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無銘の世界~personaluniverse~  作者: ネツアッハ=ソフ
つかの間の日常編
135/168

小説設定、固有宇宙

小説設定を更新します。

 固有宇宙とは、即ち完全な自己観測型宇宙だ。


 宇宙を構成する第一要素は即ち、観測(かんそく)である。つまり、誰かに其処に確かに存在すると認識される事で宇宙は存在を確立する事が出来るのである。これは量子力学、観測理論の話だ。


 あらゆるモノゴトは観測される事によって構築(こうちく)される。


 そして、完全な自己観測型宇宙とはつまり存在の確立に他者の観測を必要としないモノの事だ。それは即ち自身が自身を認識さえ出来る限り、存在を確立(かくりつ)出来るという事だ。


 それは即ち、この宇宙において完全に()として自立した存在という事になる。


 固有宇宙に覚醒する者は少なからず、自己主義者が多い。或いはそうでなければ覚醒しない。


 固有宇宙に覚醒する資格(しかく)とは、即ち真に自己が自己として認識し自覚する事だ。その資格が無ければどれほど強く願おうとも固有宇宙に覚醒する事は不可能。完全に個として覚醒する以上、その者はこの宇宙で自分独りを認識しなければならない。それは即ち、個が宇宙を凌駕するという事に他ならない。


 ・・・或いは個で全を凌駕(りょうが)するという事だ。


 ミクロコスモスとマクロコスモスの相似性(そうじせい)を凌駕するともいう。


 自分(ひと)りになりたい。自分の力しか信じられない。自分が何とかしなければならない。固有宇宙に覚醒する者とはつまり、そういった自己主義で自己中心的な者の事を差す。


 そういった自己のみを信じ、自己のみを願う意思が神域(しんいき)を超越した時、固有宇宙に覚醒する。


 即ち、存在の構築に他者の観測を必要としない、依存(いそん)しない魂だ。


 ・・・固有宇宙は覚醒する者の心のカタチに左右される。それはつまり、覚醒する者によって固有宇宙を支配する物理法則や物理定数は異なる事になる。即ち、自己のルールによって宇宙の法を構築するという事に相違ないだろう。己の(ほう)によって宇宙の法を成すとはそういう事だ。


 例えば、終末王ハクアの固有宇宙は悪徳(あくとく)。つまりこの世界全ての悪徳を背負う宇宙の事だ。


 ハクアの場合、この世界全ての悪を背負う存在となり、その他全ての善性(ぜんせい)を証明したいという意思が宇宙の法として構築された結果だ。故に、ハクアの固有宇宙は悪徳の宇宙となった。


 それはつまり、世界全ての悪を自らが独占する事に他ならないだろう。


 例えば、無銘の固有宇宙は虚無(きょむ)。つまり虚数宇宙の事だ。


 原初宇宙が誕生する以前、何も無かった頃の宇宙(ほう)こそが無銘の司る固有宇宙だ。


 宇宙の誕生以前、全てが虚数(きょすう)に支配されていた頃の宇宙こそ、無銘の司る宇宙法則。つまりそれは原初の渾沌に他ならない。無銘はこの虚数宇宙から実数を取り出す事によりあらゆるモノを創造する。


 固有宇宙に覚醒した者は、全知全能の神王すらもどうにもならない。それ故の自己観測型宇宙だ。


 完全に自立した存在である以上、その存在(たましい)は神ですらどうにもならないのは自明だ。

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