第十八話 魔王
一日一話が嬉しいのであって、数日数話が嬉しい訳ではないのです。
そんな都合のいい囁きが聞こえたので今日はこれでお終い!!
ギリギリだヒャッッフウウウウ!!←アウトでした
ノワールを撫でて和んでいると
「ほー、黒髪の人間と黒猫か。
初めて見たな」
変態が居た。
「お前付いて来てたのかよ・・・」
「はっはっは。行く宛がないんだよ、しばらく面倒見てくれや」
まぁ変態自体は悪いやつじゃないから構わないか。
シロを好きだなんて言ってる奴を無下に扱えないしな。
「構わんが特に何もないからな」
「いや、俺としてお前らが居る事が重要なのさ。
まずはちょっと調べさせてもらうぞ」
そういって変態はノワールに触ろうとしたが、
その手はノワールをすり抜けた。
「お前手がすり抜けてるじゃないか!」
「ん?あぁ言ってなかったな。
俺は実態を持っていないんだよ。
触れられることはないが、触れることも出来ないんだよな」
なんだ変態で幽霊かよ。って
「いや、じゃあノワールに何してるんだよ」
未だにノワールに手を突っ込んだままの変態。
「いやいや調べてるんだよ。見た目はアレだが害はねーぞ。
あいつが気に入っている奴らに何もしねーさ」
変態を信じる訳じゃないけど、ノワールも別になんとも無いみたいだしいいか。
「で、何か分かったのか?」
「いや、さっぱりだ」
変態はノワールから手を離しそう言った。
「さて、次はお前だな」
俺にも手を伸ばしてきた。ま、いいか。
「とっとと終わらせろよな」
俺はそう声をかけじっと待った。
「どっちも突然変異としかわからんな。
が、俺にとっては都合がいい事があった」
変態はそう言い手を離した。
都合が良いこと。悪魔にとっての良いことって俺にとって悪い事じゃないのか?
そんなことを思った時、変態は言った。
「さて、問題がないのがわかったから本題だ。
俺は実態がない。だけど俺もこの状態で生きていられるわけじゃない。
エネルギーが必要なのさ。
その供給方法が何かに乗り移ることなんだが」
「つまり俺に乗っ取らせろと?」
変態は頷き
「本当ならこんな同意もせずに強制的に乗っ取りたかったんだが、
あいつが好きな奴ならそんなことも出来ないしな」
「強制的とどう違うんだよ。結局乗っ取られてちゃ意味がないぞ」
無理矢理出来るのを聞いているんだからどうせ同じじゃないのか?
「いや、ちょっと違う。
強制的にすれば俺がお前の意識も乗っ取れるんだが、
同意関係だと違う。お前は悪魔との契約を知っているか?」
「ああ。ちょっとだけならな。
何かを差し出すかわりに力を貰うんだろ?」
「それで間違っていない。
つまり俺とお前で契約しようって言うんだ。
俺はお前に力を貸そう」
こいつの力がどんなものかは知らないが、とてもいい提案なんだろう。
ただし
「で、俺は一体何を差し出せばいいんだ?」
生贄が何かによるがな。
「ふ、それが俺にとって都合のいいことなんだよ。
お前、あいつと契約しただろ?」
「シロと契約?そんなのした覚えはないが」
「いや、しているな。
だったら、不死不殺。この言葉に覚えはないか?
「それなら覚えがあるな。シロのお願いだそうだ。
お前が知っているのは疑問だが・・・」
不死不殺。今日の話だし、シロの願いなんだ。忘れるわけがない。
「その後何か捧げなかったか?或いは何かを捧げられなかったか?」
え、あれか?確かに急ではあったが、アレがそれなのか!?
