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我が征くは職人(忍)道  作者: あらじる
私のペットは閑古鳥
53/70

2-5 目指せお求め安い価格

平成最後の、ってやつです。

そして装備解説回

装備品の表示テンプレを変えました。今後はこんな感じでいきます。

以前書いたやつも順次修正していきます。

めんどい


一度我が家に戻り、所持品を遠征用に整えたらいざ出発。東門から出るのは、コウモリと戯れに行った時以来ですね。


門衛さんに会釈しつつ門をくぐると成る程、たしかに道らしき草のない地面が一定の幅で伸びていました。

門と同じぐらいの幅で、片側一車線の道路と同じぐらい。この世界だと、大きめの馬車二台が余裕を持ってすれ違える程度、といった感じでしょうか。


そこをただ歩くよりは早く、走るよりは遅いぐらいの感覚で進んでいきます。

もはやお馴染みとなりつつある、トワを抱えながらの移動です。諸々を経て人形の動きやすさが増したとはいえ、流石に私の移動速度を超えるわけではないですからね。まず歩幅からして違いますし。


それにしてもこの方角だと、以前も行った沢にまっすぐ向かっているわけで。河を渡るための橋とかもありそうですね。


「そいやミサっちさー」

「んー?」

「装備結構変わっちょるよね」

「変えたね」


そういえばトワにお披露目するのは今日が初めてでしたっけ。

実は私、アップデート前の三日間を使ってグルドさんの工房と我が家に引きこもり続けた結果、それなりの装備になっています。

まあ武器は練習がてら作った品なのですけど。


「ミサミサのことだから、性能はまたどうせアレじゃろ?アレでアレな感じなソレじゃろ?」

「どれよ」


指示代名詞しかないじゃないですか。近所のおばちゃんみたいな話し方はやめていただきたい。

まあ言いたいことは分かりますけどね。でもどうせとか言うなし。


「とにかく、性能チェックの時間じゃオラァ!みーせてー」

「はいはい」


腰につけた鞄を横から前にスライドさせて、トワをそこに座らせ、装備品の画面を開いて渡します。




【くらやみのローブ】【銘:河堀簾】(品質:B–)

(製作:ミサ)(防具:背中)(耐久100/100)


DEF+7

RES+5

DEX+2

AGI +4

水耐性+45%

闇耐性+10%


特殊効果

撥水

遠距離攻撃の被弾確率低下(小)

暗闇環境下での隠密性上昇

スキル【ソナー】の効果上昇


祝福:DEX+2、AGI +2、水耐性+10%、遠距離攻撃の被弾確率低下(微)


加護:治水蝙蝠


–闇から切り出してきたかのような黒いローブ。月の出ぬ夜はあなたの世界–




【ウルフレザーアーマー】【銘:蒲牢】(品質:B–)(製作:ミサ)(防具:胴)(耐久110/110)


STR+4

DEF+13

RES+6

DEX+6

AGI +5

炎耐性+10%

水耐性+10%

闇耐性+5%


特殊効果

遠距離攻撃の被弾確率低下(微)

非パーティー時全能力5%上昇


祝福:STR+2、DEF+2、DEX+4、AGI+2、炎耐性+15%、水耐性+15%、耐久上昇、遠距離攻撃の被弾確率低下(微)


加護:孤狼


–狼型モンスターの素材で作られた革鎧。胸部と肩部が板金で補強されている。彼らの機敏さ、狡猾さ、そして勇敢さを持って冒険へ出かけよう–




「防具はそんな感じ」

「うむ、やはりアレじゃったな」


だからアレってなに。響きが悪いでしょうが。


「防具としての数値自体はNPCの店売りと比べて少し良い程度なんじゃが、オプションが強烈だにー」

「店売りもこのぐらいなんだ」


思ったより店売りも強いんですね。


「DEFとRESは、ぜよ。雑に他ステに補正かかってるのは見かけん」

「あー、なる」

「属性耐性も山盛りじゃし、祝福はともかく、加護ってなんぞ」

「私にもわからんのよね。勝手に生えてた」

「またかー」


このゲーム勝手にポコポコ色々生えてきますよね結構。


「多分、使ってるモンスター素材に応じて発生する特殊効果、だと思う」


おおちすいこうもり(母体種)、でしたっけ。あの素材で作ったローブは高い水耐性と暗闇内での特殊効果、狼の素材で作った革鎧はAGIへの補正とソロ活動中限定の補正、がそれぞれ発現してると思われます。


