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ヒツジさんの執事さん  作者: 美琴
第一章
4/67

4・学校

 異世界に転生してから、1ヶ月くらい経った。

 肌寒い日が多かったのが、今やすっかり春のポカポカ陽気。

 …こんなに解り易く四季があるんだ。

 元の世界にだって、ハッキリとした四季がある国の方がすくなかった筈。日本はそのうちの数少ない恵まれた気候の国だ、…と聞いたことがある。

 まあ、あるからこその盛んな農業、質の良い作物、なのだろうけれど。

 元の世界と似た気候。食べ物も美味しい。家族にも恵まれた。

 うん。あたしは、世界に甘やかされている。有難い事だ。

 是非とも、大人になったらその恩を返せる人間でありたい。今の所大きくなって何が出来るかと考えられるほど、この屋敷や周囲の村以外の世界を知らないが…

 ただ、この家ときっぱり離れて自立する、のは逆にナシかな。一番の目標は恩返しだ。


「それでね、マリヤ。貴方もメルルと一緒に学校に行ったらどうかと思うの」

「…はい?」


 朝食の場で、シフィルさんがそんな事を切り出した。

 今日の朝ごはんはたっぷりの新鮮野菜のサラダとバターをたっぷりのせた白パン、ひき肉を中に積めたオムレツ。それと紅茶。

 メルルはお肉が嫌いみたいで、少しむすっとした雰囲気でオムレツを食べている、けれど残そうとはしない。よしよし、偉いぞ。食べ物は大切に。


「オウリア先生の学校が、そろそろ始まるの。春の初めは子供達もおうちのお手伝いをするからお休みしているのだけれど、種まきも終わった時期だから、明日から再開するのよ」

「…メルルも、そこに行っているの?」

「ええ。家庭教師を呼ぶのが、貴族や領主の常識だけれど…。出来るなら、あまり閉じた世界ではなくて、ヒトと生きる事を大切にする子になって欲しいから」


 ……相変わらず良いヒトなんだから、この夫婦っっ!

 普通、貴族のお嬢様が、平民相手の学校になんか行かないだろうに。…いやそもそも、こんな時代に平民相手の学校がある事自体、結構凄い事じゃないだろうか。

 きっとゴーティスさんの意向だ。絶対そうだ。

 詳しく聞いてみたら、それもあるけど各地に学校があるのは国の政策みたいだ。で、ゴーティスさんはわざわざ勉学に力を入れている鳥さんの国から先生をお呼びしたのだそう。ちなみに鳥人の国はバーダムという。

 子供に教育を、農家の知性レベルを上げるのは、大事だと思う。

 識字率や簡単な計算でも理解出来るヒトを増やせば、性質の悪い商人に騙されて買い叩かれる、なんて被害を減らす事が出来る。

 ちょっとした物理の法則でも、知るのと知らないのじゃ発想力に差が出る。新しい農具なんかの開発にも有効的だと思う。

 ……この世界の学力がどこまでの物かは、知らないけれども。

 ゴーティスさんは、お屋敷にふんぞりかえって税を徴収するだけ領主様じゃない。頻繁に村々を廻って、意見を聞いて現状を知って、より良い環境を作るべく奔走している。勿論、村人皆に愛されている。絵に描いたような良い領主様だ…


