清算にきましたがなにか?
どれ位の時間が経ったのでしょうか。
ガーウルフさんは数匹の角ウサギさんを仕留めていたらしく、何匹かを召し上がっておりました。
様子見でチラッと覗くを何度かしたのですが、中々グr…野性味のあるお食事風景でした。距離がありますので音が聞こえなかったのは幸いでした。
おそらく3匹程召し上がったようです。満足したのか、やっといなくなりましたので今のうちに急いで帰ります。
群生地を見つけて調子にのってしまいましたね。行きとは違いかなりの大荷物になってしまったので、重いです…。ですがまたガーウルフさんのように魔獣と出会いたくないので必死に足を動かしましたが、街に戻ったのは日暮れ近くになってしまいました。
冒険系タグを入り口で見せ、冒険者ギルドに向かいます。
このライレンの街は4区画に分けるように大きな十字路があり、東西南北に区画がわけられております。
大通りの先には門があり、東門、西門、南門、北門で街の出入りを管理しております。
クラの森に行くには東門を出て北に向かって進む感じですね。
各区画についてはこのようにわかれております。
北区画…住宅街になっており、この街で生活している7割の人の家が集まっております。
東区画…領主様の邸や騎士団の詰め所や訓練所があるので少し近寄りがたい雰囲気があります。
西区画…穀物や果実、お肉などの食品を売っているお店や食堂、工芸品や冒険者の為の武器屋さんなどがメインです。
南区画…冒険者ギルドと商業ギルドがあります。宿屋さんも多いですし一部は海に面しておりますので海産物も有名ですね。また南大陸との行き来ができる船着き場があるので、人や物が南大陸から入ってくる場所でもあります。
因みに中心地(西区画と南区画を跨いでます)に近い場所の裏道には娼館や飲み屋さんが集まっている場所などもあります。いわゆる繁華街というやつですね。まぁ私には関係のないエリアですが…。
冒険者ギルドは夕方という事もあり中々の賑わいを見せております。
私は人目を避け、買取り受付に向かいます。この買取り受付は薬草採取の依頼のみ、依頼達成報告を兼ねられるので便利です。受付のお姉さんに声をかけるこの瞬間が本当に緊張します。
「か、買取りお願いし、しましゅ…」
「あら、カリュさん。今日はいつもより遅かったですね。薬草の確認をしますので、品物の提出をお願いします」
今日も噛んでしまいました。が、これもいつもの事です。受付嬢のお姉さんも慣れたものですね。軽くスルーしてくれます。
言われた通りに薬草をカウンターに置きます。
「おぉ、今日は沢山ありますね」
「ぐ、群生地をみ、見つけ…たので…」
「そうなんですか~。ラッキーでしたね。すぐに確認しますのでお待ちください」
会話を続けるでもなくさっさと確認作業に入っていきます。コミュ障の私にはこの対応が本当にありがたいです。
15分程でしょうか?本日の買取り金額が確定しました。
2ガリウスx250束なので500ガリウスで間違いありませんでした。これで今夜は美味しいものを食べれますね。ニヤニヤしてしまいますね。
300ガリウスを貯金として預け、冒険者ギルドを出ようとしたら、
「ねぇ、お嬢さんちょっといい――――「っぴ…ピギャ――――!!」」
突然見知らぬ方に突然肩をつかまれ声をかけられましたので奇声を上げてしまいました。
周りが静寂に包まれ、皆さんがこちらをみています。
なんということでしょう、注目を浴びてしまいました。おぅ…どうしましょう。
『逃げるが勝ち』なんて言葉を聞いた事があります。なので、こんな時はとりあえず逃げるに限ります。
なので私は出来る限りのスピードで冒険者ギルドから逃走しました。
会話文…難しいです( ノД`)シクシク…