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我が征くは職人(忍)道  作者: あらじる
ことのはじまり
33/70

1-32 朝飯前

おまたせしました。


いつも評価等ありがとうございます



皆さまおはようございます。現在枕元の時計は5:10を表示しています。早めに寝たとはいえ、ここまで早起きするとは思わなかったです。この時間はまだ肌寒いですね。

外の天気は空に一体どれだけ溜め込んでいたのか、未だ雨です。私は好きなのでいいですが、外出しなきゃいけない人は大変ですね。お気をつけてお過ごしください。



さてどうしましょうか。

わりとしゃっきり目覚めたので寝直すという気分でもありませんし……。ちょっとだけログインしちゃいましょうかね。




朝の諸々を済ませてからログインしました。初の午前中ログインですね。洞穴でうっかり日を跨いだことはありますけど。

ふとフレンド欄を見てみるとまさかのトワもログイン中。アレが早起きするとは考えにくいので高確率で徹夜でしょう。

一週間半前の電話の時も思いましたが、あの時からも順調に夜更かしマスターへの道をひた走ってますね。寝なさい。

などと思念を送りつけていたら、当の本人からメッセージが飛んで来ました。


『およ、こんな時間にインするなんて珍しい。どったん?』


『なんか目が覚めたから。そっちは徹夜何日目?』


『やだなぁまだ2日しかやってないぜよ』


テキトーに鎌かけたらまさかの発言が帰って来ました。サービス開始から4日目早朝なのですが今。『まだ』と『しか』の意味を一度辞書で調べたほうがいいのでは?


『寝ろ』


『あとちょっとでレベル上がるから、そしたら落ちるぜー』


どうやらレベル上げをしていたようです。フレンド欄からプレイヤーの公開情報で確認すると、L v 16の表示。随分私との差が開いてしましましたね。


『エラく成長してるね』


『最初は狼狩りやってたんだけど、気分転換に森に行ったら奥の方が敵いっぱいでなー。しかも火に弱いのばっかでウハウハよー』


デカい蜘蛛がいると噂の彼処ですか。一応訊いてみますか。


『もし蜘蛛糸余ってたら買い取りたい』


『お、マジ?大量にあるから助かるぜぃ』


所持金大丈夫かな……。とりなんさんのところの相場で30束分ぐらいはあるのですが、大量って言ってますしね。


『あ、アルバちゃんの耐久怪しいから修理も頼みたいんじゃが』


『ん、じゃあ落ちる前に預かろうか』


アルバ君里帰りですか。ある程度糸代で相殺でいいですかね。あのナイフ自体、市場に出したときの相場がわからないのに、修理代金なぞ算出できるわけないですし。多分修理(メンテナンス)というより改良(アップデート)になるでしょうし。考えつつ、昨日のながら作業の成果を見やります。



【四色鉄の鋳塊】(品質:B−)(製作:ミサ)(素材)(残量100/100)


このアイテムを素材とした生産品に以下の効果を追加


・炎属性もしくは炎耐性を付与

・STR微増

・水属性もしくは水耐性を付与

・DEX微増

・氷属性もしくは氷耐性を付与

・DEF微増

・闇属性もしくは闇耐性を付与


潤沢な魔力を含んだ鉄の鋳塊。大規模な戦闘が行われた跡地などでごく稀に発見される。


−レアはレアだけど、人によっては意外と簡単に作れたりもするよ☆−



ええ、意外と簡単に出来ちゃったやつですね。四色の内、空色と青が二色を占めるのであまり四色には見えないですが。あと、DEX増加属性は水でした。闇にステータス補正がないのは、私の祝福経由じゃなくて、もともとコレに付いてたやつだからですね。


『ヨロヨロー。ちゃちゃっとレベル上げて街に戻るからー』


『じゃあこの間の作業場で』


『りょかーい』


さて、もはやこのゲームでの私の部屋と言っても過言ではない気がして来たグルドさんのお店へ行きましょうか。アクセサリー作りの続きをやりながら待ちましょう。



グルドさんと恒例のやりとりを交わしていつものスペースへ。

宝箱から、水晶を取り付けるパーツを取り出し、どの程度削ればパーツにちょうどいいかを考えます。台座に対して少し大きいですからね、今のままだと。


サイズとだいたいの形状を決めたらカット、というか削ります。よろしくサンダーさん。

削った面が細かいキズで真っ白になったので紙やすりで磨きます。

注意書きによると、水と光があると品質が上昇しやすい、らしいです。光かぁ……。ブレス使うような用途じゃないんですよね。光に透かすことでキズを見つけるらしいですし、私側が光ってもしょうがないという。

日中ですし太陽光でなんとかなるでしょう。

ヤスリを濡らす水はブレスで出しますけどね。




「やほ」

「ん」


クリスタルを磨いていたらトワが来ました。


「いやー、アルバちゃんのお陰でレベル上げが捗る捗る。もう大助かりだったぜ」

「それはなにより」

「何人かプレイヤーがじっと見てたしさー、あたしの華麗なナイフ捌きと絶大な火力でもうメロメロ!みたいな?」

「自分の見た目がかなりホラーってこと忘れてないよね?」

「衝撃の事実だわ」


そのナイフの矛先が自分に向かないか気が気じゃなかった、が正解でしょう。特殊なモンスターに間違われた可能性もありますが。


「んで、この子の修理代はおいくらほどですかね旦那」


誰が旦那か。せめてお嬢様ぐらい言ってほしいものです。あの二人の爪の垢とか採取できないですかね。


「蜘蛛糸どのぐらいある?」

「なんに使うのかわからんけど結構あるぜぃ。縦も横も50束ぐらいずつ」

「じゃあ20束ずつで相殺」


残りは買い取ればいいですし。


「相場わからんけど絶対安すぎる」


わからないのに絶対とは。


「安いんだからいいでしょ。ぼったくってるならともかく」

「いやいや……まあいいや、とりあえず今回は蜘蛛糸全部あげるから、次修理頼む時までに相場勉強しといてほしいぜよ。差額もその時払うし」


律儀ですねぇ。でも多分今回の修理()で代金跳ね上がりますよ。


「わかった。覚悟しといて」

「お手柔らかに頼むぜー」

「修理は今日の夜までには終わらせるつもりだけど、それでいい?あ、リアルの今夜ね」

「おけおけー。ではアルバ君、しばしのお別れだ。元気になって帰ってくるんだぞぅ」


私に大量の蜘蛛糸とナイフを渡して、トワはログアウトしていきました。

ふふふ、生まれ変わったアルバの性能に恐れるがいい。現状でもだいぶオーバーキル気味ですけどね。そういう意味ではあまり強さに実感湧きにくいでしょうか。


現実の時間を確認すると、まだ六時半を過ぎたばかり。朝ご飯までにアクセサリー作りを進められるだけ進めちゃいましょう。


早いものでいつの間にやらこの作品を書き始めてからひと月が経っていました。仕事が忙しかったりで今後も更新時間がぶれ続けるとは思いますが、極力毎日更新していければと思っています。

今後ともよろしくお願いします。

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