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始まり ~二話~

ガラッ!

教室のドアを開けると、クラスメイト達がそれぞれに会話をしている。

「ふぅ・・・どうやら間に合ったっぽいな」

「だな」

二人で胸を撫で下ろす。

 俺はニ海堂と席に座ると、隣から声がかけられた。

「またギリギリだね~」

振り向くとそこには一人の女子がこちらに話しかけていた。

こいつは・・・・・・誰だっけ?

「あ~っ! 覚えてないみたいな顔すんな~っ!」

とポカポカ俺をたたいてくる。それを腕でガードしつつ、

「悪い悪い冗談だよ。えーっと、下口(しもぐち)さん?」

自身なさげに俺が言うと、

「違―う!私は、よ・こ・ぐ・ちです!」

はい。そうでしたね。

思い出せた所でさっそくご紹介。

このやかまし・・・元気のある女子は (よこ)(ぐち) ()()だ。

こいつもかなり付き合いが長く、ニ海堂と同じくらいからの知り合いだ。

いやー、この子いつもやかまし・・・元気いっぱいだから一緒にいるとこっちも疲れ・・・楽しいんだよね!

「下口・・・下の口とか・・・ブククッ!(笑)・・・ぐはっ!!!」

相変わらず頭のおかしいニ海堂に肘鉄を食らわして撃沈。

何でこいつはこんなに頭がおかしいんだ?女子の前だぞ?

そんな俺たちの様子を見た下・・・いや横口が呆れたように話す。

「まったく、あんたらは大学生にもなってガキのまんまねー」

 さすがの俺もカチンときた。こんな変態と同類にされて何も言い返さないほど俺は優しくない。

「お前―――」

俺が口を開こうとすると、うずくまっていたニ海堂が立ち上がった。

「そんな事ねぇぜよ!今の俺は確実に成長した!昔は魅力がわからなかった幼女メイド巫女看護婦お姉さん妹着物スク水ビキニ・・・等々(などなど)色んなバリエーションを―――」

ドスッ!という音で言葉が途切れた。

その傍らには横口がいる。彼女は満面の笑みで、

「死ね♪」

と、言った。怖ぇ・・・

しかしまだ意識があったのかニ海堂は、

「ふ・・・あ・・・甘いな・・・俺はMでもいけ―――」

ドスッ!!!

さっきよりも大きな音でニ海堂は意識を閉ざした。

こいつはマジで病院(脳外科)連れてった方がいいと思うんですけど・・・

横口は一仕事終えるとこちらに向き返りこう言った。

「あのさ、少し相談があるんだけど・・・大学終わったらちょっと聞いてくれない?」

俺も殺られるのではないかと身構えていたが、案外普通な内容にホッとする。

「ああ、いいぞ。このアホはどうする?」

「うーん、まぁ人数は多い方がいいかな。少し確かめたい事もあるし。」

確かめたい事?と俺が内心首をかしげるが、思考は長く続かなかった。

「おーい、講義始めるぞー」

教授が入ってきた。もうこんな時間か。

「じゃあ後で」

そう言うと、横口は去って行った。




―――講義が終わり、倒れていたニ海堂も息を吹き返した。

 約束通り横口の相談を受けるために横口に合う予定だった・・・のだが。

どこにもいない。

横口は大学のどこを探しても見つからない。ついでに携帯にも電話をかけたが、それも一向にでる気配が無かった。

「どこ行ったんだあいつ・・・自分から相談しといて・・・」

「うーん、これは二手に分かれて行動するかのう」

珍しくまともな事を言ったニ海堂に賛成し、俺たちは二手に分かれた。

 


購買、校舎、屋外テラス・・・色んな場所を探すが、横口はまったく見つからない。

しびれを切らした俺はニ海堂に電話をかけた・・・だが。

「出ねぇ・・・!」

これにはさすがの俺も少し焦る・・・いつでも連絡を取れるように二人とも携帯を持ったはずなのだが・・・

時刻は午後4:30。今日は新学期だという事で少し早めに大学が終わったのだが、もう二時間ほど経っている。

何か嫌な予感がした俺は星村大学の警備センターに捜索を手伝ってもらえるように電話をかけた。

プルルル、プルルル・・・と短いコールが続く、だが今の俺にとってはとても長く感じた。

ガチャ。

繋がった。と、思いながら安堵した矢先、

・・・・・・・・・

「はじめまして。荒澤 直樹君。電波回線のジャックは・・・無事に成功したようだな。」

立て続けに起こる驚愕の連続に直樹は絶句した。だが電話主はたいして気にせずに続ける。

「何を驚いているんだい?君も予選を勝ち抜いた選手だ。もっと自信を持ってくれ」

予選?選手?色々な疑問が頭の中で浮かぶが、次の言葉でそれは打ち消される。

 ・・・ ・・・・・ ・・・・・・・・・・・

「ニ海堂 純君と横口 結衣君も我々が保護した」

「!?」

どういうことだ、と叫びたかったが、直樹は電話に意識を向けすぎた。

後ろから迫る黒スーツの男達に気付かなかった。

男の一人が警棒を振り上げた。

「!?」

本日三度目の驚愕と、同時に後頭部に鈍い衝撃。

意識が途切れる寸前に直樹は聞いた。


「なに、安心したまえ。別に殺そうってわけじゃない、まぁ死ぬ危険性はあるがね。」


その言葉を最後に直樹の意識は完全に闇の中へと沈んでいった・・・


はい。早くも三個目がだせました~

おそらく次の話は少し間が空きますが、次からはお待ちかねのバトルシーンが入ります。待っていて下さい。

最後までお読みの方ありがとうございます。

意見、要望などがあればどんどん言って下さい。

感想まってま~す。

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