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第48話 問題児は裏で色々と抱えている法則について

 この学園にいる白衣の天使なんて一人しかいない。

「お前も増やし鬼に参加してたんだな五十嵐」

「増やし鬼? ああ、そんなものが始まっているらしいな。ちなみに私は鬼ではないらしい」

 プリントの裏は白紙。

 まあ、俺は鬼だからどちらでも別に問題はなかったのだがそれならこうして捕まっている意味が思いつかない。

 鍵も閉めてクリムが入れないようにしてある。

「じゃあ、どうして俺を保健室に連れ込んだんだよ。今は忙しいからできればすぐに解放して欲しいんだけど……」

「それはできまない。今日は嫌な予感がするからここでゲームが終わるまでここで大人しくしておくのをお勧めする」

「嫌な予感って何だよ」

 五十嵐にしては珍しく弱々しい。いつもなら「子どもは外で遊ぶのが一番、怪我をしたら私が治してやろう」くらい言ってみせるのだが。

「分からない。だが学園中に嫌な雰囲気が漂っていた。まるで大量の雑菌がばら撒かれたかのような最悪の空気だ」

「それってもしかして今朝からか?」

「ああ、そうだ。だから私はここで待機をしていた。桐嶺先生は鬼役として何処かへ行っていたが」

 桐嶺先生は何処かでサボっているだけだろうが、それは今はどうでも良い。問題は五十嵐が今朝から異変を感じているということにある。

「そうか。なあ、俺たちはそれをどうにかしようとしてるんだが協力してくれないか?」

「俺たち? もしかしてあの後輩もということか? それはお勧めしない。あれからも嫌な」

「へえ、それは期待ができそうだ」

「期待? 一体何のことだ」

「いや、こっちの話だ。それよりも俺の頼みを聞いてくれ」




***




 数分後、保健室から二人が出てきてクリムはホッとした。

「やっと開いた。ねえ、何があったの?」

「ちょっとこいつに天使になってもらった」

「な⁉︎ ちょっと、権限をそんなむやみやたらに使うんじゃないわよ。あいつが後処理してくれるといっても失敗したら面倒なことになるんだから」

「でも成功したし、俺たちが今一番欲しがってた人材だぞ」

「もしかしてそいつ感知できるの?」

「そうだ。天使にする前から異変に気づいてた。天使になってからより鮮明に分かるらしい」

「あまり良い気分ではないがこれで患者を減らせるのなら協力は厭わない」

「じゃあ、まずこの学園内に人間じゃないのが何人いるか分かる?」

「目の前にいる君を含めて四人、その内二人は他よりも巨大な何かを感じる」

 それは多分大天使であるミカエル、そしてサリエルのことだろう。そして残り二人の中にクリムが入るとしても一人余る。

「となるとサリエルだけじゃなくて他にも誰かいるのね。まあ、護衛を連れていても不思議ではないし一人だけなら何とかなるかも」

「じゃあ、場所の特定か? 待ち伏せっていう手もあるが」

 どちらにせよ五十嵐の感知能力を使わない手はない。こうして無理を言って天使になってもらったのだから。

「そうね。まだあっちに動きがないってことはこの結界も大したものじゃないみたいだし、サリエルとその護衛が誰なのかを特定してからゆっくり考えようかしら」

「まあ、急いでてヘマするよりかは時間をかけてでも成功させるべきだよな」

 ということで五十嵐を天使にして彼らは廊下を堂々と歩き、サリエルを探しに行った。

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