「マリヤの為にも、きちんと勉強はして欲しいと思うのだがね。どうかね、マリヤ」

「うん、あたしも学校行きたいわ。メルルもいっしょなら、特に」

「まかせなさい! おバカな男子達から、きっちり守ってあげますからね!」


 えっへん、とメルルは胸を張る。

 メルルの場合、身分とか関係なく学校で幅を利かせている気がする。多分掃除で遊んでる男子どもに『ちょっと男子、真面目に掃除しなさいよ!』とか言うタイプの女子。

 あたしが知っているような学校ではないだろうけれど。想像すると、ちょっと和んだ。




――――――




 そして、ここ1ヶ月ほど比較的閉じたお屋敷で生活していてすっかり忘れていた事を、あたしは思い出した。

 自分がこの世界では、珍獣だと言う事を。


「ねえねえ、アナタがニンゲン? ママから聞いたわ、領主サマのところで、いっしょにくらしてるって!」

「すげー! 毛がぜんぜんねーじゃん! どこもすべすべで変なのー!」

「さむくないのー? 頭にしか毛皮がないって、どんなかんじー?」

「爪もぜんぜんなーい! キバもないの? ツノは? ないの? 何もないのー?」

「ちょっと! マリヤに群がるんじゃないわよ! ビックリしてるじゃない!!」


 学校は、あたしがこの世界に来て初めて訪れた村、プルミエ村にあった。

 ゴーティスさんの領地には3つ村があるが、そこに住む子供達全てがここの学校に通っているらしい。

 あたしとメルルは屋敷にある馬車で来たが、他の村の子達は村の間を巡る乗り合い馬車で来たり、自分の家の馬を使っていたり……しかし、鼠っ子が馬に乗っている姿は、なかなかシュールだ。

 殆ど子供達だけで移動したりするのだから、心底平和な国だ。流石に遠いから隣村から徒歩で来る子はいないようだが。学校に通う子供は乗り合い馬車とかタダらしい。

 で。

 現在あたしは、久しぶりに人間大(ただし子供サイズ)の二足歩行の動物達に囲まれていた。

 子供と言うのは、大抵素直で率直で好奇心旺盛。こんな田舎で育つ純朴な子供は特に顕著。

 当然のように、見た事も無い人間に彼らは興味津々。

 学校に着いた途端にわっと寄って来たチビ達にどうしようと思っていたところ、メルルが落ち着けと声を上げた。次いで、黒板の前のオウリア先生も声をかけてくる。


「はいはい、皆さん席に着いて。これから、ちゃんと紹介しますからね」


 はーい! と皆良い子の返事をして、教室の中の木で出来た長椅子に座っていく。おお、お行儀が良いなあ。オウリア先生の教育力、凄い。

 あたしは先生に呼ばれたので隣まで歩いて行き、皆の前に立つ。

 …うん、正しく転入生の気分。全員の視線が集中するこの緊張感。嫌いじゃないが、好きではない。


「今日から、皆と一緒にお勉強する、マリヤ君です。彼は人間ですから初めて見る子も居るかもしれませんが、皆と同じ子供ですよ。仲良くしましょうね」

「はじめまして。領主さまのおうちでお世話になっている、マリヤと言います。よろしくおねがいします」


 無難な挨拶をして、ぺこりと頭を下げる。

 良く出来ました、とオウリア先生は微笑んで……それから即座に、今朝見た見事な馬術を持った鼠っ子が手を上げた。


「はーい! りょーしゅサマのトコに来る前は、どこにいたんだー?!」

「…………わかんないです」

「おとーさんとおかーさんも、ニンゲンですかー?」

「…た、たぶん」


 あたしだって知りたいわ、そんなの。

 大人なら遠慮するような事も、小さな子供はストレートに尋ねてくる。

 大人は、自分達が過去の歴史で人間を駆逐してしまった事を知っているようだし、その結果生き残りがどんな目にあったか、どんな気持ちで生き延びたか、想像をする。だから、あまりあたしの素性を尋ねようとしない。

 だが、子供にとってしてみればよく知らない戦争なんざ、どうでもいいだろうし。それ以上に知らない事への好奇心が勝つ。

 しかしてあたしはそれらの質問に、ハッキリと答えられない。だって知らないし。

 そしてその結果。


「わかんないのー? なんでー?」

「マリヤ、どこで生まれたのー?」

「おとーさんとおかーさんいないのー? かわいそー」


 …割と心を抉るセリフを、普通に放つ訳だ。

 いや、それでショックを受けるほど繊細ではないけどね、あたし。大人ですから。

 ただ、どう説明したものかと困った顔をしていると、オウリア先生は、ヒトにはそれぞれむずかしい事情があるんですよ、なんて言いかけて。

 その途中で、中央辺りに居たメルルが立ち上がる。胸を張って、両手を組んで。


「マリヤがどこで生まれたかなんて、どーでもいいの! マリヤのお父さんとお母さんは、わたしのお父様とお母様よ! マリヤはわたしの弟なの! ぜんぜんかわいそうじゃないわ!」