「ほーう」

「前に革紐で使った程度じゃ生えなかったから、使った量で生えるかどうか決まるのかも」

「にゃるほどにゃるほど。んじゃあ、これに関してはミサっちのスキルがどうのってわけじゃないんだ?」

「多分、だけどね」


他プレイヤーの作った装備も近いうちに見に行かないといけませんね。南門付近の露店群にあるでしょうか……。私みたいに店を構えていると探すのが少し苦労しそうですね。

あれ、もしかして私も露店出さないと問題なのでは……?隠れ家的なのもいいなぁ、なんて考えもしましたけど、全く客が来ないのは論外でしょう。収入が無いですし。

うーん、売れそうな物をいくつか作ったら露店出してみるのも、視野に入れておきますか。


「あ、武器も変わっとる」

「流石にいつまでも初心者剣ってのもね」

「たしかに」


【闇鉄の合口】【銘:習作・長ドス】(品質:B–)(製作:ミサ)(武器:両手・片手)(耐久110/110)


攻撃タイプ:斬・突・打

ダメージ上昇値:14

攻撃時追加効果

闇属性追加ダメージ

確率で凍傷を付与

確率で裂傷を付与


STR+2

DEX+2

AGI +2

切れ味低下速度抑制


祝福:ダメージ上昇値+5、確率で凍傷を付与、確率で裂傷を付与、STR+2、DEX+2、AGI +2、切れ味低下速度抑制、耐久上昇


–闇鉄で作られた、鍔のない刀。刃渡りによって、短刀・ドス・長ドスなど呼び方が変わる–



「ん、習作?」

「そう、習作。強くなりすぎないように練習したやつ」

「強くなりすぎないように……具体的どの辺が?」


懐疑的な視線を感じる。いやちゃんと手を抜いたんですよ?これ。


「えーっと、説明が面倒だな……。闇鉄を作るときにブレスを当てすぎると、属性が増えちゃうの」

「ほ、ほう?」

「私がいつも通りやると、闇の他に炎と水と氷の四色鉄になっちゃうから」

「あたしの理解をすでに超えたが続けて」

「正規の手段でじっくりと時間をかけて闇鉄を精製して、武器に祝福だけ付与されるようにしてみた」


手抜き品を作るのに労力がかかるという、実に無駄すぎる手間と時間でしたが。おかげで防具作成は捗りましたけどね。


「お、おう。でもなんでまたそんなことを?」

「売る時の値段設定がね……」

「あー、なるほどにー……頭おかしいことになるもんにゃあ。でも祝福はどうすんの?」

「完成時に付与しないを選択すれば大丈夫」


4000万の鍬などという、一部の人というか一人にしか売れなさそうな存在を生み出さないため、工程はともかく、性能は普通の廉価版的な物を作ろうとしてみたわけです。

ブレス使わないで炉に火を入れるの、地味に初体験だったんですよね。初回はそもそもいきなり薪に火をつけようとしたのが間違いだった模様。ちゃんとした薪の並べ方とか、ほくちとか、色々調べてちゃんとやりました。今更。


「おぉー、てことは、ミサミサのお店がとうとう本格始動?」

「まだ。しばらくかかりそう」

「そっかー」


まだ売り物全然作って無いですし、しばらくは鉄鉱石を普通の鋳塊に変えて溜め込む予定です。

また山に採掘に行かないと、ですね。

うーん、この調子だと露店出すのもいつになるやら。



評価ありがとうございます。

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