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アレク・プランタン  作者: イチロー
43/68

043 改良

❸14第3部幼年編

第1章前期教会学校編


風の生活魔法が発現した。

俺は念願だった生活魔法のコンプリートを果たした。次は発現できるようになった火・金・土・水・風のすべての生活魔法の実証実験をしたい。


優先して取り組みたいのが畠の改良だ。わが家だけに限らず、デニーホッパー村の土は石がごろごろとしている。しかも粘土質で水はけも悪い、いわゆる荒れた土地だ。そんな荒れた土地の畠をもっとより良くして、家の畠の作物が美味しく収穫量も多くできるようにしたい。ヨゼフ父さんとマリア母さんの生活が楽になるように。

畠の改良がわが家でうまくいけば開拓村デニーホッパー村全体でも通用するはずだ。

辺境の中でもさらに貧しいと揶揄されている新興の開拓村デニーホッパー村から辺境の地全体が豊かになれば、亡くなった父上も喜ぶと思う。


「ヨゼフ父さん、畠の改良をしたいんだ。失敗はしないようがんばるから裏の畠を少し俺に貸してくれないか。家でうまくいけばだんだん村の畠もよくしていきたいし」


「アレク‥。おまえはいつも家族思いだ。最近はどこへ行っても村の誰もがお前を褒めるんだぞ。俺もマリア母さんもお前が自慢の息子だよ」


「父さん、やめてくれよ。照れるぞ」


「ワハハ。うーん、そうだ!少しと言わず家の畠全部をお前の好きなようにやったらいい。俺も母さんもスザンヌもみんなお前の家族、味方なんだからな」


「父さん、ありがとう!」


「ああ、任せたぞ。それから俺はちょっと出かけてくる」


その足でヨゼフ父さんはチャンおじさん家とニャンタおじさんの家に行ったらしい。

息子のアレンが畠の改良をしたいと言うから協力してやってくれないかと頭を下げていたと翌日の教会学校でジャンとアンナから聞いた。


ちょっぴり鼻の奥がツーンときた。今俺は本当に家族に愛されている。頼りにもされている。そして仲間にも恵まれている。

だからこそ、この畠の改良から始めて村の開墾地の改良にも成功したいと思う。元は俺の生活魔法の実証実験ではあるが、家族、仲間とその家族、教会、村のみんなに協力してもらい、村全体を良くしたい。



【 ヨゼフside 】


アレクが畠の改良をしたいと相談してきた。

あいつはいつも家族のこと、村のことを考えている。大したもんだ。

ジャン君の父親、チャンと俺は子どものころの教会学校からの腐れ縁だが、最近はアンナちゃんの父親、ニャンタも交えて3人で飲んだりしている。子どもたち3人と同じだな。

開拓村を良くしたい思いは俺たちにも共通している。が、なかなか具体的な考えが浮かばない。うんうん悩みながら飲んでいる最後には、誰かれともなくアレクを褒める。いい息子だと。

そして俺も含めて。みんなあいつに期待しているんだ。

生活魔法もいつのまにか5つすべてを使えるようになったアレク。

学のない俺の裏覚えだが、5つすべての生活魔法を使えるのは王国どころか中原中でもほとんどいないのではなかろうか。

真面目で努力家のアレク。もう少し子どもらしく甘えたらいいのにとも思うが。

今はあいつがやろうとしていることを全力で支えてあげたい。

もうすぐアレクの弟か妹ができる。

スザンヌのときと同じようにアレクはしっかり面倒を見てくれるだろう。

アレクが長男で良かったと何の違和感もなく、言い切れる。

お前は本当に俺たちの誇りだよ。


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