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不死不殺の魔王(打ち切り)  作者: 酢兎
プロローグ 少女が語る昔話
1/33

第一話 魔王について語りたい少女

遠い昔、この世界は悪魔達によって危機に陥っていた。

人類は持てる技術を使い戦っていたが、限界が訪れてしまう。

人類の誰もが絶望に覆われた時、希望が現れた。

天使が現れたのだ。

10大天使を筆頭に大勢の天使たちは、悪魔たちを退けていった。

天使たちは、また迫るであろう悪魔たちの危機から人類を守るべく加護を与えた。その結果、化身インカーという能力者が生まれたのだ。

10大天使たちは世界に散り、天使たちは化身の側に居ることになった。

これでしばらくは平和が訪れる、そう誰もが信じていた。

しかし、戦争は終わっていなかったのだ。

悪魔たちもまた、人間たちと契約し悪魔化身デビンカーを生み出していたのだった。

悪魔化身も強力な能力を持ち、人間たちを恐怖に陥れた。

そう、戦争は終わらずに天使対悪魔から人間対人間に変わっただけだったのだ。

そこで、人類は悪魔の使いを討伐できる化身たちを集め、化身防衛組織、通称ido「イデオ」を設立し、

悪魔化身たちと化身たちの争いが始まったのであった。


8/1あらすじに多少修正入りマンタ。そんなに大差はない・・はず。

僕は自分の髪が嫌いだ。

黒髪は悪魔の象徴だかなんだか知らないけど、村の皆がいじめてくるんだ。

そんなの知るわけないじゃないか。僕だって好きで黒髪に生まれたわけじゃない。

家族に

「近寄るな!悪魔め!!」

なんて言われたくないに決まっている。でも、皆そう言うんだ。

悪魔め!!、って・・・。

だから、だから僕は

「黒髪なんて、大っ嫌いだ!!」

「でも私は黒髪が大好き」

そんな声が、いきなり聞こえてきた。見れば僕より身長が低い黒髪で、だけど肌は雪のように白い少女がいた。

「でも、黒髪だから僕はいじめられるんだ!君も黒髪ならわかるだろ!!」

僕は怒りでつい見ず知らずの少女に大声で叫んでしまった。でも、少女は気にせず

「確かに黒髪は皆に嫌われちゃうね。でも、さ。その黒髪を好きな子だっているんだよ?私だけじゃなくてね」

僕はその言葉に納得してしまう。僕の黒髪が好きな村の女の子を思い浮かべて。

「それに、君はその黒髪を切って、自分を知らないどこかに行けばいいんじゃないかな?そしたら誰も黒髪だなんてわからないよ?」

僕は一瞬言葉につまってしまった。そう、わかっていたんだ。そうすればいじめられることはなくなるかも、と。

だけど、僕は

「一人だけ、一人だけだけど、僕の黒髪を好きな子がいるんだ。一緒の村に住む女の子。

だから僕は、黒髪が大嫌いだけど失いたくないんだ」

すると、少女は興味を持ったようで僕に彼女のことを聞いてきた。

僕は自慢するように彼女のことを話した。彼女のいい所、悪い所。僕は初対面の少女に熱く語ってしまった。

でも、僕は最後にこう言うしかなかった。

「でも、彼女は村長の娘なんだ。もし、彼女が黒髪を好きだなんてバレたら彼女までいじめられてしまうかもしれない。

僕はそれが怖い。彼女が僕のようにいじめられてしまうのが」

少女は今まで黙って聞いていた。そして

「そうか、君は恋をしているんだね」

そう言って考え込むように少女は黙ってしまった。

「僕は確かに、彼女が好きだ。でも、彼女が僕を好きかだなんてわからないから。

だから、僕は今の中途半端な状態でいいと思ってるんだ。好きか嫌いかわからない、中途半端な状態。

無理に関係を壊すより、今のままで・・・」」

少女は僕の言葉を聞いていきなり笑い出した。

「あはははははは。男って、皆恋に臆病なんだね。彼だけじゃなかったんだ」

彼?誰か僕と似たような人がいるのだろうか。僕は気になって少女に聞くことにした。

「ねぇ、その彼って人。僕に似ているの?」

そう聞くと、少女は笑いを止めて真剣な顔で話しだした。

「そうだね、君に似ているよ。一人の少女に恋をして、でも臆病だからその気持ちを隠して。

そうして、手遅れになってしまうんだ。」

「手遅れ?どうして?」

「・・・・その少女はね、死んじゃったんだ」

僕は何も言えなかった。そして怖くなった。もしかしたら

「僕も手遅れに・・・」

「ふふ、いい機会だしその彼について話をしてあげる。

少女に恋をし、少女を失った少年。

そしてとある悪魔との契約によって魔王になった彼のお話」

「ちょっとまって!?魔王!?!?」

僕はあわてて話を止めてしまった。

「こら!話はおとなしく聞きなさい」

少女は怒っていた。だけどそんなことは気にしていられなかった。

「魔王って!!そんな人と僕が似てるなんて・・・」

「まぁまぁ、気にしないで。ただの昔話だと思えばいいんだよ」

僕はもうなんて言えばいいのかわからなくなった。そして

「うん、話を止めちゃってごめん。続き、お願いできる?」

僕は続きを聞くことにした。もしかしたら参考にするかもしれない。彼女とのことで。

「もう、次は止めないでね」

そして少女は語り出す。


それは、今よりももっと争いが酷かった時のお話。

昔、昔のある森の奥で・・・・




簡単!今回のお話まとめ!


黒髪の少年「僕は黒髪なんて嫌いだ!!」

見知らぬ少女「私は大好きだよ!とりあえず、君にとある黒髪の少年魔王の話をしてあげる!」

黒髪の少年「え?なんで魔王とか物騒な名前出てるの!?ちょっと!!」


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