 ……いつ、あたしはメルルの弟になったのかしら。

 さておき、メルル的にはあたしが『可哀想な子』扱いされるのが黙ってられないらしい。

 自分の家族は、自分を含めて幸せで。可哀想な生き方なんて、大事な家族にさせていない。

 あたしを可哀想だとするのは、そういうメルルの愛情や誇りが許さないのだろう。

 きょとん、っとするチビっ子達にふんっと鼻を鳴らして、メルルは席に座る。

 さて、折角弟宣言してくれたし。前にそう言われた時に比べれば、あたしの中の微妙な抵抗感も殆ど無い。

 という訳で、まだ憮然としているメルルを見ながらあたしはにこっと笑った。


「…あんな言い方のキツいこまったお姉ちゃんですけれど、あたしともどもよろしくおねがいします」

「ちょ! わたしはずっとここに通ってるんだから、いまさらよろしくされないわよ!」

「あー、メルルはスナオじゃないよねー。やさしいけど」

「マリヤもタイヘンだなー。うっさいメルルとずっと一緒なんだろー?」

「わたしがうるさくしなきゃいけないようなコト、するからでしょっ!!」


 あー、メルルは人望あるわねー。

 女子は訳知り顔でこくこく頷き、男子は若干同情、みたいな顔であたしを見る。

 案の定、メルルの立ち位置はあたしの想像と違わないらしい。しっかり者で、頼れる委員長的存在。おかげさまで、空気が和んだ。

 あたし1人なら先が思いやられたが、彼女のお陰でなんとか入っていけそうだ。

 持つべきものは、人望あるお姉ちゃん。

 珍獣扱いはともかく、孤児が原因のいぢめはちょっと勘弁なので、助かった。

 …まあそんなものを、オウリア先生が許すとは思えないが。それが原因で空気が悪くなるのは、申し訳ないので回避したい。

 挨拶が済んだところで、教室内の子供達は二つにわかれる。

 片方は、まだ文字を学んでる最中のちっちゃい子達。もう片方は、算数なんかを学んでいる、ちょっと大きい子達。

 メルルは後者で、同じくらいのあたしも一端はそちらに着いていき。

 ……10分後には、ちっちゃい子達に混ざって、文字の勉強をしていた。


「マリヤ、へんなのー。まだモジよめないんだー」

「…うん、自分でもびっくりしたわ」


 言葉が普通に通じてたから、てっきり文字も読めるもんだと…

 蓋を開けてみたら、さっぱり字が解らなかった。文字自体も、日本語と全然違う。最早直線と曲線を組み合わせた図形にしか見えない。…タイ語とか、こんなんじゃなかっただろうか。

 恐ろしい事に、文法が英語に近い。文字も多分、カナじゃなくてアルファベットのような扱い。…なんで言葉は日本語として喋れて、聞こえるの。意味解らない。

 これは、本を読めるようになるのは、当分先になりそうね…

 午前中は文字の勉強に終わり、お昼の時間になる。

 当然のように、お弁当持参だ。村に家がある子は、家に帰って食べる子も多い。


「だいじょうぶ? 字、覚えられそう?」

「うーん、地道にがんばるわ。メルル達といっしょの勉強、したいし…」

「ママから聞いてたけど、ホントに女の子の言葉なのねー。なんでー?」


 メルルと一緒に、女の子達とお昼を囲んでいた。

 別に男友達を作るのを諦めたのではなく、極々普通にメルルに自分達のグループに引っ張り込まれた。別に異議はない。メルルと一緒の方が、心強い。女子とは、群れる生き物なのです。あたしも頭の中身は女子なのです。男だけど。

 ちなみにあたしをママから聞いた、と言うこの子はラビアンさんの娘さんらしい。そういえば彼女は住み込みメイドさんじゃなかった。


「…なんでかしら。気付いたらこのしゃべり方だったから、自分でもわからないわ」

「男の子よねー?」

「男の子よー?」

「んー、ヘンだけど、マリヤ可愛いし、まぁいいかー?」

「もしかして、ニンゲンって男の子と女の子のしゃべり方、ぎゃくなんじゃない?」

「あ、そうかも!」


 ……いや、決してそんな事は無いんじゃないかと…!!

