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無銘の世界~personaluniverse~  作者: ネツアッハ=ソフ
神域決戦編
136/168

プロローグ

第九章、神域決戦編。始まります。

 未開の大陸、世界樹の神殿———最奥。その日、世界最大規模の大地震が観測(かんそく)された。


 それは、邪神を取り込んだ終末王ハクアの新生の産声(うぶごえ)だ。


「おおおおああああああああああああああああああああっっ!!!!!!」


 最奥の玉座で絶叫が響き渡る。それは、終末王ハクアの絶叫だ。


 その絶叫だけで、世界樹が大きく揺れ動く。未開の大陸全土に巨大な地震が起こる。邪神を取り込んだ終末王ハクアのその力はもはや固有宇宙の限界値(げんかいち)を大きく超越している。


 その力はもはや、理論上は霊的(れいてき)なビッグバンすらも引き起こせるほどだろう。この世全ての悪を司る邪神を取り込んだハクアは、既に神王の理解の範疇すらも超えている。その力はまさに次元が違う。


 その暗黒のエネルギーは、次元を大きく(ゆが)めて特異な重力場を作り上げる。


 その次元歪曲は、全世界で同時に観測された。


 その力の余波だけで、世界樹の神殿が崩壊しそうになっているのだ。まさしく規格外だ。その余波を受けて外法教団の団員達すらも恐慌にかられている。悲鳴を上げて神殿から逃げようとしている。


 もはや、外法教団の団員達ですら終末王は恐怖の対象でしかない。絶望(ぜつぼう)が、其処に居た。


 そんな中、ただ独りだけ高らかに哄笑を上げてハクアを見ている者が居た。悪魔Ωだ。


「くははっ、はははははははっ!!!そうだ、それでこそハクアだ。終末の王だ!!!!!!」


 高らかに哄笑(こうしょう)を上げながら愉しげに笑う姿はまさに悪魔だ。そして、ハクアもその哄笑に合わせて静かに笑みを浮かべた。その笑みは、何処までも悪意的でゾッとする物があった。


 何処までも冷たく、無機質な笑みだった。こんな笑みが存在するのか?そんな笑みだ。


 ハクアは掌を天に(かか)げた。瞬間、その手に黄金に輝く刀身を持つ十字剣が現れた。


 ハクアの所持する魔剣、外法。所持者を宇宙の法の外へと至らせる(かぎ)だ。


 邪神を取り込んだハクアは、この外法の魔剣を以って世界を創り変えるつもりなのだ。


 それは即ち、世界の再創造だ。


「僕は、我はこの剣を以ってこの宇宙(ソラ)の法を超える・・・さあ、終末(おわり)を始めよう」


 ハクアは宣言するように、そう告げた。そう、それは世界に対する宣戦布告だった。


 ・・・その瞬間、世界全土に宣戦布告を告げる書状が送られた。


          ・・・・・・・・・


 終末の王、ハクアより宣戦(せんせん)を布告する。


 明日の正午を以って全世界同時に侵攻を開始する。それまでの間に我が軍門に降るならば良し。しかしそれでも我に歯向かう意思を見せるなら、我が軍勢によって蹂躙(じゅうりん)の限りを尽くそう。


 では、色よい返事を期待する。終末(おわり)を始めよう・・・


 外法教団総帥(そうすい)、終末王ハクア。

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