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方向音痴の勇者と音痴の吟遊詩人がへっぽこパーティを組みました  作者: アルル 名前なんてただの記号
番外編
53/72

レンタル冒険編Ⅴ

「弱点はどこだ!」


 俺はめちゃくちゃ苛立っていた。バルトが行動不能になったせいもある。勝てる気がしない。絶望が俺を襲っていた。


「他の魔物と違って核があるんだ! 身体のどこかに赤くて丸い核!」


「どこにあんだ!」


「毎回変わるからわからない! でも、随時動いたりしないから! 今回の場所をつきとめれば大丈夫!」


「チート!!!」


「当たり前だよ! 幻の花を守る守護神なんだから! 僕たちは花を奪う悪役だよ!」


「幻の花?」


「10年に一度咲く魔力を秘めた花だよ! 自らの魔力で核を作って与えて守らせる花!」


「だから枯れないのか!」


「花からしたら、悪役ってことだけどね。その花は人間からしたら摘まれるためにある。魔法使いからしたら、喉から手が出るほど欲しい花だよ」


アルルのおかげで少しは希望が見えてきた。


「話し込んでないでフォロー!」


 コンスが切羽詰まった状態のため叫ぶ。塙にレティとコンスが応戦していたが、二人とも消耗が激しい。マンモスは目を潰されて、ひとりで暴れていた。


「アタシがみる!」


 レティは目を凝らす。彼女は特定の物体を透過できる目を持っているのだ。特殊能力らしいが、孤児院出身なので、そのルーツはわからないと言っていた。マンモスをじっと凝視する。その間、コンスが凌ぎ、アルルが囮になっている。逃げるのが上手い。


「マンモスは尻のほうにある! アタシでもいける!」


「了解!」


 レティが短剣で核があるであろう場所を刺す。


「どうだ!」


 眩く赤い光を放って何かがパリンと弾けた。マンモスの巨体が、ガクッと崩れ落ちた。動かなくなったマンモスは普通の大きさになった。あの巨体は核を埋め込まれたことによるもよだったらしい。レティも疲労して、使い物にならないだろう。


「塙は?」


「真ん中だ!」


 レティは叫ぶが、まず、塙の外装を壊すことができなければ、核を壊すことは不可能だ。外装はコンスの剣を通さないほど硬い。


「ピンチを切り抜けたのに、また危機に瀕するのかよ」


 俺の舌打ちが止まらない。


 でも、壊す、壊す、そうか!


「アルル! 塙の中心に風を送り続けてくれ!」


「了解!」


 これでいけるはずだ。


 次回、ごうご期待!


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