 ガールズトークの結論に一瞬突っ込みそうになったけど、まあ今後同じ人間に会う可能性も低そうだし、そう認識して頂いた方が都合が良さそうなのでグっと堪えた。

 万一、会ったら説明して謝ろう。

 っていうか。


「あたしって、可愛いの?」


 いや、あたしはあたし自身を相当なレベルで可愛いと思ってるけど。ナルシストじゃなく。

 ただそれは人間としての感覚であって、獣人である彼女達も同じように思うんだろうか?


「カワイイと思う! 毛がとってもキレイだし。こんなにキレイな色、はじめて見た!」

「目の色もキレイよねー。お人形さんみたい!」

「目とハナのカタチも、キレイだもん。カワイイわよねー」


 ねー! とメルルも混ざって、女子達は結論付けた。

 ……あー、そうか。人間から見ても、猫や犬の顔見て、整ってて美人さんって感覚はあるものね。それと同じようなものか。

 てことは獣人から見てもあたしの容姿は綺麗に見えるのか。これはいい事聞いた。

 基本的な美的感覚は、変わらないのね。そういえばメルルと人形談義した時も、


「あだっ?!」


 ぐいっと突然髪が後方に引っ張られて、乙女らしからぬ悲鳴を上げてしまった。…いや、諦めろあたし、今のあたしは乙女じゃないんだ。身体は。

 元々の女だった頃も、たぶんここで『きゃあ』なんて言う可愛い悲鳴を上げられないダメな乙女ではあったが、それはさておいて。

 引っ張られて痛む頭皮を押さえながら振り向いたら、さっきの鼠の男の子だった。


「おい、お前オンナといっしょにメシなんか食って、はずかしくねーのかよ!」

「……や、別に?」

「クルウ、何してんのよ! ホント、男子ってどうしてそう乱暴なの!」

「うるせーな、メルルはだまってろよ!」


 ……あー、委員長系女子と、ガキ大将男子の当然の衝突か…

 あったなあ、あたしも小学生の頃、そんな抗争を目の当たりにした事がある。というか参加者だった。当然女子側。

 今にして思えばほのぼの和む思い出だが、当時は心底真剣に男子にどう言う事聞かすか悩んだものだった。


「それで、なにか用事かしら?」

「…お前、毛ひっぱられたんだから怒るくらいしろよ」

「あたし怒るのキライなの。それとも、ケンカを売りにきたの? それなら、あたしがんばっちゃうけれど」

「ホントにヘンなヤツだな、お前…。オンナなのかオトコなのか、どっちだよ」

「男よ?」


 身体は。

 …いやまあ精神的にも、普通に生きていた筈なのに何故か女子に憧れの視線を向けられる事が多く、告白された事もあるような乙女だったけども。


「ま、まあいいや。あたらしく入ったヤツをカンゲイして、皆で釣りに行こうって話してんだ。お前も来いよ」

「あら、うれしい。メルル、ちょっと行って来るわね」

「むー…。…まあ、マリヤは男の子だもんね。仕方ないけど、アブナイ事しちゃだめよ! クルウっていっつもケガしてばっかりなんだから! バカな事につきあっちゃダメだからね!」