「それだったらあるが・・・。
初めての接吻を・・・・」
「それだそれ。俺も聞いたことしか無いが、純血の契約だ。
この契約は初めてを人間に捧げることで出来るんだが、
天使は清らかな体でないといけない。
これをした天使は例外なく天使ではなくなる。
というわけでこれをする天使は居ないんだが、
お前に聞いた状況ならしてもおかしくないだろう」
あの状況なら確かにシロがそう考えてもおかしくないだろう。
「で、純血の契約の効果が不死不殺ってわけだ。
死なない体になるが、かわりに何も殺せなくなる。
話を戻すが俺に捧げる代償は寿命だ。
この世界に不死は居ない。能力者でもない限りな。
俺たち悪魔や天使にだって寿命はある。
だからこそ俺は頻繁に乗り移る相手を変えているわけだが、
不死のお前が居ればそうならない。
お前は寿命が無いからな、俺の代償で死ぬことはない。
そして俺は代償を払えば力を貸してやるんだ。
それに、あいつの気に入ってる奴なら俺だって何もしないさ。
つまり、お前に損は一切ない契約だ。
ま、俺と契約するからある程度の危険はつくがな」
「悪魔と契約した人間は悪魔化身、だからか」
「そういうことだ。それに俺は魔王だからな。
俺と契約したら魔王ってことになるな」
おいちょっとまてこら!
「お前・・・魔王なのか?」
「自分で言ってるわけじゃないぞ?周りがそう言ってくるんだ。
ま、実際俺の相手をできるやつなんてあいつぐらいだったけどな」
そういえば思い出したぞ。
アルと会ったばかりの頃、
昔、魔王を封じた大天使が・・・なんて話をしていた。
シロ、魔王封じたのお前かよ・・・・。
「魔王と契約か・・・。本当に俺に損はないんだろうな?」
俺にだって思うことがあった。
俺に力があればシロは死ななかったんじゃないか。
あの時、俺が天使の攻撃を防ぐ手段がアレば・・・
たられればの話なんて意味が無いのは分かっている。
だけど、もう二度とあんな思いはしたくなかった。
「あぁ。けど何度も言うが、俺と契約したらお前は魔王だ。
しかも厄介なのは不死不殺の不殺の部分だ。
お前は絶対に相手を殺せないということは、襲われ続けるということだぜ」
「それなら別に良いさ。不死不殺自体は守るつもりだったからな」
「そうか、だったら良いだろう。
俺の名前はアレックス・イイン・ウボァ・エル・オーエイ・カムラ・キルズ・クエノイ・ケッキル・コビル・サダリー・シギル
・スベルバー・セグウ・ソルバ・タイリー・チャッカス・ツールビー・テルン・トガイルバ・ナイルズ・ニファル・ヌッコジ
・ネロ・ノクラーン・ハルバー・ヒール・フルベン・ヘリアル・ホッカス・マルマー・ミルルガ・ムッスン・メリアール
・モンス・ヤールズ・ユリアス・ヨイアール・ラルグス・リンカー・ルルス・レーグリー・ロジー・ワイオン・ヲルガー
・ンビルス。
略してアイウエオカキクケコサシスセソタチツテトナニヌネノハヒフヘホマミムメモヤユヨラリルレロワヲンだ!」
「長いわ!!!お前は俺に毎回そう呼ばせるつもりなのか!?」
略しても長過ぎるだろう、つい突っ込んでしまった。
「本当は俺に名前なんて無いさ。
勝手に周りが付けているのを名乗っているだけだ。
というわけで、お前が勝手に決めてくれ」
えー、俺ノワールの名付けの時に睨まれた覚えがあるんだよな・・・。
ま、勝手に決めろっていうんだから遠慮無く。
「じゃ、俺はマオーって呼ぶことにするな。
俺の名前はクロだ。よろしくな」
安直だが、まあいいだろう。
「あぁ、よろしくなクロ」
変態(心の中で呼ぶ名前は変える気はない)が手を差し出してきたので握手をしようとした。
が、もちろんすり抜ける・・・はずなのだが、変態は俺の手に吸い込まれていった。
(天使の加護・・・クロは契約だが、と悪魔の契約を同時にした奴なんて居なかったから
成功するか分からなかったが、成功してよかったな)
この変態は・・・・
(おいマオー!んな大事なことは早く言えよ!!!もし何かあったらどうするんだよ!)
(成功したからいいじゃねーか)
そういう問題じゃないからな!
最後に不安になる事を言われたが、無事に変態と契約して俺は
魔王になった・・・・。
簡単!今回のまとめ!
変態「僕と契約して魔王になってよ!」
クロ「お、おう」
ついに魔王ですよっ。
タイトル変えようかと最近思ってたんですけどね(白目
シンプルイズベスト、変な名前より単純なのが一番なのですよ エヘン




