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番外編 教えてイスラフィール2 ゲーム攻略


 ――ネネ視点――



「ファイナルクエスト34の攻略を教えて……」


 私は一人でイスラフィールのもとに訪れて、ゲームの攻略方法を尋ねた。


「本当にネネはゲームが好きですね」


「うん……ゲームはとても好き。頑張ってレベルを上げれば、確実に前進できて、強くなることができて、悪い奴をやっつけることができるから」


「攻略サイトなどにはのっていないのですか?」


「うん。これは一昨日に発売したばっかりだから、まだそういうサイトでは攻略が進んでないの。探せばちょこちょこは出てくるんだけど、正確ではないし、デマとかも多くて……」


「なるほど。それでは私が解析してみましょう。それで、何が知りたいのですか?」


「今、三章まで進めてて、シャイナっていう仲間が主人公を守って殺されちゃうイベントなんだけど、殺されない方法があるか知りたいの」


「わかりました。調べてみましょう」


 イスラフィールのまわりの輪っか少しだけ回ってすぐに止まった。


「解析完了しました。どうやら助けることは不可能なようです。このイベントはメインシナリオ内の強制イベントです。彼女が死んだ後、四章では彼女のステータスを引き継いだキャラクターも仲間になるようです」


「そうなんだ……調べてくれて、ありがとう」


「はい。また何でも聞いてください」


「うん。ありがとう。イスラフィール」


 私はお礼を言って、自分の部屋に戻る。


 ベッドの上に座わって、枕を抱きしめながら思う。


 シャイナを助けることはできない……


 たくさんたくさんレベル上げをして、どれだけ強くなったとしても彼女を助けることはできない。


 こまめに残してあるセーブデータのどこからかやり直して、過去に遡ったとしても彼女の死は覆せない。


 それがこの世界のシナリオなのだ。選択肢などない決定付けられた筋書き。プレイヤーには決して干渉することのできない、このゲームを作った製作者たち神の領域。


 例えゲームの世界であっても、私は私の思いどおりに生きることはできない。


 それでも現実の世界よりはずっとましだろう。


 少なくともゲームは攻略できる。経験値を稼いでレベルを上げさえすれば強くなることができる。努力に対して目に見える見返りがある。


 それなのに現実はどうだろう。何一つ、私の思いどおりにはならない。


 みんなの……優羽の力になりたいとどれだけ努力を重ねたところで私は少しも強くなれない。


 私の五秒だけ時間を巻き戻す力も私自身の役に立つことはあっても、他の誰かの役に立つようなことはほとんどない。


 だって誰かが私に時間を戻して欲しいと思ったとしても、それを私に伝えている間に五秒なんてあっという間に過ぎ去ってしまう。


 私は本当に役立たずだ。


 だからゲームをする。せめてゲームの世界だけでも救うために。


 私にはそれくらいのことしかできないのだから。



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