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我が征くは職人(忍)道  作者: あらじる
ことのはじまり
4/70

1-4 アイデンティティ・メイキング

キャラメイク回です。


※追記:5/9に一部変更を加えました。

ステータスにMPを追加

魔力制御表記の変更 MGI→MGC

MP無しでどうやって魔法使うつもりだったんですかね自分。そしてなんでアイにしたんや…どっから来たん君

何も考えないとこういうことになる



推定姿見の前までやってきました。するとー


−ようこそ変異の間へ−

「うひゃい!?」


文字が表示されました。これ姿見兼モニターなんですね。文字表示の仕方が滲み出るようで若干ホラー

ちなみに姿見に映る私の外見はー

事前にVRマシンに登録してあった、私がカメラの前でぐるっと回る動画を参考に造ったものらしく、なんていうかいつもの私をややアニメやゲーム調に補正かけたような感じでした。あれ、割とかわいいぞ私。調子に乗っちゃうぞ?


−ここでは貴女様がこの先の世界で生きていくための新たな肉体、平たく言うとアバターを作成していただきます−


途中まで持ってまわった言い方だったのに後半ぶっちゃけましたね。書いてるうちに通じるか不安になったんでしょうか…


−まずは鏡に映る姿を参考に、ご自分の種族ならびに外見をお気に召すまでお選びください−


お選びくださいと言われても、どうやって操作するんですかね


−操作方法は思考入力、音声認識、タッチパネル方式に対応しています−


至れり尽くせりですね。っていうかこのヘルプももしかして思考入力で反応したんでしょうか。だとしたら凄まじく便利ですねこれ


−お褒めに預かり光栄です−


あ、間違いなく思考拾われてますね。後このシステム作った人多分お茶目。

さて、まずは種族はーっと…試しに画面上部の《種族》の部分に触れると、先程取説で見た選択可能種族がずらりと一覧で表記されました。

その種族名に触れれば姿見の私もそれに合わせて変わっていきます。

それに加え、足元付近にはデフォルトの人間から種族変更に伴うステータス変動も、実数の表記こそ無いものの上がったか下がったか、変動した値の大小も合わせてある程度推察出来るように上下の矢印で表されていました。お、種族名長押しで種族単位の解説が観られるんですね。まあ取説と内容一緒なのですが

ポチポチと種族ボタンを次々に押しては姿見を確認していきます


「お、かっこいい」


思わず声がこぼれたのは種族《龍人》の姿。ややキツい印象のツリ目に尖った耳、小さく開いた口からは獰猛な牙を思わせる犬歯が覗いています。頭部両側面からは暗い紫で細めのねじれた角がサークレットのように正面に向かって伸びて実に誇らしげ。

身体は細身ですが引き締まっていかにも素早そうで、色白の肌には所々におそらく龍の鱗でしょう、光沢のある菱形があります。

そしてさすがは龍人、背中の肩甲骨下あたりからドラゴンっぽい翼が、お尻からは小さく尻尾も顔を出しています。


これ、尻尾はともかく、翼はどうやって生えてるんでしょうね。骨格が気になるところです。まあ龍人にはなったとしても、わざわざ骨格標本になるつもりはないのですが…


そういえば翼があるってことは飛べるんですかね。その辺どうなってるんでしょヘルプさーん


−この種族は浮遊適性を所持しています。よって、それに対応したスキルを取得することで【自律浮遊】することが可能です−


あんまり高く飛ぶことは出来なさそうですね。しかし浮けるだけでも十分楽しそうですし、これは龍人で決まりでしょうか。

ステータスの変動は人間に比べてー

HP(体力)減少、MP(魔力)やや上昇、SP(スタミナ)やや上昇、STR(筋力)やや上昇、DEF(物理防御)減少大、MGC(魔力制御)上昇、RES(魔力防御)上昇、DEX(器用さ)変動なし、AGI(敏捷)上昇、ですか。物理に関しては完全に紙防御、戦闘になったら速度とパワーでゴリ押す感じでしょうか。回避盾的な運用も出来そうですね。相手が魔法主体の場合は圧倒的に優勢、と。


「うん、実に私好み」


生産やりたいのに器用さが普通なのが若干不安要素ではありますが、そもそも比較対象が人間ですからね。それなりに器用と考えて大丈夫でしょう。


「そーれけってーい」


−種族がお決まりになりましたら、次に容姿の調整を行なってください−


「ほいほーい」


とは言ったものの、結構この見た目が気に入ってるんですよねぇ。一応調整可能な部分を確認はしますが


「体型いじるのは何かに負けた感じがするしなぁ」


他人からの評価は知りませんが、個人として自分の体に特に不満があるわけでも無いですしね。

ちなみに親友たちと並ぶとハルカ、私、ノノの順で普通、小、低。どこと言わず全体的にそんな感じです。


「いじるならファンタジーな部分よね」


尖った耳を上向きから少し横向きに。目がちょっとキツ目なのでそう感じない程度に調整。角は形状はかっこいいのでこのままで、色だけ少し明るめに。


「髪もせっかくだしファンタジーにしますかね」


薄めの空色にして光沢を少し落とす。髪型は…腰まで伸ばしちゃいましょう。いつも肩につかないぐらいで揃えてるので新鮮ですね。生産作業の邪魔にならないといいんですが…まあそうなったら諦めてバッサリいきましょう。前髪は眉下ぐらいでてきとうに散らして…


「キャラメイクだけでもしばらく遊べるなぁこれ」


髪いじりもそこそこに、別の部位に行きましょう。え、鱗の表示度合いですか?最低設定で消せる?これを消すなんてとんでもない!はい次に行きましょう

翼は…伸ばした髪からちょっと出てるぐらいが良いですかね、少し小さめに。これのせいで浮けなくなるなんてこともないでしょうし。

尻尾はーーうーん、このままで良いですね。


「良し、かっこかわいいぞ、私」


容姿設定完了、と。


−では最後に、貴女様がこの世界で名乗る名を設定してください−


ふむ、そういえばまだ決めてなかったですね


−尚、現実世界と同名の設定はプライバシー保護上非推奨行動です。こちらの世界で固有のものをお勧めします−


「知ってまーす」


まあ当然ですよね。というかせっかく自分の意思の下新しい体で新しい世界に行くのに名前だけ元のままというのも味気ないというか画竜点睛を欠くというか、ハルカっぽくいうならロマンに欠けるってやつでしょう。

ただまあ元の名前から何かしらもじった感じにしたいという思いもあるわけでして。どうしたものですかね……マヒル…真宵?うーん…



ーー決めました。


「私は水朔、ミサと名乗る」

−かしこまりましたミサ様。それではこれにて肉体(アバター)の設定を完了しました。お疲れ様です。この鏡に向かってお進みください。ミサ様の征く道筋に、どうか幸多からんことを−

「ん、ありがとう。えーと、行ってきます」

−はい、行ってらっしゃいませ−


淡く光り始めた鏡面に触れると、水面のように波打ち



私はそれに飛び込みました

次回、ミサちゃん大地に立つ


龍人ーー人型生命群の文化に興味を持った龍種が人の姿を取り血を混ぜていった果てに先祖返りを起こした姿。角や翼、尾などの他に高い魔力適性と強靭な肉体が特徴だが、人としての脆弱性が能力を十全に発揮させないでいる。

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