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第57話 選ばれし者になりたいと中学生の頃に一度は思う法則について

「変な噂が立ってもおかしくないほど来ておるが、小僧の立場上仕方のないことじゃから怒るでないぞ」

「自分の立場は重々承知してるから別に怒らねえよ。それより……」

 問題は同行者がクリムではなく、転校して来て再開することになった昔馴染みだということだ。

「安心せい。其奴はこちら側の存在じゃ。しかし、天使でも堕天使でもないがの」

「どっちでもない? だったら潤香は何だっていうんだよ」

 すっと息を吸って潤香自身がその口で自分の正体を明かした。

「神威。神の威光を借りし者という意味で簡単に説明してやると神様から力を借りられるだ。まあ、制約とか色々あるけど」

「それって……凄いのか?」

 いきなり神の威光とか言われてもピンとこない。まだ時を止められる超能力が使えるという方が強そうに聞こえるが。

「契約しておる神にもよるの。其奴はどちらかというと戦闘型の神と契約しておるから用心棒としてはうってつけじゃぞ」

「用心棒って……。また物騒なことが起こるのか?」

「その予定はないがの。保険はあった方がお互いに気が休まるじゃろうて。カマエルも小僧の危機に必ず駆けつけられるとも限らんしの」

 美嘉の言う通りだ。

 願いを叶える秘宝とやらは俺を対象にしていてそれを良く思わない奴らが俺を殺そうと襲って来るかもしれない。そしてそれは単なる思いつきによるものでサリエルのような時のように上手くいくとは限らない。むしろあの時は運が良かったに過ぎないのだ。

「とりあえず、潤香が敵じゃないならそれで良いよ。神がどうとか難しいのは分からないけど、相棒ってのは昔から変わらないし」

 いつから神威だかになったかは知らない。もしかしたら出会った時からそうだったのかもしれないがあの時の

「何だ……覚えてるんじゃんか」

「何か言ったか?」

「別に何も。用事は終わったし教室に戻ろうかなって思っただけ」

「じゃあ、先に行っててくれ。まだ秘宝について聞きたいことがあるからよ」

「あっそ」

 少し不服そうではあったが、潤香は教室へと足を進めた。

「聞きたいこととは何じゃ?」

「何で対処が俺何だ? 暴走したとか言ってたが本当はお前たちがそうなるように仕向けたんじゃないのか?」

「言い掛かりはよせ。儂らがそんなことをして何のメリットがあるというのじゃ」

「知るかよ。けど俺はまだお前たちを信用してないってことだ。葵の件には感謝してるがあれはもっと早くにサリエルを捕まえるように努力してたらそもそも堕天使になんてならなかった」

「大人には大人の事情があるのじゃ。まあ、納得出来んのは分かるが我慢してくれ。儂らは小僧の味方じゃ。それは忘れるでない」

 言葉だけでは何とでも言える。

 平気で嘘をついて裏切る奴を見てきたし、それは天使だろうと堕天使だろうと変わらない。けど俺にはこいつらしかいないというのが現状だ。

「……疑って悪かった。あいつに怪我させられて気が立ってたんだ。けど一つ気になってるんだけど秘宝秘宝って言うけどその秘宝に名称はないのかよ」

 いつまでも秘宝では呼びにくい。カタカナで凄い長い名前だったら秘宝のままが助かるが。

「あるにはあるが有名な代物で小僧たちが迂闊にその名を口にして悪しき者がそれを耳にしたらと考えるとの」

「リリエルとかはやりそうだな。まあ、秘宝がどんなのかを知りたいだけだから名前に固執するわけじゃないけど」

「そう言ってくれるのは助かるが小僧は一応選ばれた所有者じゃ。何かあった時には遅いから儂の独断で教えよう」

 その名前は神威を知らない俺でも知っているようなものだった。

「良いか? その秘宝は世界を変えられる可能性がある。よってそれを狙う者もおる。じゃが一番に警戒すべきは秘宝自体じゃ。小僧を対象にしたのはその秘宝が選んでのこと。何かしらの意図があるじゃろうから気をつけるのじゃぞ」

 神の力を借りられる昔の知り合いが用心棒になったり、とんでもない物が自分の手の中にあると知らされた蓮。

 彼は計画の成功が更に遠ざかっていくように感じた。

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