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第54話 女は好きな男の前だと豹変する法則について

 リリエルが戻って来たのは二日後のことだった。

「お久しぶりです。少しの間ですが蓮さんから離れて申し訳ありませんでした」

「ああ、お帰り。それと聞いてると思うがもう誰から命令されてるとか隠さなくて良いぞ。本人から直接聞いたからな」

「そう……ですか。先ほど命令が変更したのはそのせいだったのですね」

「命令が変更?」

「はい。蓮さんが平和な日常が送れるように支えること、敵が現れた際はそれに対応。もしも敵わない相手なら応援を呼ぶこと。簡潔に言うと蓮さんを裏でサポートするようにということです。無論、計画を続けるのであれば私は協力を惜しみません」

「それは助かる。けど、とりあえずは何も頼むことはないな。まだサリエルの件で葵が元に戻ってるかどうか確認も出来てないしよ」

 まあ、ミカエルが直接手を施してくれたから問題はないだろうがやはり自分の目で確かめてみないと安心できない。

「では何かありましたら命令を。私は貴方に仕える身ですので」

「頼りにしてるよ。まずはすぐに支度しろ。もう出ないと遅刻するぞ」

 朝ご飯を食べてる暇はない。リリエルは急ぎ足で自分の部屋へと行き、その間に蓮は何か歩きながら食べられる物を探しているとインターホンが鳴った。

 この時間に来るのは幼馴染しかいない。そして今回は先ほど話題に出ていた生徒会副会長の方だ。

「葵? 今朝は生徒会の仕事はないんだな」

「ええ。だから一緒に登校しよ。忘れ物はない?」

「ないって。恵じゃないんだからさ」

 あいつは焦るとミスをするから忘れ物をしたりする。

 特に夏休みの宿題を忘れたと言い出した時は大変だった。葵に時間を稼いで貰って全力疾走で家まで取りに行ってーーなんてこともあったほどだ。

「ふふっ、そうね。リリエルさんはまだ部屋に?」

「今準備中だ。すぐに来ると思うけどな」

 戻ったら買いだめしておいた栄養調整食品(四角柱でクッキーみたいやつ)を渡してやるとしよう。

「そう。ならーー待ってる間に聞きたいことがあるんだけど、最近何か私に隠してない? 後輩と仲良くしているようだし、この前は学園長室に呼ばれていたから何か悪いことに巻き込まれているんじゃないの? 蓮が悪いことをするわけがないから後輩にそそのかされてるんじゃない?」

 ものすごい早口で質問責めされた。

 虚ろな目でこちらをジッと見つめてくる。どうやら逃す気はないらしい。

「い、いや……何も隠してないしそそのかされてなんかもないぞ」

 しばらくの間沈黙が流れる。

 次に動いた者が負ける。そんな空気でこの状況を打破するには決死の覚悟で挑まなくてはいけないが俺にはその勇気がなく、リリエルが準備を終えて来たことより流れは変わった。

「お待たせしました。葵さんも来ていたのですね。それでは三人で登校しましょう」

「ええ。私、リリエルさんとお話ししたかったから丁度良い機会だわ。ほら、蓮もぼけっとしてないで行くよ」

「あ、ああ……」

 女って怖い。

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