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方向音痴の勇者と音痴の吟遊詩人がへっぽこパーティを組みました  作者: アルル 名前なんてただの記号
勇者の剣編
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鍛冶師登場?

「つっついた!」


 アルルは大声で叫んだ。いろいろあって、やっと生命の泉についた。


「やっとだよ~」


 眼前には綺麗な水で澄んだ泉が広がっている。


「何もないよな」


 ゲイルが冷たく言い放ち(いつも通り)ヘルンが同意した。


「何もないである」


「鍛冶師が住んでるはずなの~!」


 アルルが大声を上げた。


「さがそう」


 コンスが何の文句も言わずに、率先して行動していた。


「なんか、コンス、気持ち悪いんだけど」


「いや~な~んで~かし~らね~」


 マールがすっとぼけていた。アルルはため息をついた。


「気にしなくていいのに」


 コンスは、アルルが気絶するほど力を使い、街の方向を見つけてくれたことに対して恩義を感じているようだ。キラキラした笑顔でアルルをエスコートしたりしていて、アルルは極限まで嫌がってた。ただ、コンスの笑顔になぜか逆らえないでいた。


「気に~なる~でしょ~う。自分~のせい~なん~だか~ら~」


 ラブの予感かしら?と目をルンルンさせていた。ちなみに、マールはアルルが女であるとまだ知らない。アルルが幼児体系というのもあるのかもしれない。マールの豊潤な胸を見てうらやましそうにしているのは内緒の出来事だ。マールは気づいてないし。


「偽善っぽくって、ちょっと怖いんだよねぇ、コンスって」


 酷い言われようだが、アルルが女の子であると仮定すると、それは仕方のない感想だ。たぶん、コンスはフェミニストなのだろう。少年に対する態度と違うので違和感を覚えるのだ。


「そ~こ~がいい~とこ~ろ~な~んじゃ~な~い~か~し~ら~」


「マールはやられてないから」


「そ~れ~だ~け、コン~スは~ア~ルル~と~仲~良~く~な~り~た~い~ん~じゃ~な~い~?」


「なんで?」


「仲良く~なり~たい~に~、理由は~な~いと思~うけど~、仲間~です~も~の」


 マールは当たり前のように言った。ラブ云々は心の中にがっちりしまっている。


「そうだね、そうだよね」


 アルルは納得したように、力強く言う。


「じゃ、あの変なキラキラした勘違い笑顔、やめさせないとね! 自分に酔ってる感じ腹立つよね☆ 鉄拳が必要かな?」


「ア~ル~ル、穏便~に~ね。ケガ~さ~せ~ちゃ~ダメよ~?」


「わかってるよ! あ、ボクがコンスと行くよ! 三人は泉のあっちから回って! 途中で合流しよう」


 アルルとコンス、ゲイルとヘルンとマールの二つのグループに分かれて泉を一周する作戦だ。(別名、アルル、コンスをぶちのめす作戦)


「コンスーーー!」


 アルルは、コンスに追いつき、振り向きざまのコンスの頬に容赦なく拳を叩きこんだ。その拳には、今までのキラキラ笑顔に対しての鬱憤も含んでいる。


「ぐはっ」


「最近のコンスどうかしてるよ」


 仁王立ちになって言うアルルを見ながら、コンスは殴られて痛い頬をさすっていた。


「アルルの方がどうかしてるよ……」


「仲間でしょ?! なんでそういう扱いをしてくれないの?!」


「僕は、別にそんなつもりじゃ……ただ、悪かったと思ってる」


「コンスは、ボクにパーティにならないかって手を差し伸べてくれた。どこにも必要とされなかったボクなのに」


 アルルは泣きそうになっていた。


「仲間じゃないか。悪いとか、そういうのなしにしようよ!」


「……アルル、ごめん」


「あんたら、なにしてんの?」


 少し低めの女性の声がした。言い争いの声が聞こえてきて、そのまま家から出てきたようだ。


「なんかわかんないけど、そこの人、ケガしてる? 家すぐそこだから手当てするか?」


 彼女は鍛冶屋のような風体だった。エプロンに変わった形の帽子、極めつけは手に金づちを持っていた。


『鍛冶屋!』


 アルルとコンスの声がハモった。



よーし!やっと乗ってきた!苦しかった(笑)作者の別のことの忙しさが苦しかった(笑)

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