第七話 近づいた?二人
ただいま、23時58分・・・・・・
すみませんすみませんすみません・・・
血まみれだった少女、シロと一緒に暮らすことになってから二日。
俺とシロは楽しく日々を過ごして・・・
「・・・・・・」
「シロさん。なんで私を睨んでいるのですかね」
過ごせておらず、シロに睨まれる日々を過ごしていた。
「なんと、なく?」
「そ、それじゃやめてくれませんかね?」
「・・・・・・」
うん、この問答もう5回目だよ!?
そりゃ俺だってかわいい美少女のシロに見られ(睨まれ)るのはいいんだ。
でもな、無表情はやめれ!マジ怖い。
だけど、あんな事があったシロに笑えとも言えないし・・・
普通なら「俺が感情を戻してやるよ!」とかかっこいい事言ってみたいんだけど。
どうも、シロと距離を感じるんだよなぁ。なんだかんだで黒髪が怖いのだろうか。
そりゃ故郷と親友達知り合いを殺されたんだから仕方ないだろうけど。
遠慮?警戒?どっちか分からないから俺もあまり深く行けないし。
睨むのはやめないようなので感情だけでも戻したいけど・・・。
「シロー、そろそろ時間だし畑の水やりしてきて」
「わかった」
シロは畑の方に歩いて行った。
基本的に頼んだことはちゃんとやってくれるけど、やっぱり
一緒に暮らすんだから仲良くしたいよな。
そして、俺はシロとの仲良くなる方法を考え始めるのだった。
シロ視点
彼から頼まれた水やりをしている最中、私は考えていた。
彼を監視する意味などあるのだろうか?と。
まだ二日とはいえ彼は一度も悪魔らしき行動をしていない。
むしろ悪魔らしからぬ行動ばかりしていた。
この畑もそうだ。悪魔は食事など必要としないのに彼は毎日二食取っていた。
私の分はゴリンの実とかナーバナとかこの辺りで取れる木の実をくれた。
私も別に食事は必要ではないのだけど、彼の前では食べていた。誤魔化すために。
彼は基本的に肉を食べていた。料理だってある程度は出来るようだった。
この畑の大部分は何かの薬草を育てていて、彼に聞くと
「俺の恩人が作った薬草畑をちょっと借りて食材を調達しているんだ」
この薬草で作った薬で私を治療したらしい。あの怪我を跡形もなく治せるだなんて
すごく効果の良い薬なのだろう。とてもじゃないけど個人で作れるレベルではない。
ちょっと話がずれた。
彼を監視する意味は恐らくないだろう。
だけど、私の一部がそれを否定していた。
あれは悪魔だと。黒髪が証拠だと。悪魔なら殺すべきだと。
黒髪=悪魔。これは今までずっと当たり前だったこと。
だけど、黒髪で人間の彼が現れた。
これまで数えきれないほどの悪魔を殺してきた私はどうすればいいのか。
黒髪だけで判断し、彼を悪魔と認定して彼を殺すのか。
それとも・・・・。
私は水やりを終え、彼の元に戻りながら今後について思い悩んでいた。
クロ視点
「これからは一緒に寝よう!!」
俺は水やりから返ってきたシロにそう言っていた。
「えっ・・・と。なん、で?」
シロは急な提案に驚いているようだ。
「俺とシロはお世辞にも仲が良いとは思えない。
そりゃ俺が怖いのは分かる。だけど一緒に暮らすんだから仲良くしたい。
だから俺は、これからは遠慮はしないことにした。
極力俺はお前と一緒にいることにする!
もちろん、シロが嫌ならやめるけどな」
俺は仲良くなる方法として物理的に距離をなくす方法を考えた。
他に思いつかなかったんだよ!人(?)付き合いなんてアルとしかしたことないし!!
シロが断ったらまた違う案を考えようと思っていたのだが
「ううん、別に、いいよ?」
と、シロは引き受けた。
「ほ、本当にいいのか?俺が言うのもなんだが」
「うん。一緒に寝るだけ、でしょ?」
「お、おう」
夜、一緒に寝ることを決めた日。
俺は後悔していた。なぜなら
「・・・・・・・・・」
隣で美少女が寝てる状況で寝れるわけがなかった!!!
くそう、これは辛い。
柔らかそうな肌を見て俺は・・・・
「なに・・・してるの?」
いつの間にか起きていたシロに言われ俺は、あげていた手をそっと下ろした。
「い、いやいやいや!!ナンデモナイヨ!」
つつこうとしただなんてとてもじゃないけど言えない。
一緒に寝る事を了承してもスキンシップを了承したわけではないのだ。
バレませんようにバレませんように・・・・
「そう・・・」
そしてシロは目をつぶりまた眠り始めた。
よ、よかった・・・・
俺はもうしないようにシロに背中を向け、
こうすることでちょっとでもいいから仲良く慣れていければいいけどな。
なんて期待しながら、
結局俺は朝まで一睡も出来なかったのだ。
簡単!今回のまとめ
クロ「仲良くなるために一緒に寝ることにしましょう!」
シロ「うん、いいよ」
クロ「隣に美少女とか寝れないです・・・」
あと二話とか言ったな!あれは嘘だ!(すみませんすみませんすみまs・・