表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神崎課長(仮)その2  作者: 半田 康
1/1

神崎課長(仮)その2

 画面の下に時間、画像は俺の視点で撮られていた。

 店を出た俺は妻に「3次会にいく、今日はビジネスホテルに泊まる」と電話をし同僚の相羽氏から貰ったエネルギシュタブレットを2錠飲んだ

 22時22分不倫相手のマキに「今から、いつもの場所で」と電話をした直後だった。

 突如、左胸に激痛が走りその場に崩れ落ちた。視界の隅から男性が駆け寄って来る。俺は男性に「胸、胸、苦しい」と訴えた。男性は近くにいた若い男、開発部の市野じゃないか?に「救急車の手配を」と叫び心臓マッサージをはじめた。22時55分、画面は真っ白になった。

「神崎様、昏睡状態ですね」山下が言う。

「だからお前はここに来たんだよ。ロープを引っ張ってみな。面白いものが見れるから」ユミちゃんは笑いながら鞭を振っている。ロープは暗黒の天井から何本も垂れ下がっていた。俺は一本のロープを引いた。すると、真っ白だったスリーンに画像が現れた、それは小学3年生の自分だった。「春の遠足の時だ」俺は次々にロープを引いた画像は次々現れた、飼っていた猫、野球の試合、大学の合格発表、プロポーズ、結婚式、新車でのドライブ。懐かし映像が次々現れた。

次のロープを引こうと右手に力を入れた瞬間、体に電流が走った。天井には無影灯、俺をのぞき込む医師、看護師、男の声で俺を呼ぶ声が聞こえた。病院?と思うのも束の間またあの部屋にもどっていた。

 「神崎課長」背後から声をかけられた。人事部のリエちゃんだ。まともなスーツ姿だ「出港の時間が近づいています。乗船書類をお渡しますので現地係員にお見せ下さい。そうそう開封は厳禁ですからね。では失礼します」と言い暗闇の中に消えていった。

 乗船場所?「とうとう川を渡るの?」とユミちゃんに聞くと彼女は無言でうなずいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