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第37話 順調に進むほど不安になってくる法則について

 天使の像が動くという七不思議を調べていたら像の下に何かが隠されていて、それを発見するまでに至った。

 それとは土を被った銀色の箱。

 随分と前に埋められたもののようで開けるのに一苦労したが中には数枚の手紙とガラクタしか入っていなかった。

「これは……」

「いわゆるタイムカプセルね。まさかここに埋められていたとは私も知らなかったわ」

「新聞部の先輩とかに聞いたりしてなかったのか?」

「私は無能な人は先輩だろうが容赦してなかったからあまり話したことないわ。けど、これで天使の像の謎は解決したわね」

 卒業生がタイムカプセルを埋めた場所を忘れないように代々受け継がれた七不思議なのだろう。

「となると残りは二つか。それで次の七不思議は何なんだ?」

「そろそろ時間だから静かにしてなさい」

 耳を澄ましてみると微かに明るい音色が校舎から聞こえた。

「ラッパの音か。これは何処の誰が鳴らしてるんだ?」

 既に部活も終わり、生徒の姿がいないこの学園で誰が何のために? いや、決まっている。それが分からないからこそ七不思議なのだ。

「放送室で流しているものではなく、実際に誰かがラッパを鳴らしているということだけは確かよ」

「じゃあ、演奏している奴を現行犯逮捕するのが手っ取り早いな」

「それが出来たら苦労はしてないわ。このラッパの音は不思議で何処から鳴らしているのか分からないの」

 だからこそ学園の七不思議となっている。しかし、誰もいない音楽室でピアノの音がして幽霊が演奏していたなんていうものなら聞いたことがあるがラッパなど他の学園にはないだろうな。

「けどここでジッとしてても解決はできないだろ」

「でも先輩、今から学校中を探すんですか?」

 既に終了予定時間が迫っている。流石にそんな時間はなく、このままではまた後日となってしまう。

 それでは堕天使を暴く計画は台無しとなる。無駄骨に終わるのを好まない蓮は携帯を取り出し、とある人物に電話をかけた。

 すると校庭まで響くラッパの音は鳴り止んだ。

「犯人捕まりました。どうやら音楽部の人が学園を吹いて回ってたみたいだ」

「誰に連絡をしたの。あんなにすぐ解決するなんてまるで名探偵みたいだったけど」

 怪訝に思うのは無理もない。こんな一瞬で何処にいるかも分からない犯人を探して演奏をやめさせるなんて普通は出来ない。というか、そんなことはしていない。

 ただ音がここまで聞こえないようにしてもらった。堕天使の正体を掴むために堕天使の力を借りた。

「別に俺は何も。たまたま近くにいた友達から電話があったんだよ。学校の中にラッパを吹いてる人がいたから止めた方がいいかって聞かれたからそいつに止めさせたんだ」

「真意はどうであれ解決したなら良かったわ。それじゃあ、残り時間は少ないけど七つ目の解決と言いたいところだけど大抵七不思議の最後はどんな謎なのかも謎なの。だから今回はこれで一件落着ね」

 何だよそれ。

 だったら俺が慌ててラッパの音の七不思議を解決させたように装ったのは無意味だったんじゃないか?

「じゃあ、一旦生徒会室に帰るか」

 いやいや、まだだ。

 これで終わりといってもすぐに帰るわけじゃない。後片付けをしたりとやることある。その間に何か出来ることをと必死になって頭を回転させるが、それを止める者がいた。

「先輩、少しお時間良いですか?」

 来栖 愛梨。

 俺の数少ない後輩だ。

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