表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/73

第20話 女を敵に回すと酷い目に遭う法則について

 葵とデートのような一日を過ごした翌日に情報が二つ舞い込んだ。

 恵の友人である鈴木未来からと新聞部部長、新堂 箕良からの信憑性の高い情報。

 鈴木未来からは恵が最近機嫌が悪いということ。新堂からはあのサッカー部のエースが問題を起こしたということ。

 恵が機嫌が悪いのは何が原因なのかさっぱりだから自然と直るのを祈るとして気になるのは意中の相手では睨んでいたあの男が問題を起こしたという件だ。

 気になったので直接、新聞部の部室へと足を運んで詳しい内容を聞くことにした。

「具体的には彼が起こしたわけではないが、実質彼が起こしたようなものよ。だって彼の取り巻きが問題を起こしたのだもの」

「取り巻きが起こした問題が別にその人の責任ってわけじゃないだろ」

「問題というのは彼に相応しいのは誰かっていう醜い喧嘩よ。しかも当の本人は知らんぷり。取り巻きは掃いて捨てるほどいるだろうからそんなのに足を引っ張られたくないんだろうね」

「へえ、王子様も中々悪じゃないか。それは新聞のネタにはしないのか?」

「彼の本心を知っているのはほんの一部。私がそれをしたところで誰も信じてくれないのが目に見えているから」

「となると打つ手なしか。どうにかしてギャフンと言わせてやりたいけどな」

 もう恵が好きな相手だったとしても許せない。自分を好きに思ってくれている人に対してそんな態度をとる奴に幼馴染は渡せねえ。

「ねえ、貴方って放課後は暇?」

「まあ、部活やってないから暇かどうかと聞かれたら暇だけど」

「そう。彼をギャフンと言わせたいのら私も同じだから今回は協力しない?」

「そっちから言い出してくれるなんて相当困ってるみたいだな」

「協力するの? しないの?」

 からかってやろうとしたが、鋭い視線が俺を貫く。そんなことだからこの部室には俺以外来ないんだと口が滑りそうになったがそれはグッと飲み込む。

「します。いえ、させてください」

「よろしい。じゃあ、放課後ここに集合」

「了解マム!」




***




 放課後、新聞部の部室には幽霊が出るなんて噂がある。これはあの部長が一人で黙々と作業をしているからなのだが、そのせいかこの付近では人通りが少ない。

 しかし、今日は中が騒がしい。

 何事かと戸を開けるとそこには見知らぬ女子生徒がノートパソコンを操作しながら一方的に喋っていた。

「おや、彼が新堂氏が言っていた方っすか?」

 こちらに気がつくとパソコンを閉じ、その丸メガネが特徴的な背の低い女子生徒は興味津々に近づいてきた。

「ええ〜と、誰だこいつ」

「おっと失礼。戌井 燿っす。新堂氏の要請を受け参上仕りましたっす」

「彼女は学校の裏サイトを運営している子よ。そのサイトから色々情報を仕入れて私に何度か協力してくれてて、今回も招集したの」

「どもどもっす。まあ、気にせずお二人で作業を進めてくださいっす。こっちは使えそうな情報が集まったらこっちから声かけるんで」

 綺麗な敬礼をしてから作業に戻る。何とも個性的なメガネキャラだ。

「普通にやってたら数の少ない私たちが負けるのは明確だから裏からこっそりやることにしたわ。正直、個人的には正面から叩き潰したいんだけど取り巻きが邪魔だから」

「それに関しては俺も賛成だな。俺たちはスパルタ軍じゃないんだし、あんな隠し玉があるんならな」

「あの子は使えるわよ。まあ、今回はあの子が作戦の要ね」

「だったら俺必要なくね?」

「貴方には表で動いてもらいます。それなりに顔が広いようですから」

 そこでようやく作戦の全容を聞かされる。新聞部部長が考えたとは思えないものであったが、これならあの男をギャフンと言わせられるであろう内容だった。

「なるほど、じゃあ明日から本格的に動いてみるか」

 怖い女を敵に回したということをあいつに分からせてやろうじゃないか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