。


 「楓ちゃん、私、頑張るから。楓ちゃんの分も全力を尽くして頑張るから。もしかしたら県予選でハヤト君と戦う事もあるかもしれないけど…。」


 目から大粒の涙を流す楓を、穏やかな笑顔で優しく抱き締めてあげる彩花。

 

 「それでも楓ちゃんの想い、確かに受け取ったからね。」


 彩花は確かに受け取った。楓の悔しさを。楓の想いを。

 だからこそ彩花は出場メンバーに選ばれなかった楓の分まで、楓の想いも一緒に背負って、全力で大会を戦うのだと…その熱い想いを胸に秘めていた。

 そう…例え県予選で、隼人と戦う事になってしまったとしてもだ。


 地区予選が始まる6月まで、残り1カ月。

 今年の暑い…いいや、熱い夏が、もうすぐそこまで迫っていたのだった…。

 次回は地区予選大会、開始です。

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