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アレク・プランタン  作者: イチロー
52/68

052 閑話 合同ランチ会


「来週の休養日の昼、ジャン(アンナ)の家とみんなで俺ん家に来てくれよ。お昼にみんなでご飯を食べるから」


「「わかったー」」


家族ぐるみの付き合いをしている仲良し3家の合同ランチ会を企画した。

この世界では朝夕の2食が当たり前なので昼にご飯会をやるというだけでとても贅沢な気持ちになる。

ここのところ誰もがずーっと頑張ってきたから、そんな贅沢もたまにはいいだろうと思ってランチ会を企画したのだ。





ランチ会には土魔法で作った大きなテーブルと人数分の椅子を用意した。

飲み物。大人用にはサンデー商会から買ったエールとワイン。

お金はマリア母さんが出してくれた。

芋や麦が豊作のおかげで、その余剰分をサンデー商会に売りわが家にも現金が入ったのだ。

エールは俺の水魔法でキンキンに冷やしてある。これだけで格段に旨いお酒のはずだ。


「こ、これは貴族様の飲み物なのか‥」


「本当だな。エールってこんなにうまかつんだな。ガハハ」


「ああ、本当にうまい酒だな」


予想通り、大人は大喜びしていた。


「アレク君これはすごすぎるわよ‥」


アンナのお母さんも満面の笑みで飲み続けていた。

子ども用にはこないだみんなで採ったノスグリの実をヒントにしたノスグリのジュースだ。ノスグリの実を粉砕した果汁を濃縮して甘さを増したのだ。

甘いグレープジュースみたいなソフトドリンクだ。

マリア母さんやジャンのお母さんのようにあまりお酒が得意でない女性用には、ワインをノスグリのジュースで割ったものを用意した。


「飲みやすくておいしいわ!」


「ホントね!」


これも大好評だった。

やがて大人たちが酔い潰れそうになっていく中、アンナのお母さんはエールや芋酒を平然と浴びるように飲んでいた。下手すれば3家で1番お酒が強いのかもしれない。


食べもの。

メインはニャンタおじさん提供の大型魔獣のステーキだ。

サイドにはマッシュポテト。肉汁が沁みたマッシュポテトは好評だった。ほかに芋から作ったポテトフライにポテチ、芋に小麦粉を混ぜて作った芋餅と芋尽くしだ。

もちろん、シリアルバーやチューラットハンバーグ、アルマジローのツクネ串もある。


「「「うまーい!」」」


「肉は敵なしだー!」


アンナが絶叫していた。


これらの新作料理は本から勉強したとみんなに話してある。みんな不思議がるが、誰もが納得してくれている。

うん、美味しいからいいんだよね!



「「ご馳走さまーアレクばいばーい」」


「ジャンばいばーい」


「スザンヌばいばーい」



陽が翳りだすころランチ会が終わった。

本当に楽しい1日だった。家族や仲の良い仲間の笑顔にまた明日からがんばろうと思う俺だった。


「楽しかったわねー」


「本当だなー。ウップ、飲み過ぎたわー」


「お肉も最高だった!」


アンナの家族3人も笑顔で家まで帰る。


ふと、アレクの家のほうを振り返るアンナ。

ついさっきまで楽しかった空間だ。


(あれっ?なんだろう?この感じ)


アンナはアレクを想うとなんだか胸がキューっと痛くなった。

そういや、最近アレクが居ない毎日がなんだか憂鬱だった。

これって‥。

私、アレクが‥。


アンナはアレクが好きなことを自覚したのだった。

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