「うっせー!」


 あははは、ケガするのなんて男の子にとっては勲章みたいなもので、元気な証拠じゃないの。

 と言っても、この年頃の女の子はそれを『男子は野蛮』と判断し、そんな女子を男の子は『女子は口煩い』と言うものだ。

 うんうん、健全な子供達で、何より。


「よし、お前らちゅうもーく!」


 メルル達のグループから離れて、男子が集まっている窓際でクルウが声をかけると、ちびっ子達が大人しく注目する。

 なかなか、統率力のある鼠系男子らしい。


「4日後に、いつもの春の釣り大会するぞー! 今回はマリヤもいっしょだからな、お前ら新人にまけんじゃねーぞ!」


 おー! と元気良く拳を振り上げる男子達。大会、なのか。

 と言っても、誰が一番釣れたかを競うだけの、きっとほのぼのしたものなんだろう。

 周囲に海は見当たらないから、川に行くんだろうな。あるいは湖があるのかも。


「こんどこそ、ぼく、がんばっておさかなつる!」

「そーいや、ムッカ去年は一匹もつれてなかったもんなー」

「2匹釣ってるクルウがすげーんだからな! フツーそんなに釣れねーよ!」


 …あ、意外とレベルは低そうだ。

 しかし、釣りってことは竿と針が要るわね。…竿はともかく、針か…


「こ、ことしはだいじょうぶだもん! 父さんに、あたらしいハリ作ってもらったもん! ほらっ!!」


 一際小さな牛の男の子は、鞄からごそごそと、大事そうに布にくるまれた釣り針を見せてくる。…持ち歩いてるのか…よっぽど釣り大会が楽しみなのね。

 おー、と皆が感心して真新しいそれを見下ろす。

 あたしも見せてもらって。

 Jの字に形作られた針に、首を傾げた。


「……あれ、皆のハリもこんなカンジなの?」

「そりゃ、真っ直ぐの針じゃ釣れねーだろ?」


 そりゃそうだ。

 それは、そうだけど。

 ただ真っ直ぐの針を、J字にしただけの、これじゃあ。


「…ねえ、ムッカのお父さんって、もしかしてこの村のかじ屋さん?」

「うん、そうだよ! みんな、父さんにハリ作ってもらったんだ!」


 確か、トンカチ、というかハンマーを使って何か叩いていた牛さんがいた。あのヒトが、この子のお父さんで、この村の鍛冶屋か。

 …うーん。


「ねえ、このハリ、改造できない?」

「かいぞー?」

「うん、こんな風にね。先に返しをつけるの」


 ノート代わりの小さな黒板に、チョークで図を描く。

 あたしが知っている釣り針には、大抵こんな感じに、先の方に小さな返しがついていた。

 こうすれば、魚が餌を食べた時に、ひっかかって逃げ難い。釣れる確率が格段に上がる筈。

 あたしは、釣りなんて数えるほどしかした事ないけれど。理論的に考えればそのためについていたと思う。


「こうしたら、つれるかな?」

「うん、たぶん」

「じゃあ、また父さんにたのんでみる!」

「あ、ついでにあたしの分もおねがい。竿はなんとかするけど、ハリは自分じゃつくれないし」

「うん、わかった!」


 海の魚より、川の魚の方が釣るの難しいって聞いたことあるから、それでも釣れるかは保証出来ないけどね…

 ただ、逃げられる確率は減らせるはず。

 えーと、あと竿か…庭師のおじいちゃんに、余った枝とか無いか聞いて見ようかな。大きな魚はいないだろうから、ある程度の強度があればそんなに長くなくても…

 それと釣れた場合、入れて帰る桶と、…網とか必要なのかしら。虫取り網的な……あれ、餌は現地調達かしら? 穴掘ればミミズくらい居るわよね。あんまり触りたくないけど、仕方ないか。

 …あらやだ。あたし結構、張り切ってるわ。




 田舎の男の子の娯楽と言えば、おにごっこにかくれんぼ、木登りに釣りに虫取りって所だと思っています。あと秘密基地作成。

 ああ、兄について遊び回ったのも良い思い出です。ツバメの巣を撃墜したり(※後で子ツバメを拾って籠に入れて元の所に戻して巣を修理しました)、スイカを爆竹で爆破したり(※畑に捨てられていたヤツです)、冬眠中のカタツムリを爆竹で(以下省略)

 …子供って、無邪気に残酷ですよねー。

 無論今では反省しています。


 それにしても、随分前に買ったネーミング辞典が役に立つ事…



(2014/7/6 誤字脱字、他一部表現を修正)

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