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不死不殺の魔王(打ち切り)  作者: 酢兎
第一章 現実逃避
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第二話 シロのお願い

忘れてました!更新なんですが、不定期更新になると思われます。

しばらくは一日一話で行きたいと思ってるんですが、それも無理かもしれないのでご了承くださいませ。

8/6なんかすっごい修正入りました。

結果は変わってませんが・・・

「し、シロオオオオオオオ!?!?」

俺はただ目の前の光景が信じられなかった。

彼女が、シロが、胸を貫かれていた。

大きな音が聞こえたから、散歩に行ったシロが心配になって迎えに行こうと思っただけなのに!音のした方に行くとシロが知らない奴らと睨み合ってて、その内の一人がこっちを向いて笑ったと思ったら、

気がついたら目の前で腕を突き出そうとしていて、そして更に気がついたら遠くにいたはずのシロが近くにいて・・・・

「無慈悲の大天使シルロットの最後がまさか人間を庇ってだなんてな」

「過程は予想外だけど、目的は達成できたしいいんじゃないかな?」

「あのままジリ貧で終わらなくてよかったのじゃ」

「流石10大天使最強、か」

周りの奴らが何かを言っている。だが、俺には何も聞こえなかった。シロに話しかけていた。

「おい、シロ!しっかりしろよ!!」

すると、弱々しくだが返事を返してくれた。

「よかっ、た。無事、なんだね」

「シロのおかげでな。だけどシロが・・・・」

俺は周りを睨んだ。彼女と睨み合っていた奴らを。

「おいおい、俺らを憎むなよ。彼女はただ、俺たち大天使にとって許されざる禁忌を犯した。だから死んだんだ」

「そうだね。そしてもっと言うなら、君が悪いんだよ人間くん」

「なんだって!?俺が悪いだと!何を言ってるんだお前ら!!」

俺は余計に腹ただしくなった。彼女が死んだ原因が俺にあるだと!?そんなわけないだろ!

「それがあるのじゃ、人の子よ。シルが破った禁忌、それはの」


「恋をすることさ」


「・・・・・・・は?」

俺は奴が何を言ってるのかがわからなかった。

「恋愛の恋だ、分かるだろう?」

「そう、彼女は君に恋をしてしまったんだよ、ただの人間の君にね」

「ま、たとえ人間くんが人間じゃなかったとしても、僕達大天使は恋をしちゃダメなんだけどね~」

シロと両想いだなんて、とても幸せなことなのに・・・のに!!

「そんな・・・俺のせいだなんて・・・・」

俺は絶望に打ち拉がれる。

「どうしましょうか」

「どうするって言われてもねぇ」

「本来ならこの坊主も処分する予定だったんだが・・・」

「・・・・・今の状況でそれが出来ると思うかい?」

「シル姉。せめて安らかに」

「いくらわたくしでも空気は読めますわ!」

「ま、瀕死の彼女を助けることなんて不可能だろうしね」

「状況がよくわからんが俺はなんでもいい」

「なんじゃヴォルカノン。復活しおったか・・・まあよい。

妾たちはさっさと帰るのじゃ。別れぐらい静かにさせてやろうぞ」

奴らそう言ってはどこかに散っていった。正直、どうでもよかった。

「シロ・・・俺はどうしたらいいんだ・・」

シロがいない生活なんて俺は考えられない。

そんな俺に弱々しいながらもシロは話しかけてきた。

「ごめ、んね・・・今まで正体、隠しちゃってて・・・」

「別にそれはいいんだ。でも俺のせいで・・・俺さえ居なければ」

そんなこと言わないで!!、瀕死とは思えないほど強い声でシロは言った。

「あい、つらに言わ、れちゃったけど・・・・私はあなたのことが好き。大好き。

ずっと、ずっといっしょに、いたいぐらいに・・・。

最初にあった、時は、監視するためだったんだけど、ね。

クロとの、日々を過ごす内に、好きになって、たんだ。

わた、しはクロを好きになった、ことを、後悔なんて、してないし、これから先、死んだって、後悔なんて、しない。

だから、そんなこと言わ、ないで?」

「わ、わかったよ」

あぁ、くそう!俺はこんなに思われていたのか!!なんで気付いてやらなかったんだ!!

「ねぇ、クロ。クロは、私の事、どう思っ、ているの?」

シロが聞いてきた。

そんなの俺だって!!

「俺だってシロの事が好きだ!

だけど俺は黒髪だから、シロは好きになってくれないと思ってて。

だったら今の関係でいいんじゃないか、そんな風に思っていたんだ!

だけど、だけど・・・・」

自分のヘタレさが怨めしかった。

でもシロは

「よかった。両想い、だったんだ・・ね」

そう言って喜んでくれた。

俺も嬉しいけど・・・いや、もうこんな事を思うのはやめだ。

シロはもう諦めているようだから・・・。

「クロ・・・私はもう、限界みたい。だから、最後に私の、お願いを、聞いて・・・」

「あぁ・・・任せろ」

せめてそれぐらいは絶対に聞いてやる!!

「ありが、とね。クロ、には・・不死不殺に、なってほしいの・・・」

不死不殺、か。いいさ!

「シロの願いだったら何にだってなってやる!」

そんな決意をした俺に

「クロ、私とキス、しよ?」

顔を赤くしながらシロがそう言ってきた。

なんでさっきの話からこんな話になっているんだ?

俺は急なシロの発言に照れて何も言えなかった。

「ほら、せっかく両想いになったんだし、ね?」

そういわれたら断れないだろ・・・

「そ、そうか・・・。わ、わかったよ。キス、しよう。

あ、一応言っておくが初めてだからな!!」

私だって初めてだよ、シロは笑いながら言い目を閉じた。

お、俺から行くのかよっ!ええい、ままよ!!

「シロ、好きだ」

「わたしも、好き、だよ・・・クロ」

俺はシロとキスをした。

初めてのキスの味は・・・血の味がした。

キスが終わるとシロから光が溢れてきた。

時間になったのだろう。

「クロ。私を、好きになってくれてありが・・と・・・ぅ」

シロは最後にそう言い残して光となって散っていった。

「あぁ、俺もありがとうなシロ」

光が見えなくなってから俺は膝をついて

「くっそおおおおおおおお!!!!!!」

俺は叫びながら現実逃避するように過去を思い出していった・・・



簡単!今回のまとめ!


愛しの彼女が消えちゃったので現実逃避しちゃいます


基本的に早足で進みます

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