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アレク・プランタン  作者: イチロー
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009 死

父上が倒れた。

そして意識を取り戻さないまま3日後に亡くなった。


転生した俺は産声を上げたすぐあとに母上を亡くした。

その僅か3年後に、今度は父上を失くしたわけだ。


転生前の記憶があっても、チートも何の特典もないただの3歳児には両親の死を防ぐことはできなかった。

父上の死は、心が張り裂けるくらいに辛く悲しいものだった。





父上の葬儀は領都教会で多くの参列者を集めて行なわれることとなった。


教会に向かう前。

屋敷で、継母のオリビアが俺を呼んで言った。


「ショーン、父上の遺言で跡取りは、シリウスに決まったわ。だからお前は、葬儀中シリウスの前や横に居てはだめよ。いちばん後ろにいなさい!」

「ち、、父上は長男の僕が家の跡取りだと言ってたよ!」


継母オリビアの突き刺さるような鋭い目線。

この目に怖くなっていた俺だったが、勇気を振り絞って精一杯こう叫んだ。

が、継母のオリビアは

吐き捨てるように言った。


「そんなのはウソ!!」


取りあわないどころか、あの鋭い目で俺を睨みつけてこう言った。


「お前が世継ぎだという何か証拠でもあるの?

あったら見せてちょうだい!それと母親たる私に向かってその口のきき方は何!口を慎みなさい。お前が世継ぎだという何か証拠は?あるならすぐに見せてみなさい!」

「そ、それは…」


俺は何も言い返せない3歳児だった。

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